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認知症の義母宛の父の遺言【Q&A №571】

2017/07/05


【質問の要旨】

再婚した父が遺言を書いていた場合の先妻の子の相続分

記載内容  再婚 義母 任せる  遺留分 先妻の子


【ご質問内容】

父と母は 再婚で、私は父の実の娘です。

幼い頃の離婚時に、実母方が弟を連れ、父が私を引き取りました。

現在は、私は結婚していて義母とは養子縁組はしてません

父は難病をかかえていますが数年前に母が認知症で、遠方の実の妹夫婦宅へ行きっぱなしで帰らず、今では 介護施設へ入居してます。

数ヶ月前に父が自宅で転び、一人暮らしが不可能となり今では療養型病院に入居してます。

もう自宅には帰れないので、私が自宅の片付け、売却を頼まれましたが片付けてたら、義母宛の銀行で作成した遺言書がでてきました。

現在、父名義の700万ほどの銀行預金通帳を私が預かり任されてます

他の預金は認知症の母がわかってるだけでも1000万円を持っていってしまいました

母の遺言書は見当たりません。

父が口頭では娘の私に全て任せると言うのですが、もしこのまま父が他界したらどうなるのでしょうか?又、義母が他界したらどうなるのでしょうか?

(mamis)





【事案の整理】

義母宛の遺言内容が明らかではないのですが、おそらくお父さんが「義母に全財産を相続させる」内容で作成したものと推測して回答いたします。

この状況でお父さんが死亡した場合、遺言に従って全遺産は義母が相続することになります(なお、あなたは遺留分の限度で権利がありますが、この点は後述します)。

【お父さんが死亡した場合・・遺言内容により異なるが、遺留分請求が必要になるかもしれない】

まず、お父さんが死亡した場合、お父さんには遺言書がありますので、その遺言書の内容で遺産を分けることになります。

ただ、その遺言書の内容が、義母に全部を相続させるという内容であれば、あなたはお父さんの遺産を相続できなくなります。

このような、遺言等で遺産が十分にもらえない場合には、法律で、遺産を多くもらう人から最低限度は返してもらえるようにする制度があります

遺留分減殺(いりゅうぶんげんさい)請求といい、遺言書の内容を知った日から1年以内に、遺産をくれと申し出る制度です。

あなたは被相続人であるお父さんの子ですので、減殺請求をすると法定相続分の4分の1の半分の、8分の1の遺産をもらうことができます。

なお、遺産としては義母が生前に貰った1000万円も遺産に組み入れて計算をしますので、あなたが遺留分としてお母さんに請求することができるのは次の計算式で算定される金額です。

遺留分=(義母が生前に貰った:1000万円+父名義の銀行預金+お父さんのその他の遺産)×8分の1

(なお、遺留分減殺請求については【コラム】遺留分とは参照)


【父より前に義母が亡くなった場合】

父より前に義母が亡くなったときは、あなたは義母の子ではありませんので、義母からは遺産を相続することができません

この場合、父の遺産がどうなるかですが、父の遺言書に《義母に遺産全部を相続させる》という記載があっても、既に義母が死亡しているのですから、遺言書は効力がなくなります

そのため、父が亡くなった時には、あなたと弟さんが父の遺産を2分の1ずつの割合で取得することになります。


【遺産が欲しいのなら遺言を書いてもらう】

最後に、お父さんが「口頭では娘の私に全て任せる」という発言されていますが、このような言葉は、葬儀の手配や自宅の整理、遺産分割完了までの通帳などの管理を任せるという趣旨として理解されるにすぎず、あなたに全遺産を贈与させる、あるいは相続(遺贈)させる意思を表示したものという理解をするには無理があります。

もし、あなたが父から財産をもらいたいというのであれば、新たに「全財産を相続させる」旨の遺言を作成してもらうことが必要でしょう。

(弁護士 大澤龍司)
大澤龍司法律事務所
電話番号    06-6361-6017
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16:29 相続人 | コメント(0) | トラックバック(0) | 編集

独身女性の相続対策【Q&A №533】

2016/09/29



【質問の要旨】

独身で子もいないが、兄には相続させたくない

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【ご質問内容】

独身女性、子供はおりません。

昔大怪我を負わされた兄(子供あり)が唯一の兄弟です。

そんな訳で兄とは疎遠、一切関わり合いたくありません。

公正証書遺言で財産を元夫Aさんに遺贈し、その後の後処理をお願いすると記しました。

1/入院の際の保証人は兄以外には認められないでしょうか。

2/万が一の際の保険金受け取りが保険会社の規定で法定相続人とされてるのですが、兄に渡さない方法はないでしょうか。

3/万が一の際は兄に連絡が行って、死亡届は身内である兄が出さないとならないでしょうか。

阻止する方法はないでしょうか。

なくなった事を教えたくありません。

4/以上の事の解決策として、将来理解者を養子か養女、あるいは理解者との結婚(Aさんも含め)も考えています。

よろしくお願いします。

(悩めるA子)







【入院保証人については病院に聞く】

入院の際の保証人を誰にするかはその病院が決めることであり、法律にはなんらの定めもありません。

そのため、入院予定の病院にお聞きになられるといいでしょう

なお、通常は、親族でなくとも、知人などでもいいと思いますが、病院に聞けば簡単に教えてもらえることですので、電話等で確認されるといいでしょう。


【保険金受取人についても保険会社に確認する】

誰が保険金の受取人にするかはあなたが指定することができます。

ただ、保険会社との契約書(正確にいうと約款)では特に指定しない限りは、保険金の受取人は法定相続人とされ、又、受取人を指定する場合も「3親等以内の親族」と限定されているのが実情です(これは、被保険者を殺害する保険金詐欺等を警戒しているためです)。

そのため、今のままの状態でお兄さん以外の方(例えば前夫の方など)を保険金の受取人とするのは難しいでしょう。

どうしてもお兄さん以外の方を受取人にしたいというのであれば、あなたのおっしゃるように、養子縁組や再婚を検討される必要があるでしょう。


【死亡届は他人でもできる】

死亡届は親族でなくとも提出できます。

同居者、家主や地主、家屋管理人から成年後見人なども手続きができます(外部リンク:法務省「死亡届」)ので、お兄さんに手続きをしていただく必要はありません。


【養子縁組をすると兄には遺産はいかない】

養子縁組をした場合、その養子が法定相続人になりますので、法律的にはお兄さんには一切、あなたの遺産は行きません。

ただ、お兄さんはあなたの遺産が来るものと思っておられることも考えると、養子とお兄さんとの間で事実上のトラブルが発生することもあり得ます。

現在、遺言書を作成されているようですが、もし、その中に遺言執行者の指定をしていないなら、弁護士を執行者に指定しておき、あなたの遺産問題についてはその弁護士にトラブル解決をしてもらうことで、養子にいやな思いをさせないという配慮が必要でしょう。

(弁護士 大澤龍司)

大澤龍司法律事務所
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17:16 相続人 | コメント(1) | トラックバック(0) | 編集

相続割合を教えてほしい【Q&A №530】

2016/09/21

【質問の要旨】

既婚(子あり)の兄がいる場合の相続分

記載内容 結婚 

【ご質問内容】

私は、埼玉県○○市に住む○○歳の男性です。

初めに私は障害者です。5年ほど前に『脳梗塞を患い』

○○市で介護保険の申請をし『要支援2』の認定を受けました。

・私は一人で住んでいます。

・私は字が書けません。

・言葉がやや不自由ぎみです。

・足が不自由で50mぐらいしか歩けません。

・今は殆ど歩け無いです。

【私はうまく喋る事が出来ないので】

【電話ではなくてメールで連絡を御願い致します。m(_ _)m】

それで相談なのですが

私には82歳に成る母親がいます。

なにぶん高齢なので、いつも『死んだら宜しくね。』と、言っております。

気になるのは遺産相続で、私以外には兄が一人おります。

兄は結婚してて義姉とその孫に成る息子が20代二人おります。

それと私には離婚した妻と23歳になる息子がいます。

こんな家族関係ですが、私の遺産相続は幾らに成るのでしょう?

※当事務所の判断により、一部伏字にしています。

(ほほほ)







【相続人はあなたとお兄さん】

まず結論から申し上げますと、このままお母さんが亡くなった場合、お母さんの相続人は、あなたとお兄さんのお二人です。

お二人はお母さんの「子」であり、相続人たる地位を有するからです。

このことは、たとえあなた方ご兄弟に子ども(お母さんから言えば孫)がいたとしてもなんら変わりません。また、あなたの障害や離婚もこの結論には影響しません。

そして、兄弟姉妹の相続分は頭数で平等に分けられますので、あなたもお兄さんも、相続分は2分の1ずつです。戦前の法律とは違い、特に長男の相続分が多いというような事はありません。

以上は、お父さんが既に亡くなっているものとして回答しています。

もし、お父さんが生きておられ、お母さんと婚姻しているのであれば、配偶者としてお父さんが遺産の2分の1を、又、お兄さんとあなたはそれぞれ4分の1の割合で遺産をもらえることになります。


【考えられるその他の可能性】

なお、お兄さんがもし不慮の事故などでお母さんより先に亡くなった場合、その後に発生したお母さんの相続は、あなたと、あなたのお兄さんの子が相続人になります(このような場合を代襲相続と言います)。

この代襲相続の場合でも、あなたの相続分が2分の1であることは変わりがありません。

また、仮にお義姉さんがお母さんと養子縁組をすれば、子は3人になりますので、相続分はそれぞれ3分の1ずつになります。

養子縁組をしているかどうかはお母さんの戸籍謄本を見ればわかりますので、もしご心配であればお調べになっても良いと思います。

(弁護士 北野英彦)

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遺言書検認手続で提出する戸籍等【Q&A №496】

2016/04/01

【質問の要旨】


相続人が5歳で死亡しているとき、戸籍等はすべて必要か?

記載内容 戸籍謄本 出生 死亡

【ご質問内容】

遺言書検認申立に必要な戸籍謄本等について

相続人が「配偶者と子(第一順位)」または「子(第一順位)のみ」の場合

第一順位の相続人のうち死亡者がいる場合は、死亡者の出生時から死亡時まで 継続した戸籍、除籍、改製原戸籍謄本となっているのですが、死亡者は5歳のとき死亡しているのですが、それでも、死亡者の出生時から死亡時まで 継続した戸籍、除籍、改製原戸籍謄本は必要ですか?

戸籍の有効期限はありますか?

(wwe)






【遺産や遺言関係で裁判所に提出する書類】

家庭裁判所に遺産分割調停を申立するような場合には、被相続人の相続関係を明らかにするために、出生後から死亡までの間の戸籍(除籍、改製原戸籍を含む)が必要です。

これは死亡された被相続人の法定相続人としてどのような人がいるのか(第1順位の子や配偶者がいるのかどうか)の確認のために必要だからです。

次に、相続人については現在の戸籍の提出も必要です。

これは法定相続人が生存しているのかどうか、死亡している場合に相続あるいは代襲相続が発生し、配偶者や子が法定相続人になりますので、その点を確認するためです

遺言書の検認の場合も法定相続人に検認日を通知しますので、分割調停申立と同様の書類が必要です。


【5歳の時に死亡した相続人については】

今回は、遺言検認をするに際して、5歳で死亡した相続人についても出生から死亡までの戸籍が必要なのかという質問です。

5歳であれば婚姻年齢以下であり、婚姻できず、配偶者がいることはありえませんし、生殖能力も発達しておらず、子がいることもありえません。

ただ、戸籍にも誤記や脱落等がある場合も考えられますので、裁判所としてはやはり出生から死亡までの戸籍の提出を求めるのはやむをえないと思います


【戸籍の有効期限】

次に、戸籍謄本の有効期限ですが、相続人が「現在も生存していること」を立証する戸籍謄本(現在戸籍)は、原則として3か月以内の分を提出する必要があります

それ以外の相続関係(家族関係)は、父母の氏名や兄弟姉妹が「存在した」、あるいは過去に「死亡した」という事実の裏付けとして提出するものであり、このような事実は何十年経過しても変わることがないため、特に有効期限はないことになり、1年前に取り寄せした戸籍等でも提出できます

(弁護士 大澤龍司)
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10:37 相続人 | コメント(0) | トラックバック(0) | 編集

弟の嫁が養子縁組をさせようとしている【Q&A №494】

2016/02/29

【質問の要旨】

弟の養子縁組をとめたい

記載内容

養子縁組 無効 判断能力

【ご質問内容】

2人姉弟ですが、病身の弟は子供がおらず嫁がニートの実弟を私の弟の養子にしようとしています。

弟は余命わずかで判断能力はありませんが書かせれば文字は書けます。

最近両親が相次いで亡くなり、弟がなくなれば僅かな遺産はわたしが引き継ぐことになります。

しかし養子縁組が認められれば、嫁兄弟に半分渡す事になります。

病身の弟に代わり、両親の葬儀もわたしが行ない、預金も凍結中のためすべて自分で負担しました。

両親存命中もほとんど交流のなかった嫁の行動に納得できず養子縁組不受理にしたいのですが。

ちなみに嫁は当時事実婚していた自分の父親の死ぬ間際に、数十年前離婚した母親と勝手に復縁させ年金を搾取したことがあります。

父親の内縁妻は無理矢理追い出しました。

勝手に養子縁組するなどた易いことのようです。

調停を申し立てて勝ち目はありますか?

申し遅れましたが、両兄弟ともに40代です。

(はるか)







【他人の養子縁組を止める方法はありません】

養子縁組をするかどうかは弟さんが決めることです。

兄弟姉妹であっても他人ですので、弟さんの養子縁組を止める権限はなんらなく、あなたが弟さんの養子縁組を止めることはできません

いずれにせよ、あなたとしては弟さんの養子縁組に関与する立場にない以上、裁判所や役所に何を申し立てても無関係の人間であるとして聞き入れてもらえないと思います。


【判断能力がない場合、養子縁組は無効となる】

養子縁組をするには、一定の判断能力(意思能力)が必要です。

もし弟さんが判断能力を欠くような場合には、養子縁組の届け出は無効になります


【養子縁組が相続に及ぼす影響】

お父さんとお母さんが既に死亡されていますので、その遺産は法定相続人とあなたに相続されています。

しかし、弟さんが死亡した場合、その段階で養子がいなければ、弟さんの遺産(その中にはお父さん及びお母さんの遺産も含まれます)の4分の3が弟の配偶者に相続され、残りの4分の1があなたの方に来ます。

もし、弟さんの死亡時点で養子がいれば、弟さんの遺産は配偶者と養子が各2分の1で相続しますので、あなたには弟さんの遺産は来ません。

養子がいることであなたにくる弟さんの遺産についてのあなたの増減分は4分の1であることにご注意ください


【相続の関係では養子縁組の効力が問題となる】

あなたとしては、弟さんの遺産分割の段階で、

① その養子縁組は弟さんが判断能力を欠いており、無効である。

② 養子は弟さんの遺産を相続できない。

③ 従って、弟さんの遺産は、その配偶者が4分の3を取り、残りの4分の1があなたに相続される。

と主張することも可能です。



【現時点で将来の紛争に備える】

ただ、養子縁組の無効を主張し、弟さんに判断能力がなかったことを証明するのはあなたです。

そのため、現段階から弟さんの医療や判断能力に関する情報は収集されておくといいでしょう

もちろん、弟さんの医療記録などを生前にあなたが取得することはできませんが、次善の策として、弟さんの健康状態や判断能力に関する状態を現時点で可能な限り聞き取っておくとか、現在の入通院している医療機関や入所通所している介護施設を確認しておくなど、将来の問い合わせ先を把握しておくなどの努力をされるといいでしょう。

(弁護士 大澤龍司)

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甥を相続することはあるのか? 【Q&A №459】

2015/08/05



【質問のまとめ】

 甥が亡くなった後に姉が亡くなりました。

 甥の借金を私が返さないといけないことがあるのでしょうか?



記載内容

   相続順位 相続放棄


【ご質問内容】

 はじめまして、二次相続につき教えていただきたく投稿いたしました。

 姉の子(甥)が住民税や固定資産税を未払いのまま死亡したらしく市役所から自分に請求が来ています。

 法律上、被相続人の叔父叔母が相続人になることはなかったはずと思い、市役所に問い合わせました。

 まず甥が亡くなり姉が相続放棄をしなかった。その後に姉が亡くなり、姉には他に子もいないため、兄弟である私に甥→姉→私と納税する義務が相続されたとのことです。

 相続放棄を検討していますが、直接甥の相続人ではなくてもこの場合、私は相続人になってしまうのでしょうか。

 
(清左衛門)







【あなたが甥の債務を相続することもあります】

 お姉さんの子(甥)が死亡して相続が発生したケースです。

 まず、甥が、子供がなく死亡した場合、その方の母親(すなわち、あなたのお姉さん)が直系尊属として相続人になります。

 また、甥に子供がいても、その子供が相続放棄した場合にも、お姉さんが直系尊属として相続人になります。

 相続では財産だけでなく、負債も引き継ぎます。

 そのため、もし、甥の遺産が、財産よりも負債が多い場合には、お姉さんとしては相続放棄をするべきでした。

 もし、相続放棄をしていないというのであれば、甥の税金等の債務の支払義務は相続でお姉さんに引き継がれます。

 お姉さんが死亡した場合、お姉さんに子や親がいないか、あるいはこれらの方が相続放棄をした場合、兄弟であるあなたが相続人になります。

 以上に挙げたケースに該当するのであれば、市役所のいうように、甥の方⇒お姉さん⇒あなたの流れで税金の支払い義務が相続され、あなたが支払い義務を負います。


    甥 ⇒ お姉さん ⇒ あなた
      一次相続     二次相続




【相続放棄をするかどうかは調査をしてから】

 まず、あなたとしては、お姉さんの遺産(財産)や負債(債務)の内容を調査し、債務が多ければ家庭裁判所に相続放棄の申立をするといいでしょう。

 ただ、相続放棄は、相続開始を知ってから3ケ月以内にする必要があります。

 もし、調査には時間がかかるというのであれば、予め、家庭裁判所に相続放棄の期間を延ばしてもらう手続きをするといいでしょう。

 債務が多いことがはっきりしており、相続開始を知ってから3ケ月以内だというのであれば、すぐに相続放棄の手続きをするといいでしょう。

 手続きとしては弁護士に依頼しなければならないほど複雑なものではありません。

 もしわからない点があれば、家庭裁判所で教えてもらってもいいです。

 ただ、財産を調査する必要があれば、相続に詳しい弁護士に相談されるということも考えていいでしょう。



【遺産調査に時間がかかる場合の対処】

 遺産の調査に時間がかかるということを理由にすれば、家庭裁判所は放棄するまでの期間を(通常の場合)3ケ月程度延長してくれますので、相続開始から6ケ月程度、調査機関があることになります。

 その調査の結果、負債が多ければ家庭裁判所に対して相続放棄の手続きをするといいでしょう。

 なお、調査期間中に遺産の預貯金を使うなどということをすれば、相続放棄の効果が認められなくなりますので、この点は注意が必要です。

(弁護士 大澤龍司)
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90歳独り身の叔母の相続人は誰?【Q&A №444】

2015/05/20
 


 独身で、子供がいない人の相続人は誰ですか?

 その人の親も、兄弟も他界しています。



記載内容

  叔母 生涯独身 嫁ぐ 甥・姪 代襲 婿養子


【質問詳細】

叔母の両親(他界)、

兄弟は3人で

叔母と同居していた長男(夫婦共他界)、

長女(夫婦共他界)、

次女(今回他界した独身の叔母)

叔母は生涯独身で子供がおりません。

長男夫婦には婿養子(甥)と娘(姪)、

長女夫婦2人の嫁いだ姉妹(姪)

このような場合、法廷相続人は誰々となるのですか?


(まさ)





【法定相続人の決定方法】

 法定相続人には順位があります。

 まず、第1順位で、配偶者が相続人になります。

 今回の質問では配偶者も、子もいないということですが、

このような場合には両親(正確にいうと直系尊属)第2順位の法定相続人になります。

 ただ、両親も死亡されているということですので、

その場合には第3順位兄弟姉妹が相続人になりますが、

兄弟姉妹である長男及び長女も死亡されていますので、長男や長女も法定相続人にはなりません。




【本来の相続人が死亡しているが、子がいる場合は代襲相続する】

 長男及び長女は死亡されていますが、その人たちには子がいますので、その子が、長男及び長女に替わって法定相続人になります(これを代襲相続といいます)。


 今回の質問では、長男の娘(姪)とその夫(婿養子ということですので、この娘の夫は長男と養子縁組をしているという前提で説明していきます)が代襲相続で法定相続人になります。

 養子も子であることに変わりはありませんので、なんら問題なく相続ができます。

 また、長女の娘(姪)2人が代襲相続で法定相続人になります。

 この姪は2人とも嫁いでおられるようですが、嫁いでも長女の子である立場にはなんら変化がありませんので、当然、相続権があります。




【相続分について】

 結局、質問のケースでは、長男の子である姪夫婦及び長女の子である姪2人の計4名が法定相続人になります。

 なお、法定相続分は各人が4分の1づつになります。

大澤龍司法律事務所
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子どものいない伯父の相続【Q&A №434】

2015/03/09



 子どももおらず奥さんにも先立たれた一人暮らしのおじを近くに住んでいた兄(おじからみたら甥)がいろいろ面倒をみていました。
ここ何年かはがんにかかり病院に連れて行ったりもしていました。

ところが以前からお金に困っていた別の甥が自分が引き取って面倒をみると連れて行ってしまったのです。

それから間もなくおじも亡くなり、保険金の受け取りも当初は兄になっていたのですが、その後どうなったかわかりません。
おじは最近では少し認知症の症状もあったらしいので保険の受取人も変えられてしまっていて、もしかしたら保険会社にお金を借りていたかもしれません。

このまま兄は泣き寝入りをしないといけないのでしょうか。
おじの兄弟はみんな亡くなっているのでむしろ相続放棄をした方がいいのでしょうか。


記載内容

  生命保険の受取人変更 生命保険の調査 相続放棄 期間延長 

(トン子)


【まず、相続放棄をするべきかを考える】
今回の問題について、どのように対処していくべきかを考えていきます。
まず、相続放棄をするかどうかが問題になります。
ただ、そのためには、遺産(資産)と被相続人の債務の内容を確認し、それを比較して判断することが必要です。
これについてはブログQ&A №431に詳しく記載しておりますが、そのポイントは次のとおりです。
① 遺産(資産)と債務の調査をする。
② 債務の方が多い場合には相続放棄の申し出を家庭裁判所にする。
③ 調査に時間がかかる場合には、期間延長(伸長願い)を裁判所に提出する。

【保険会社からの借り入れについて】
 保険会社から借り入れがあるかもしれないということですが、保険会社が保険金額あるいは保険の解約返戻金を超える貸し付けをすることはありません。
 したがって、保険会社からの借入金債務が残ることはまず考えられませんので、この点は安心されるといいでしょう。

【生命保険は、原則、遺産には入らない】
  生命保険の保険金は原則として遺産には入らないというのが最高裁の判例です(この点はブログQ&A №298をご参照ください)。
  ただ、遺産が少なく、生命保険しかない、あるいは遺産額の60%程度を超えるということであれば、遺産とされる可能性もあります。

【保険契約の確認】
  保険契約の内容はどういうものか、受取人の変更がいつなされ、保険金をいつ、誰が受け取ったかなどについては、法定相続人の立場で保険会社に確認されるといいでしょう(その際、戸籍謄本や除籍謄本が必要になりますが、この点は保険会社により要求する書類が異なりますので、予め、確認されるといいでしょう)。
 もし、どこの保険会社との契約かがわからない場合には、弁護士に依頼して、弁護士会照会という手続きで保険協会に問い合わせすることもできます。
 この場合には保険協会に加入している約50社前後の保険会社から、契約の有無や内容、支払い先等に関する回答が来ることになります。

【意思能力がないと受取人変更はできない】
 保険契約の受取人変更が有効になるためには、その変更をする時点で契約者である叔父さんが判断能力(意思能力)を有していることが必要です。
 質問では、《少し認知症》があったと記載されていますが、その程度がわかりません。
認知症でも、軽い場合(例えば長谷川式認知スケール30点満点で15点以上の場合。なお、《【コラム】意思能力と長谷川式認知スケールに関する判例の紹介》に過去の裁判例を整理しておりますので、ご参照ください)には意思能力があるとされることが多いようです。
 もし、おじさんが入院していたり、介護施設に入っていた場合などは、上記長谷川式認知スケール等の知的能力に関する検査がされている可能性があります。
 これらの病院や施設に確認し、検査がされているなら、その結果を取り寄せ、意思能力の有無を判断されるといいでしょう。
【調査に時間がかかる場合には伸長願いを出す】
 相続放棄は相続開始時点から3ケ月以内に家庭裁判所に申し出(申述)する必要があります。
 しかし、上記の各点についての調査をするには時間がかかります。
 そのため、とりあえずは裁判所に相続放棄申述の期間延長願いを出しておくといいでしょう。
 通常は、3ケ月の延長ならほぼ無条件で出ますし、その後も事情によっては同様の期間延長してくれる場合もあります。
 その伸長された期間を利用して、調査をした上で、相続放棄をするかどうかの最終決断をされるといいでしょう。

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父、母が相次いで亡くなった場合の相続分計算【Q&A №432】

2015/02/26
 


 私の父が死んで、5年経つのですが、家と土地があって相続がもめています。

 母、長女、次女、長男の私4人でした。

 この場合、法定相続分はそれぞれ、2分の1、6分の1、6分の1、6分の1だとおもうのですが、相続がもめているうちに、まだ、話し合いがつかないうちに、(父の登記のまま)母が死んで、その後遺言書が見つかり、母の財産は すべて私に相続させる、ということでした。

 この場合、父の財産の私の相続分は、母の2分の1、プラス私の6分の1の合計6分の4になるのでしょうか?


記載内容

  数次相続 相次ぐ 計算

(桜餅)





【あなたの相続分は6分の4】

 現在、お父さん及びお母さんの遺産に関するあなたの相続分は6分の4であり、あなたのご指摘のとおりで正しいです。

 念のために記載すると次のとおりです。




【お父さんの法定相続分】

 子供がいるケースですので、配偶者は2分の1、子供は2分の1を平等の割合で遺産相続しますので、

・お母さん(配偶者)・・・2分の1

・あなた(子:長男)・・・6分の1

・長女(子)・・・・・・・6分の1

・次女(子)・・・・・・6分の1




【お母さんの遺産の相続】

 本来なら、お母さんの遺産は、あなたを含む3人の子供が平等で相続するはずですが、遺言書であなたが全部相続するということですので、お母さんの遺産の相続は次の通りになります。

・お父さんの遺産については、あなたがもともと持っている6分の1の法定相続分に加えて、遺言書によりお母さんの法定相続分である2分の1があなたにきますので、これを合計した6分の4があなたの相続分です。

・但し、お母さんの独自の遺産がある場合には、その分は全部、あなたが相続することになります。




【遺留分請求があるかもしれない】

 なお、お母さんの全遺産をあなたが相続するという遺言書がありますが、他の相続人としては、自分も遺産が欲しいといえば、法定相続分の半分の限度で遺産を請求できる制度―遺留分制度―があります。

 長女や次女が、この遺留分を請求してくることもあり、その場合にはお母さんの遺産の内の一部を渡す必要がありますので、その点は頭に入れておかれるといいでしょう。

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戸籍謄本の取り寄せ【Q&A №419】

2014/12/11



 遺言書の検認には相続人全員の戸籍謄本が必要だということですが、
父が死んで、子ども3人が相続人で、姉2りは結婚している場合は、
姉のしょうだくなしでも、郵送で、兄弟でも遺言書の検認、相続のためである、と
して戸籍謄本をとれますか?
この場合、必要書類はなんでしょうか?


記載内容

  戸籍謄本 直系親族 正当な理由

(hjhj)


【遺言書検認や相続関係確認のためなら他人の戸籍も取ることが可能】
 他人の戸籍については、原則として同一戸籍内(配偶者や子)及び直系血族(両親、祖父母、孫)であれば取り寄せ可能です。
 正当な理由があれば他の人の戸籍も取り寄せが可能です。
 遺言書の検認や相続関係確認のための取り寄せであれば、正当な理由に該当しますので取り寄せが可能です。

【必要な書類は以下の4種類です】
 郵送で戸籍を取り寄せする場合、次のような書類が必要です。
○戸籍等の取り寄せのための申請用紙(所定の事項を記載する)
 なお、この用紙は、ネットで「全国の市区町村窓口一覧」にアクセスし、入手することが可能です。
○本人確認書類
 運転免許証や住基カード、健康保険証の写しがこれに該当します。
○定額小為替
 役所に支払う料金は次のとおりであり、郵便局で定額小為替を買って同封する必要があります。
 参考までに言えば、1通あたりの料金は次のとおりです。
●戸籍謄本・戸籍抄本  450円
●除籍謄本・除籍抄本  750円
●改製原戸籍謄本・改製原戸籍抄本  750円
●戸籍附票謄本・戸籍附票抄本  100円~500円
(役所により料金が異なります)
○ 返信用封筒
 申請人の住所地にしか送付してもらえませんので、ご注意ください。

(なお、郵送ではなく窓口にて戸籍を請求する場合は、定額小為替でなく現金で支払います。また、返信用封筒は不要です。)

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養子縁組前に生まれていた子の代襲相続【Q&A №414】

2014/12/03



 7年前に祖父が他界したとき(父:長男は既に他界)、遺言があり、遺産は、父の弟に全て渡す(ただし祖父の後妻に毎月50万支払条件)ことになり、その他の相続人(母、父の弟の妻(養子になっていた為)、父の妹、父の子供私と姉)は遺留分をもらっています。
 今回祖父の後妻が亡くなり、相続分割について話し合いがおこなわれています。
 後妻の養子には父、母、父の弟、弟の妻が入っていたのですが、父が既に他界していることから相続は、母、弟、弟の妻の3人で父の子供の私と姉には相続出来ないと言われています。弟夫婦は既に祖父の遺産を全て受けているのでせめて母に少しで多く残す方法は無いのでしょうか。
 祖父、後妻の財産の管理は弟夫婦が全ておこなっており、遺産分割の話し合いも弟夫婦に縁のある税理士が間に入りアドバイスをしているようです。


記載内容

  養子縁組 特別寄与 生前贈与

(ヒューマン)


【養子縁組の前に生まれていた孫は代襲相続できない】
 質問のケースでは、あなたのお父さんは、被相続人であるお祖父さんの後妻さんと養子縁組されています。
 ところで、養子縁組をされた後にあなたとお姉さん(以下、あなた達といいます)が生まれたのであれば、あなた達は被相続人であるお祖父さんの直系卑属になりますので、代襲相続ができます。
 しかし、養子縁組前に生まれていたのであれば、あなた達は被相続人であるお祖父さんの直系卑属ではなく、代襲相続はできません(※後記参照条文:民法887条2項但書参照)。

【法定相続分を動かす手段は特別受益か特別寄与ぐらいしかない】
 もし、あなた達がお父さんとお祖父さんの後妻さんとの養子縁組の前に生まれていた場合には、相続人はあなたのお母さんと(お父さんの)弟さん夫婦の3人となり、その法定相続分は各3分の1です。
 ただ、後妻さんが弟さん夫婦に対して生前贈与をしているというような《特別受益》に該当する事実があれば、お母さんの相続分を増加させることが可能になります。
 又、あなたのお母さんが、後妻さんの財産を増加させ、あるいは減少を食い止めたというような事情があれば、《特別寄与》として寄与分を主張できることがあります。
 それらに該当するような事情があるかどうか、相続に詳しい弁護士に相談されるといいでしょう。

【相続分の範囲内での解決しかない】
 後妻の相続では遺言も書かれていないようですので、法定相続分通り、①あなたのお母さん、②お父さんの弟、③弟さんの妻の3名がそれぞれ子の立場で3分の1ずつ後妻の遺産を相続します。
 そして、「祖父の相続の際に多く遺産を相続しているから」という事情はお母さんの相続分を増やす理由にはなりません。道理としてはよくわかるのですが、そのような事情を法律上反映する制度が我々の知る限りありません。
 その意味で、大変申し訳ない回答ではありますが、相続分の範囲内で可能な限りのご意向を実現するほかないように思われます。

《参照条文》  民法第887条:(子及びその代襲者等の相続権)
 1.被相続人の子は、相続人となる。
 2.被相続人の子が、相続の開始以前に死亡したとき、又は第891条の規定に該当し、若しくは廃除によって、その相続権を失ったときは、その者の子がこれを代襲して相続人となる。ただし、被相続人の直系卑属でない者は、この限りでない。
 3.前項の規定は、代襲者が、相続の開始以前に死亡し、又は第891条の規定に該当し、若しくは廃除によって、その代襲相続権を失った場合について準用する。

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父親違いの姉妹から突然の連絡【Q&A №364】

2014/04/11
 突然のご質問で恐縮です。拙い文章ですが、数々の事例に精通されてる先生にアドバイスをいただければと思い投稿いたしました。
 先日、母(64)から私を育ててくれた祖父母は、育ての祖父母で血の繋がっている実祖母(A)が亡くなっていたと打ち明けられました。実祖母は実祖父と離婚し、別の男性(B)を婿入りさせ、娘(C)がいるのですが、娘(C)から母に男性(B)の生命保険の受取に母の印鑑証明と実印が必要だという連絡があったのです。
 1年程前に実祖母(A)が亡くなり、4ヵ月後に男性(B)が亡くなったと聞いています。娘(C)は嫁いでいるため性は変わっております。 
 娘(C)は母に生命保険と実祖母(A)の預金を受け取る権利があると言っているのですが、これは相続に当たるのでしょうか?
 母は60年全く付き合いが無く、相手のご家族、故人に関してはほとんど知らないので信用は全くありません。ですので、もし相続に該当するのであれば、債務を引き継ぐ可能性があるので、放棄しようと思うのですが、権利関係が複雑すぎてどう対応すればよいのか困っております。

記載内容

父親違い 生命保険
(あっちゃん)


【問題点の整理】
 今回の問題点を整理しておきましょう。
 まず、相続は2つ発生しています。
・最初は1年前に死亡した実祖母であるAさんの相続です・・第1の相続
・次にその後に死亡した、実祖母の再婚相手のBさんの相続です・・第2の相続


 次に生命保険金についても整理しますとおそらく次のとおりになります。
・Aさんが死亡し、その生命保険金の受取人がBさんであった。
 そのため、《生命保険金を受け取る権利》を有していたが、その保険金を受け取っていなかった・・・以上は第1の相続の問題
・Bさんはその生命保険金の受取前に死亡した。
 そのため、Bさんの《生命保険金を受け取る権利》は遺産となり、遺産分割の対象となる・・・以上は第2の相続の問題

【遺産分割における生命保険金の扱い】
 生命保険について少し詳しく説明しましょう。
 生命保険金は遺産にはなりません(Q&A №298Q&A №299参照)。
 そのため、Aさんが死亡した時点では、Aさんのした生命保険契約の受取人がBさんと指定されていると、Bさんが保険金全額を取得します(遺産ではないので、娘さんのCさんは生命保険金を請求できません)。
 すなわち、Aさんの保険契約の結果として、新たに受取人のBさんに保険金受取権が発生することになります。
 ここまでは第1の相続での生命保険金の問題です。
 次に、Bさんが、(Aさんの契約した)生命保険金をもらわずに死亡した場合には、既に発生してBさんが権利を持っている生命保険金を請求する権利を、Bさんの相続人間で遺産分割するという問題であり、この場合の生命保険請求権利は遺産分割の対象になります。
 これが第2の相続における生命保険金の扱いです。
 あなたのお母さんがBさんの養子になっているのなら、Bさんが死亡したことにより発生する第2の相続では、その法定相続人はCさんとあなたのお母さんになります。
 生命保険会社としては、Bさんが生きていて受け取る場合にはBさんだけの印鑑でよかったのですが、そのBさんが死亡したために遺産分割の問題となったので、Bさんの法定相続人であるあなたのお母さんの実印及び印鑑証明を必要としているのだと理解するといいでしょう。

【相続放棄について】
 相続放棄はAさん及びBさんの死亡を知った日から3ケ月以内に家裁に放棄の手続きをする必要があります。
 今回の質問ではAさん及びBさんとも死亡してから3ケ月は既に経過しています。
 そのため、相続期間伸長の手続きをしていない限り、現段階では相続放棄はできません。
 ただ、仮に3ヶ月を過ぎていても事情を説明することで裁判所が相続放棄を受け付けてくれるケースもないわけではありません。
 相続放棄したいのであれば、相続に詳しい弁護士に取り急ぎ、対応を検討されることをおすすめいたします。
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親の家業は誰が継ぐべきか【Q&A №355】

2014/03/19
 相続というか後継ぎや、もし同居が必要な場合、世間では一般的に誰が相応しいのか数々のケースをご存知の先生にお尋ねしたく宜しければお願い致します。

 私の夫の両親は再婚夫婦です。
 現在も自営業をしています。年齢はもうすぐ70歳です。
 義両親の近所には子供が二人、それぞれに家庭を持ち住んでいます。
 私の主人も遠方に、一人娘も遠方に嫁ぎ、もう一人の子供も遠方に家庭があります。

 この通り、五人の子供たちが各々に別分野の職種に就き家庭があります。この場合、世間では一般的に誰かが仕事を退職して地元に戻り自営業を引き継ぎ同居するものなのでしょうか。
 それとも、自営業を閉めることもあり得ますか。
 資格を必要とする自営業です。

 今から違う環境に変わるのは私には自信が無く荷が重いです。
 不思議なことに、義両親も高齢な割に義両親からも兄弟からも全く話が出ません。
 夫は義両親を気遣い気にはしてますが、今の会社で今後も働いて欲しいです。

 私は土壇場で同居や後継ぎの話が出た場合、判断しかねる所で私に押し付けられそうで不安です。
 自信が無いのに、主人だけの自信で見切り発進する勇気は私にはありません。義両親、特に義母の気持ちが読めないので常識的にはどうなのかアドバイスお願い致します。

記載内容

家業 個人事業 承継
(ビタミン)


【承継させたいという気持ちがあり、かつ承継する人がいることが必要】
 今回の問題は法律相談ではありませんが、相続に関連するものとして回答します。
 「世間では一般的に、誰かが仕事を退職して地元に戻り、自営業を引き継ぎ同居するものなのでしょうか。それとも、自営業を閉めることもあり得ますか。」ということですが、まず、お父さんが事業を継続させたいと考えているのかどうかが問題になります。
 次に、仮にお父さんが事業を継続させたいと言っても、引き継ぐ人がいない場合には、事業承継をさせることができません。
 要するに、お父さんに事業承継させたいという意思があって、かつ事業承継をしてもよいという人がいない限り、事業承継はできないということです。

【お父さんの心の中は・・】
 まず、お父さんの気持ちから考えていきましょう。
 年齢が70歳ということですが、それくらいの年齢になれば、自分のしている事業の将来をどうするかを考える時期です。
 事業を承継させたい気持ちを持っているのであれば、これまでに、子供らに対して、《事業をするのに必要な資格を取ってほしい》とか《仕事を手伝ってくれないか》という何らかのシグナルがお父さんから子供らに出ているはずです。
 それが全くないということであれば、お父さんとしては事業承継をあきらめている可能性が高いのだろうと思います。

【今、するべきことは・・】
 事業承継をしない場合には、事業閉鎖に向けての作業が必要となります。
 ある日突然お父さんが倒れてしまったら、事業を終了させるために、子供たちがやむを得ず、慣れない事業を終了させるための作業をしなければならないことが想定されます。
 そのため、まず、お父さんに《事業を続けるのか、辞めるのか》と、その意思を確認する必要があるでしょう。
 又、事業をやめるのであれば、《やめるために必要な作業をどのような形でするのか》も確認されるといいでしょう。

【お父さんに確認する前に・・・】
 お父さんが事業をどうするかを確認するのは、あなたのご主人からです。
 ただ、その前にあなたがご主人の事業承継に絶対反対であることを話して、ご主人に納得をしてもらう必要があります。
 事業承継について聞いた際、お父さんから《ご主人に承継してくれないか》と頼まれることがあるかもしれないからです。
 そのため、まず、あなたの気持ちをご主人に十分に理解してもらい、お父さん夫婦がどう言っても、ご主人が事業承継しないというところまで気持ちを固められたという確信が持てたら、お父さんの気持ちを確認してもらうといいでしょう。
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★養子縁組をした場合の相続人【Q&A №352】

2014/03/05
 私は独身で子供はいません。兄妹がいます。
 独身のおばとの養子縁組の話があります。叔母には生き別れになった娘がいます。叔母がなくなった際の相続についてはわかるのですが、その後私が死亡したときの相続について詳しく教えてください。

記載内容

養子の相続 親族 実方 養親
(my)


【相続については養子と実子は同じが原則】
 養子縁組をした場合、養子と養親(おばさん)及び養親の血族(おばさんの子)との間に、血族間と同一の親族関係が生じます。
 わかりやすく言えば、あなたが養親であるおばさんの実子だった場合と同様の相続関係が生じるのが原則です。

【おばさんの相続の場合】
 今回養親になる独身のおばさんが死亡した場合、あなたと、おばさんの娘さんの2人が相続人となり、相続分は2分の1ずつです。

【あなたが死亡した場合・・実の父母、兄弟との間でも相続が発生する】
 あなたが死亡した場合の相続ですが、このときはあなたの実のご家族(以下、「実方」と呼びます)と養子縁組によってできたご家族(「養方」と呼びます)の双方について相続が発生することになります。
 具体的にいえば、あなたの死亡時に、実方のあなたのお父さんやお母さん、養親(おばさん)が生きておれば、その方たちが直系尊属として相続し、その相続分はそれぞれ3分の1ずつです。
 又、これらの直系尊属の方が全員死亡しているのであれば、あなたの実方のお兄さん及び妹さんと、おばさんの娘さんが兄弟姉妹として相続人となり、その相続分はそれぞれ3分の1ずつです。
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養子縁組で相続関係はどう変わるのか。【Q&A №345】

2014/02/13
 昨年4月に祖母が亡くなりました。
 相続人としては実子2人(私の母・叔母(妹))と養子(私の父:婿養子のため養子縁組しておりました。)の計3人になると思います。
 祖母は負の財産があり、私の母は相続放棄しました。叔母も放棄する予定です。父は既に他界しております。
 この前、税務署から連絡があり、私と弟が相続人であるから、相続する意志があるのかを聞かせて欲しいとの事でした。
 私の母が相続放棄しているので、その子(祖母にとっての孫)の私達には相続の権利はないと思っていたのですが、税務署の言い分は私と弟は亡くなった父の代償相続人だという事でした。
 家庭裁判所に問い合わせると、父の養子縁組より前に出生している私と弟は代償相続人にはなり得ないと返答を頂きました。(放棄手続きについても、相続権がないのだから放棄の手続きをとっても受理されないだろうとも言われました。)
 その旨を税務署に伝えると、祖母と血の繋がりがあるだとか、放棄しない・できないのであれば相続を承認したとみなすと一方的に告げられて非常に困っています。
 そもそも私と弟に相続権があるのか(当然あっても放棄します)、またもし相続権がないのであれば税務署にどのような形で通告すればよいのか、アドバイスを頂ければ幸いです。宜しくお願い致します。

(無礼な税務署職員)


【結論から言えば、家庭裁判所の見解が正しい】
 結論から申し上げますと、家庭裁判所の見解が正しいです。
 税務署にも納得して頂ける内容にするため、民法の条文と文献、判例を記載した回答にしました。
 難しいかもしれませんが、ご理解ください。

【子の代襲相続に関する民法の規定】
 民法の代襲相続の規定は次のようなものです。
《民法第八百八十七条
 被相続人の子は、相続人となる。
2 被相続人の子が、相続の開始以前に死亡したとき、又は第八百九十一条の規定に該当し、若しくは廃除によって、その相続権を失ったときは、その者の子がこれを代襲して相続人となる。ただし、被相続人の直系卑属でない者は、この限りでない。》

 この条文の下線部分は、「被相続人の直系卑属でない者は代襲相続人になれない」という意味です。

【直系卑属でない者は代襲相続できない】
 父さんが被相続人の養子ですので、子になります。
 問題は、そのお父さんの養子縁組前の子供であるあなた方が、被相続人の直系卑属にあたるかどうかです。
 さきほど記載した民法887条2項の但し書き(上記の下線部分)は昭和37年の民法改正で新設された条文であり、「もっぱら養子の縁組前の子を相続から除く」目的でさだめられたものです(参考文献:有斐閣『新版 注釈民法(26)』247頁6行目以下。図書館などでこの本を探してご確認ください)。

【養子縁組前の子は直系卑属にならない】
 そうすると、問題は、養子縁組前に生まれた養子の子が被相続人の直系卑属になるかどうかという点に絞られます。
 この点については、養子縁組前に生まれた養子の子は、被相続人との間で血族関係をもたない、すなわち直系卑属にならないということが、古くからの確定した裁判例です(大審院判決昭和19年6月22日民集23巻371頁等。なお、これ以外にも判例がありますが、前記『注釈民法』に記載されていますのでご参照ください)。

【養子縁組前の子は代襲相続しない】
 以上のとおりであり、結局、あなた方は縁組前の子であるので、被相続人の直系卑属にはなりません。
 そのため、民法第887条2項の但し書きによりあなた方は代襲相続人にはならず、被相続人であるお祖母さんの相続をすることはありません。
 税務署にはこの回答を印刷してお見せするといいでしょう。
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★不正出金をした相続人を廃除できるか【Q&A №341】

2014/01/20
 95歳の祖母には、弁護士の後見人がついています。

 それで、推定相続人のいとこと叔母が後見人がつく前に祖母のお金を勝手に700万近く使い込みし、また、勝手に定期預金700万~を解約していました。

 後見人により、定期預金分、700万は返金してきましたが、残りの700万は、言いがかりだけいい、反省もないうえに返す気もない様子です。

 祖母の面倒は、母、私と姉、叔母の四人で見ています。
 推定相続人の3人の孫は、介護に参加していません。


 この、行為は廃除に該当する「著しい行為」であると思います

 推定相続人である孫を、後見人の弁護士が祖母の代理で裁判所に廃除の申し立てをすることは可能でしょうか?

 お忙しいと思いますが大変困っていますので、どうかお力とアドバイスをお願いいたします。

記載内容

不正出金 廃除 後見人 一身専属権
(けいこ)


【不正出金のみでは著しい非行とは言いがたい】
 《著しい非行》があった場合、被相続人は家庭裁判所に相続人の廃除の申立をすることができます。
 この廃除が認められるとその著しい非行をした推定相続人は相続資格を失います(但し、その子供の代襲相続は可能です)。
 問題は、《著しい非行》とはどのような行為を言うのかという点です。
 虐待や侮辱などの暴力的、精神的が廃除事由の典型ですが、不正出金や浪費などのように金銭的・経済的な打撃といった事情はそれほど重要視されていないという印象があります。
 親のお金を浪費したり、親の土地を勝手に借金の担保に入れたりしたケースで廃除を認める裁判例もないわけではありませんが、裁判所は単に不正出金があるというだけでは(たとえ700万円という多額といえども)そう簡単に廃除を認めないと考えた方がいいでしょう。

【後見人が廃除の申立をすることはできない・・一身専属権からの制限】
 廃除は被相続人の意思に基づいて請求するものです。
 難しい言葉でいえば、廃除の意思表示は《行使上の一身専属権》であると言われており、被相続人本人の意思表示が必要なものです。
 そのため、被相続人以外の他人は、被相続人のためとは言っても、代理行使ができないものです。
 後見人は被相続人の財産管理・維持について自ら権利行使をすることができますが、被相続人そのものではありませんので、被相続人の一身専属権である廃除の申立をする権利まではないと考えるべきでしょう。
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生き別れた親の相続手続【Q&A №320】

2013/10/11
  
銀行から封書で連絡があり、ある被相続人の預金に対する相続を受け付けたところ、相続人のひとりに名前があるとのこと。被相続人、相続代表者に覚えはありませんが、幼いころ別れた実母の家族かもしれません。
 銀行に連絡をして相続人とトラブルにならないかと迷っています。もしその関係の相続であるなら放棄は考えておりません。連絡すべきでしょうか?また被相続人がどなたかを調べる方法はありますか


記載内容

生き別れ 直系親族 戸籍謄本

(minimama)


【被相続人との相続関係の調査が必要】
 銀行からの封書に記載された内容によると、被相続人も相続人の代表もあなたの知らない人ということであれば、あなたのお母さんが死亡され、そのため、あなたが代襲相続人となっている可能性が高いと思われます。
 いずれにせよ、まずは戸籍謄本や除籍謄本を取り寄せし、被相続人とあなたがどういう関係になっているかを確認する必要があります。
 将来、あなたの方から相続の手続きをする場合にも、被相続人とあなたの関係を明らかにするために戸籍謄本が必要になりますので、この際、取り寄せの手配をされるといいでしょう。
 戸籍謄本の取り寄せについては、あなたの本籍地の役所からあなたの戸籍謄本を取り寄せ、そこからお母さんの戸籍(除籍)謄本と順次遡って取り寄せしていくことになります。

【銀行に確認するのも一方法】
 なお、銀行としてはあなたを相続人としているのですから、相続関係図を持っているものと思われますので、銀行と交渉して入手することも可能でしょう。
 とりあえず、被相続人の関係を簡単に知りたいのであれが、この方法が一番手っ取り早いでしょう。
 なお、銀行に連絡をしたからといって、すぐに相続人とトラブルになるわけではありません。
 もし、もめるとすれば、相続代表者が預金の払い戻しをすることについて、あなたが了解をしないというところでもめることになります。
 しかし、あなたとしては相続を主張されるのですから、いずれ他の相続人と話し合いをすることになりますので、他の相続人の意向をそれほど気にする必要はないでしょう。

【今、どんな手続きになっているのか】
 相続人の中の一人が、自分が相続人の代表者になるので、遺産である預金全部を解約して払戻しを受けたいと銀行に申し出ているようです。
 銀行としては、その代表者一人に預金を払戻しをすることになるが、相続人であるあなたに「それで同意をしますか」という確認のため、あなたに書面を送付してきているのです。

【連絡しない場合に法定相続人に分割されるという意味】
 あなたが銀行に連絡しないということは、あなたがその代表者一人に払戻しをすることには協力しないということを意味します。
 あなたが協力しない場合、銀行としては、各相続人にその法定相続分に応じて預金を返還すべき義務を負うということになります。
 各相続人の立場からいえば、自分の法定相続分の割合の預金分を、他の人とは関係なしに払戻しを受けることができることになります。
 これが法定相続人に分割されるという意味です。
 なお、現実問題として、相続人が自分の法定相続分を請求しても、銀行としてはすぐに支払いに応じることは少なく、まず、訴訟で請求してくれということになりますので、ご注意ください(参照:Q&A №148)。


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後妻のある父の相続人と相続分【Q&A №293】

2013/07/08
父は、最初の妻(私の実母)を早くに亡くし、後妻(私の義母)をもらいました。
 先妻との間には私と姉の二人の子どもがいます。姉は他家に嫁いでいます。後妻との間には子どもが一人(私の異母兄弟)います。いまのところ父親も後妻(義母)も健在です。こういう状況下で、もし父親が死亡した場合、法定の遺産相続順位や割合はどうなるのでしょうか。

記載内容

後妻 先妻 後妻の子

(たけちゃん)


【相続人の範囲】
 お父さんの相続人は、配偶者(後妻さん)と子です。
 今回のご相談で言えば、子として、あなたとお姉さん(他家に嫁いでいても、親子関係は変わることはありませんので、子として相続人になります)、後妻さんの子(後妻さんの子であっても、お父さんと親子関係があれば、お父さんの相続人に含まれます)の3人が相続人になります。
 また、配偶者として後妻さんも相続人になり、結局、この4人が相続人になります。

【法定相続分】
 次に、相続分ですが、まず配偶者である後妻さんが2分の1の法定相続分になります。
 そして、残りの2分の1を子(3名)で分け合うことになります。
 子3名の間では同じ割合で相続します。
 結局、法定相続分は、後妻さんが2分の1、あなたとお姉さん、後妻さんの子がそれぞれ6分の1の法定相続分ということになります。


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長年別居の妻の相続権【Q&A №284】

2013/06/19
 相続

 妻が別居6年家裁で家族調停が決まり夕食を作る家族の平和を守るの決定が出た。
 無視して家出以後交流なしでしたが夫が癌で余命1年と宣告されたら突然夜買のごとく家に入り1週間目です。夫の名義預金2000万と死亡保険金が目当てです 妻の住所が6年住民票付表を取るまでわからなかったが籍が入っているから預金は妻のものでしょうか?
 夫は少し判断力がないが後見制度は難しいかもしれない位考えは支離滅裂ですが長い時間一緒でないと医者は判断できないと思います。あくどい財産狙いどうしたら宜しいでしょうか?
 私は夫の家族です

記載内容

別居 保険金 遺言

(犬)


【別居していても、戸籍上の妻が相続人になる】
 たとえ長期にわたり別居していたとしても、結果として離婚をしていないのであれば、妻は第1位の相続人であり、預金の相続権を有します。
 妻が家に戻る方向での調停が成立していたにも関わらず、これを無視して同居せず家出をしていた点をみれば、感情的には許しがたいという気持ちもわかります。
 しかし、相続は戸籍を基準にして相続人を判断するので、離婚していない以上、戸籍に記載された妻が相続分2分の1を取得するのはやむをえないという結論になります。

【保険金は受取人の指定による】
 死亡保険金は、原則として遺産ではありません。
 そのため、相続とは関係なく、保険契約で指定された受取人が保険金を取得します。

【遺言書を作ってもいいかもしれない】
 お父さんは《少し判断力がないが後見制度は難しいかもしれない位》とあります。
 長谷川式認知スケールなどで検査をし、その点数が15点前後であれば、遺言をする能力があったと判断される可能性もありますので、思い切って遺言書を作成するといいでしょう(長谷川式認知スケールと意思能力関係については、当事務所作成の相続コラム:意思能力と長谷川式認知スケールに関する判例の紹介を参照ください)。
 なお、遺言書を作成する場合には、遺言書をできるだけ簡単な内容にしておく必要があります。
 将来、妻側が遺言書の効力を争った場合、遺言書の内容が簡単なら、お父さんでも理解できた(遺言能力があった)とされる可能性が高くなるからです。
 また、遺言書については、公証人が関与する公正証書遺言をお勧めしますが、そのような時間がないなら自筆の遺言書でも残しておくといいでしょう。




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遺言で遺産全部を取得する者がいる場合の遺産分割協議の当事者は誰か【Q&A №270】

2013/04/16
妻Aが平成20年死亡し、相続手続きをしないまま、夫Bが平成23年死亡しました。AB夫婦には子供がいないため、Bは公正証書遺言で、姪っ子X(だいしゅう相続人)に自分の財産のすべてを相続させる旨の遺言を残していました。

 Aの法定相続人は、亡Bと兄弟2名がいます。この場合、Aに関する遺産分割協議には、兄弟2名のほか、亡Bが全てを相続させるとしたXの3名で良いのでしょうか?
 それとも、亡Bの法定相続人十数名が亡Bの相続人としてBの遺産分割協議に出席しなければならないのでしょうか?
教えてください。

記載内容

数次相続 公正証書遺言 
(りょうちゃん)


【Aの遺産分割は、その相続人全員でする必要がある】
 妻Aの死亡により、夫BとAの兄弟2名の計3名が相続人となります。
 ところが、Aの相続人である夫Bが死亡し、その遺産分割協議をするというのであれば、Bの相続人全員(代襲相続人であるXも、もちろん参加する)が参加する必要があります。
 なぜなら、遺産分割協議は相続人全員でするものだからです。
 姪のXは、遺言でBの遺産全部を相続するのですが、Bの遺産について《遺産分割協議をする》ということになると、どうしても相続人全員で遺産分割協議をする必要があります。

【遺産分割協議が成立しない場合】
 遺言で姪のXにBの遺産全部を相続させるということになったのですから、Bの遺産の中にある《Aの配偶者として相続する権利義務》は全てXが引き継ぎます。
 そのため、姪のXが遺産分割手続への参加を拒否するか、分割協議が成立しない場合には、Bの遺産は全部、遺言により姪Xが相続することになります(なお、Bの他の相続人については、Xに対して遺留分減殺請求をすることができる場合があります)。


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長年暮らした父の再婚相手は相続できないか【Q&A №261】

2013/03/25
 私(現在60代)が20代の頃に父が再婚し、兄・私・妹は実の母と変わりなく40年間義母と生活してきました。父が2年前になくなり、昨年12月に義母がなくなりました。
 義母が亡くなってから、義母の遺産相続には養子縁組が必要だったと知りました。さらに、義母には父と再婚する前に子供(男性・現在50代)がいたことがわかりました。
 義母と息子は40年間音信不通状態でした。
 義母は生前遺産は私たち兄弟でわけるよう言っていましたが、遺言状はなく、法律的には母の子供に全て(父の遺産も含めて)相続されてしまうのでしょうか?
 父名義の土地の事もあり、義母の息子の所在を探してもらい、連絡をしたのですが、本人(息子)ではなく第三者が話し合いを求めてきています。息子は出てこない場で、第三者との話し合いをしなければいけないのでしょうか?
 私たちは遺産を1円も請求する事はできないのでしょうか?

記載内容

義母の相続 再婚相手 養子縁組 第三者との交渉

(60代女性)


【お父さんの遺産は2分の1相続できる】
 今回の質問では、お父さんとお父さんの再婚相手(ここではあえて義母とお呼びしますが)の2つの相続が問題になります。
 今回はお父さんが先にお亡くなりになっていますので、まずお父さんの遺産分けが問題になります。
 お父さんお遺産については、配偶者である義母が2分の1、あなた方兄弟が(全員合わせて)2分の1の相続分が存在します。
 そのため、お父さんの遺産については、土地や建物の不動産、預貯金等の全遺産について、あなた方兄弟も2分の1の相続権を主張することができます。
 従って、遺産を1円も請求できないわけではありません。

【義母の相続はできない】
 しかし、義母の遺産の相続については、あなた達兄弟全員が相続する権利を持っていません。
 お父さんが再婚した場合、お父さんの連れ子であるあなた方は当然には義母の子供にはなりません。
 義母の子になるには、義母とあなた方との間で養子縁組が必要ですが、今回の質問の場合、義母との養子縁組がされていません。
 そのため、たとえ長年、生活を共にした場合でも、親子関係がない以上(戸籍上の子でない以上)、相続することはできません。
 従って、義母の遺産については、義母の子が単独で相続することになります。

【必ずしも第三者と話をする必要はありません】
 義母の息子さんの代わりに第三者が話し合いを求めてきているということですが、その第三者とはどのような資格を持っているのでしょうか。
 弁護士のように法律問題を交渉する資格を持っている人であればともかく、それ以外の人については必ずしも交渉相手にする必要はありません。
 但し、とりあえずは、相手方との交渉の窓口をひらき、その第三者の言い分を聞いて、その内容が妥当なものであれば、本格的な交渉を開始するというのも一方法です。逆に、相手方の主張が妥当なものではない場合には、早期に交渉を打ち切り、遺産分割調停等の手続きの方向を検討されるといいでしょう(相手方の言い分が妥当かどうかについては、是非弁護士と相談されるといいでしょう)。
 調停は中立の立場である調停委員が紛争を仲介してくれる手続で、弁護士に依頼せずともご本人で出席される方も大勢いらっしゃいます。裁判所というだけであまりよい響きではないかもしれませんが、話し合いがうまく行かない場合には検討されることをお勧めいたします。


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離婚した母の相続権【Q&A №233】

2013/01/29
 土地相続できるのか?

 父は養子で本家に嫁ぎましたが祖父母との中が悪く本家から離れ戸籍を移し新たな土地で家を購入し土地建物ともに父名義で母、子供で生活していましたが10年前に離婚し年金生活になりました。
 戸籍は離婚したけれど実際には同じ生活を送っていました。
 事情があり母は本家には戻れなかったみたいで…
 母の住民票には妻ではなく同居人となってます。私の住民票には子3人で生活していましたが先日、父が亡くなり一体誰の物になるのか?
 分からなくて質問させてもらいました。
 離婚の時、子供は成人し慰謝料などなし。遺言書もなし。
 貯金も葬儀代でなくなりました。
 母はここで生活出来るのでしょうか?普通なら母に相続ですが…
記載内容

離婚 同居者 内縁 配偶者 


(まきまき)


【離婚した妻には相続権がない】
 お父さんが死亡した場合には、その相続人は配偶者と子供です。
 ただ、この配偶者というのは戸籍に記載されている人です。
 離婚した配偶者(今回の質問ではお母さん)には、お父さんの遺産を相続する権利はありません。
 たとえ離婚後も同居し、夫婦同然の生活をしていても相続する権利はありません。
 逆に、正式に離婚手続をしていなければ、長年、別居していても配偶者であり、相続人になります。

【あなたが相続すれば問題はない】
 従って、今回のケースでは子供であるあなたがお父さんの相続人となります。
 あなたは土地建物を相続しますので、その土地建物の所有者になります。
 そのため、所有者であるあなたの意思で、お母さんに居住してもらえばいいでしょう。


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不正をした相続人の除外【Q&A №220】

2012/12/17
亡くなった父の預貯金全て長男一人占め

 8年前に父が他界、母はもういません。痴呆症と足切断のため寝たっきりだった父の預金全てを、兄が自分名義に変えておろしていました。このことを、1か月前に調べてしりました。私と姉は、この事を、許す事ができません。刑事告訴できますか?
 又父名義の土地と一緒に、この預貯金の分割できますか.さらに、違う人の相続もあるのですが、この猫ばば行為をした兄を相続から外す事できますか。私と姉は、命をかけて戦いたいのです。
記載内容

預金の無断引出し 刑事告訴 不当利得返還請求 不法行為損害賠償  
(のろまのカメ)


【警察の動きはにぶい】
 お父さんの生前に、その預金が全部、お兄さんよって引き出されたというケースです。
 お父さんが同意していないのなら、お兄さんの行為は有印私文書偽造、同行使などの刑法上の犯罪に該当する可能性があります。
 又、お父さんが《同意していても》、認知症の程度がひどく、意思能力を欠くという場合にも同様な犯罪に該当します。
 ただ、犯罪に該当するからと言って、警察がその犯罪を取り上げてすぐに捜査をするわけではありません。
 警察は、殺人や強盗というような犯罪は優先的に捜査しますが、親子間の問題については動きが極めて鈍いと考えておく必要があるでしょう。

【不当利得として返還請求が可能】
 生前に、お父さんの預金を全額引き出していたのであれば、お父さんはお兄さんに対して不当利得あるいは不法行為により、返還請求ができます。
 お父さんが死亡した後は、その返還請求権は相続人に相続されますので、あなたは法定相続分だけ、お兄さんに対して返還請求権を持つことになります。
 お父さん名義の不動産もあるようですので、家庭裁判所に遺産分割調停を起こして、その中でこの返還請求分を請求することも考えていいでしょう。
 ただ、お兄さんがその返還に応じないというのであれば、通常の場合にはお兄さんを被告として、引出した分のうち、あなたの相続分の返還請求をするといいでしょう。
 ただ、お兄さんが引き出した預金全部を使い切っている場合も考えられます。
 その場合、遺産分割調停を先にしていいのか、あるいは訴訟を先にしたほうがいいのか、難しい法律判断があります。
 この点については、相続に詳しい弁護士に相談され、そのアドバイスに従うといいでしょう。

【相続人からの除外】
 お兄さんを、相続人から除外する方法としては、法律上、《欠格》と《廃除》という2つの制度があります。
 《欠格》は、お父さんを殺害した場合や詐欺強迫により遺言を書かせた場合などであり、《廃除》というのは、被相続人(今回はお父さん)自身が遺言や裁判所への申し立てなどをしてお兄さんの相続人の地位を否定する制度です。
 しかし、今回はおそらく遺言もないでしょうし、どちらの制度も使うことができないと思われます。

【別人の相続は別の問題】
 しかし、別の人の相続については、その被相続人についての関係で《欠格》や《廃除》があるかどうかが問題になりますので、今回のお父さんに対する非行等の行動は問題とはならず、お兄さんを相続人から外すことは現段階では不可能です。


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義母のマンションの相続権【Q&A №215】

2012/12/14
 相続税について

 義理の母の住まいがなくなり、今600万くらいで中古マンション購入を考えています。
 義理の母は300万しか出せないとの事。
 私たちもすぐに使える現金がなく、悩んでいたところ、私の実母が300万を出してくれることになりました。

 この場合、マンションの名義は誰にすればよいのでしょうか?
 また、義理母死後マンションは誰のものになるのでしょうか?
 私たちが相続した場合、相続税はどのくらいかかりますか?

 主人には兄が一人いますが、兄はお金を一切援助してくれていません。

記載内容

所有権 贈与 相続人  
(まったくわからん)


【資金提供に応じて所有者となる】
 不動産の購入では、資金を提供した人が所有者になるのが通常です。
 今回は、あなたのお母さんと義理のお母さんが300万円を分担するというのであれば、2分の1ずつの共有名義にするといいでしょう。

【マンションの処理について】
 仮に共有持分を2分の1ずつとすれば、義理のお母さんが死亡した場合、この2分の1が遺産になります。
 ただ、義理のお母さんのために購入したマンションというのであれば、義理のお母さんの死亡後にそのマンションに住む人もないでしょうから、マンション全体を売却し、その売却代金から経費を控除した半額を相続人で分けるということになるでしょう。
 なお、誰が相続人になるかは、法定相続 のカテゴリをご参照ください。
 これは結局マンションを誰の名義にしたのかを基本として結論が変わってきます。

【相続税について】
 相続税が課税されるのは、遺産総額が、≪5000万円+相続人の数×1000万円≫を超える場合です。
 もし相続人が2人であれば、遺産総額7000万円以内は相続税が課税されません。
 この計算式を基準に相続税の申告の要否を判断されるといいでしょう。

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養子先の兄弟姉妹にも相続権はあるのか【Q&A №182】

2012/08/06
 今年父が亡くなり遺産問題についてです。
 父は生後すぐ生母の母と養子縁組、その後生母の妹A(私の祖母)に引き取られま
した。彼には生物学上の妹‐生母と父親違いの、戸籍も異なる妹Sがいます。祖母Aが生前その妹Sに宝石毛皮等買ってあげていました。「私が亡くなった後お金の事で揉めない様に今買ってあげてるんだ」と祖母の友人に話していたそうです。しかし祖母Aの死後形見の品で揉めたり、Sが交通事故で保険金を手にする為、母が経営する店に勤めていないのに勝手に就業している書類を作成し印鑑を偽造されトラブルになり、父は大層怒り、それから「自分が死んでもSの家族に知らせるな、戸籍は他人だから何もやるな。」と脳出血で意識が無くなる前まで言っていました。ただ遺言書を作成している途中だったので、遺言書がありません。法的に妹Sに相続権利が発生するか知りたいです。宜しくお願いいたします。

記載内容

養子縁組 父親違い 遺言 

(林家二階建)


【お父さんの相続における立場】
 お父さんは「生母の母と養子縁組」されたということですので、生母さんや生母さんの妹さんと兄弟姉妹関係になります。
 したがって生母さんのお母さんが死亡した場合には、生母さんや生母さんの妹さんと同様の立場で相続人になります。
 しかし、養子になっても、お父さんがあなたの父であることに変わりはありませんし、あなたがお父さんの子であることにも変わりはありません。

【Sさんはお父さんの相続人にはなれない】
 今回の質問で、《お父さんの遺産》が問題になっているのだとすると、その相続人は子であるあなた(他にお父さんの子がおれば、その方も)とお父さんの配偶者です。
 なお、お父さんに配偶者がいなければ、子であるあなた(他にお父さんの子がおれば、その方も)だけがお父さんの遺産を相続できます。
 お父さんの兄弟姉妹であるSさんがお父さんの遺産を相続することはありません。

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★姪が叔父の遺産を相続するには【Q&A №171】

2012/07/09
 遺産について
 叔父は独身でひとり暮らしで私と同居の母と姉弟です。先日 癌であることが分かり、昨日から入院しました。
 叔父は投資信託・800万円ありますが万が一の時は姪の私に託すとメモを見せてくれたのですが 姉の母を越して私が相続出来るのでしょうか?その金額に対しての税金はどの位掛かるのでしょうか?どうかよろしくお願いいたします。

記載内容

 叔父 遺言 メモ

(JJJMR)


【このままでは、あなたは相続できません】
 今回のご質問では、独身の叔父(母の弟であれば「叔父」と思われます)さんには配偶者も子供もいないでしょうし、叔父さんご両親も死亡されているでしょうから、叔父さんの兄弟が相続人になります。 あなたのお母さんは、兄弟(姉)ですので、相続人になります。
 そのため、叔父さんの姉のであるあなたが、相続人になることはありません。
 このまま叔父さんが亡くなれば、他の相続人間(叔父さんの兄弟。但し、その兄弟が先に死んでおればその子供)で遺産分割協議を行うことになり、あなたはその話し合いに参加できません。

【単なるメモは遺言にはあたりません】
 今回、叔父さんが《万が一の時は姪の私に託す》という内容のメモを渡したとの話ですが、仮にその意味が財産を渡すということであっても、これは遺言ではなく、あなたが叔父さんの遺産をもらうことはありません。
 遺言は、日付、署名、押印、全文を自筆で作成するなど厳しい法律上の規制があり、単なるメモがこれらを満たすことはまずないからです。 【姪でも遺言があれば相続できます】
 しかし、叔父さんがあなたに財産を残すという遺言を作成していれば、あなたも叔父さんの財産を受け取る(遺贈と言います)ことができます。
 もし叔父さんが本気であなたに財産を残すつもりであり、あなた自身も遺贈を受けるつもりであれば、一度、叔父さんに正式な遺言作成を提案してみてはいかがでしょうか。
 なお、形式の不備などで無効となる遺言がよく見られますので、遺言作成の際には、ぜひ一度専門家に相談されることをお勧めいたします。

【相続税は課税されるか】
 相続税の基礎控除額(現時点の法律では5000万円+1000万円×相続人数)までは課税されません。
 そのため、叔父さんの財産が投資信託800万円ということであれば、相続税が課税されることはありません。

【兄弟だけが相続人であれば遺留分減殺はできない】
 なお、法律上、遺言で財産をもらった人は、他の相続人から遺留分減殺請求を受けるケースがありますが、今回は、おそらく叔父さんのご両親もすでにお亡くなりだと思われますので、遺留分権者が存在せず、この心配は必要ないでしょう。

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★異母姉妹のいる場合の相続【Q&A №170】

2012/07/03
 私と姉は父親は同じですが母親は違います。
 つまり父と姉は以前の母親と死別をした後に自分の母と再婚をして、私が生まれました。
 そして、今回その母が亡くなりました。
 以前より、父が亡くなっていた為に相続が凍結しており母が亡くなった為に相続がどうなるのでしょうか?
 父の財産は兄弟が半分ずつですが、母の財産は全て私になるのでしょうか?戸籍上では登録されてます。
 宜しくお願いします

記載内容

相続人 養子縁組 先妻の子 

(kenta)


【お父さんの遺産の相続】
 お父さんが先に死亡し、その後、あなたのお母さんが死亡したということですので、相続についてはお父さん分とお母さんのそれぞれについて考える必要があります。
 まず、お父さんの分ですが、遺言書がないようですので、遺産は次のような割合で取得します。
・お母さん・・配偶者ですので、遺産の2分の1
・お姉さん・・子供であり、子供が2人いますので、4分の1
・あなた・・・子供であり、子供が2人いますので、4分の1

【お母さんの遺産の相続】
 あなたのお母さんが死亡した場合、配偶者であるお父さんは既に死亡しています。
 そのため、お母さんが遺言書を作っていないのなら、子供がお母さんの遺産を相続します。

 問題は子供の数ですが、
《お姉さんがお母さんの養子になっていない場合》・・お母さんの遺産は全てあなたが取得します(結局、あなたとしては、お父さんの遺産の4分の1+お母さんの遺産のすべてを相続することになります)。
《お姉さんがお母さんの養子になっている場合》・・お母さんの遺産はあなたとお姉さんが2分の1ずつの割合で相続します(結局、あなたとおねえさんは、お父さんの遺産の4分の1+お母さんの遺産の2分の1をそれぞれ相続することになります)。

【養子の確認】
 ご存じとは思いますが、念のために言えば、お父さんとあなたのお母さんが結婚しても、先妻の子供であったお姉さんはお母さんの養子になりません。
 お母さんとお姉さんとの間に養子縁組をして、初めてお母さんの子(養子)になります。
 養子になっているかどうかは、お母さんの戸籍を見れば記載されていますので、ご確認ください。

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★遺産を渡したくなかったら【Q&A №102】

2011/11/18


 ABCDEの5名の相続人がいる時に、そのうちCDにはやりたくないという場合、遺言書を書く際に相続人から排除することは出来ますか?
 また、それは法的に有効ですか?


記載内容
  
  遺言 廃除
(まさしくん)



【相続資格を奪う廃除という制度】
 相談では《排除》とありますが、これは相続の《廃除》のこととおもいます。
 この廃除という制度は、被相続人を虐待したような相続人には、相続財産を渡さないようにする制度です。

【廃除には遺留分を排除する強力な効果があります】
 相続人に遺産を渡したくない場合には、遺言で、その相続人以外の人に全財産を渡すというようにするのが普通ですが、兄弟以外の相続人は遺留分減殺請求ができ、どうしてもある程度の財産がいきます。
 廃除の場合には、その対象の相続人は、遺留分減殺請求もできませんので相続財産は一切もらえません。ただ、廃除された人の子は、(代襲)相続ができますので、注意が必要です。

【遺言での廃除の注意点】
 遺言で廃除の記載をすることは可能ですが、それが有効になるためには裁判所の廃除決定が必要であり、遺言で廃除と記載しただけで効果が認められるものではありません。
 しかも、裁判所に廃除を認めるのは、被相続人に対する虐待とか、重大な侮辱、その相続人の重大な非行行為などがある場合であり、廃除はそう簡単には認められるものではありません(過去の裁判例では、入院中の被相続人や子を置いて駆け落ちした妻について認められています)。

【生前に廃除請求も考慮する】
 被相続人は、裁判所の相続人の廃除を請求することができます。この場合には、その生前に廃除できるかどうかのはっきりした結論がでます。
 相続人と被相続人との関係を考慮し、可能なら生前に請求することを検討されてもいいでしょう。
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養子の相続権【Q&A №100】

2011/11/14

 伯母が痴呆により、私の実父が成年後見人をしています。伯母は配偶者も亡くなり、子供もおりません。伯母には父を含め姉、妹と兄弟が3人おります。伯母が亡くなった場合、この3名の兄弟が相続をするものと考えます。ところが、3名中の伯母の妹はその相続権を放棄するつもりです。その理由は、養子縁組をした娘(他に子はおりません)に不遇に扱われており、伯母の財産にも意見するようになったためです。さて、この伯母の妹が伯母より先に死去した場合、伯母の財産の相続権は養子であるこの娘に発生しますか?またその割合は法的にあどうなのでしょうか。よろしくお願いします。


記載内容

  養子 代襲相続 
(ひろ)


【養子も、実の子と同様に相続します】
 養子になった場合、実の子と同様に扱われます。
 そのため、相続においても、養子と実の子はなんらの区別がありません。
 養子も相続人になりますし、代襲相続も可能であり、法定相続分についても差はありません。

【伯母さんより、その妹さんが先に死んだ場合の相続・・代襲相続】
 今回の最初の質問は、「この伯母の妹が伯母より先に死去した場合、伯母の財産の相続権は養子であるこの娘に発生しますか?」というものですが、答えは《発生します》です。
 伯母さんは配偶者もなく、又、子もいなかったのですから、伯母さんのお父さんやお母さんなど(正確に言うと直系尊属)がいないと、伯母さんの兄弟が相続人になります。
 ただ、妹さんが伯母さんより先に死んだ場合には、既に死亡している者が相続人になることはできません。
 この場合には、その妹の子(実の子も、養子も)が代わりに相続することになります(これを代償相続といいます)。

【相続割合は3分の1で、実子と養子の間に差はない】
 次の質問は「その割合は法的にどうなのでしょうか?」というものです。妹さんの子がその養子一人であれば、その養子の方は、妹さんがもらうはずであった同じ割合(3分の1)をもらうことになるというのが回答です。
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亡くなった叔父名義の土地家屋は叔母のものか【Q&A №97】

2011/11/04

 死亡した叔母の土地家屋がすでに死亡している叔父の所有のままで叔母は納税管理人として固定資産税等を払い続けてきた場合、この土地家屋は叔母の財産として相続できるか?


記載内容

  登記名義 相続分 相続人
(かずお)


【叔父さんと叔母さんは夫婦?】
 あなたの叔父さんと叔母さんとが戸籍上、正式な夫婦であることを前提として回答します。

【叔母さんが単独で全部を取得するのはごくまれです】
 死亡した叔父さん名義の不動産はその相続人が相続し、所有権を取得します。
 登記名義が叔父さんのままでも、相続により所有権は相続人に移転します。
 妻であった叔母さんは常に相続人になりますが、原則として他の相続人と共有で相続します。
 共有の割合は、子供がおれば、叔母さんは2分の1です。
 子供がおらず、叔父さんの両親のいずれかでも生きているなら、叔母さんは3分の2を取得します。
 子供も両親もいないが、叔父さんの兄弟がいるという場合なら、相続分は4分の3です。
 なお、子供も両親も、兄弟もいない場合には、叔母さんが全部を取得します。

【固定資産税を支払っても、相続分が増えるわけではない】
 叔母さんが固定資産税全部を支払ってきたとしても、叔母さんの相続分が増えるわけではありません。
 他の相続人がいる場合に、何年たっても、既に述べた割合で不動産を相続するだけですので、叔母さんが死亡した場合には、質問の不動産については、その割合でしか叔母さんの遺産がないということになります。
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