特別方式の遺言 : 記事一覧
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★【コラム】特別方式の遺言

2009/07/28
これまで、遺言の方式について、自筆証書遺言、公正証書遺言、秘密証書遺言を説明してきました。
一般には、この3つの方式から選択することになりますが、緊急時にはこの3つ以外に特別の方式での遺言が認められています。
ほとんど使われる機会はありませんが、万が一のときに思い出していただければと思います。

【死亡の危急に迫った遺言】
これは、疾病その他の事由によって死亡の危急に迫っている者が行う遺言です。
この遺言は、証人3人の立会いが必要で、遺言者はこの証人の1人に口頭で遺言をします。
これを聞いた証人がその内容を書面に記載して、遺言者とその他の証人に読み聞かせます。
そして、各証人が記載が正確であることを確認後、遺言者が署名捺印します。
その後、遺言から20日以内に、証人又は利害関係のある者から家庭裁判所に請求してその確認を得なければ、遺言の効力は発生しません。

【船舶遭難者の遺言】
船舶が遭難した場合で、その船舶に乗っていて死亡の危急に迫っている者が行う遺言です。
この遺言も証人が必要ですが、証人は2人で足ります。
その後に、遺言者が言う遺言を書面に記載して、署名捺印する必要があるのは上記遺言と同じです。
また、家庭裁判所に請求して確認を得なければ効力がないことも同じですが、20日という制限が課せられていません。
なお、家庭裁判所への請求は、証人又は利害関係のある者が行いますが、この遺言の場合、証人も遺言者と同様に、船舶で死亡の危急に迫っている者ですので、実際上、証人からの請求は難しいだろうと思います。

【その他の遺言】
さらにレアな方式として、伝染病隔離者の遺言、在船者の遺言があります。
これらは、伝染病のための行政処分によって、交通を絶たれた場所に在る者と船舶中で一般の人と連絡が取れない場合に認められる方式です。
これらは、警察官や船長の立会いが必要になります。

以上が緊急時のための特別方式の遺言ですが、これらはいずれも、遺言者が危難で亡くならずに生存した場合には、6か月間でその効力はなくなります。
大澤龍司法律事務所
電話番号    06-6361-6017
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