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電柱敷地料の相続【Q&A №543】

2016/11/21



【質問の要旨】

登記名義が変更されていない土地にある電柱の敷地料について

記載内容 電柱 名義変更

【ご質問内容】

電柱敷地料を母が電力会社から受け取っていました

母が3月に死亡しました。4月に、結婚して遠方に住んでいる姉が勝手に電柱敷地料の承継届けを電力会社にだしました

6月に電柱敷地料が姉に支払われました

8月に母の遺言状で、すべての財産を私に相続させる、遺言執行者も私でした、との内容でした。(家裁検認済み)

それで、電力会社に電柱敷地料を私に払うよう請求したのですが、姉への支払いは停止する。しかし、電柱敷地料の土地の不動産登記名義が、私に変更されない限り、電柱敷地料の私への承継は認められない、との返事でした。

不動産登記名義は5年前、死んだ父の名義で母の名義ではありません。

しかし、父が死んでから5年間は、不動産登記名義を母に変更することなく、電柱敷地料の承継届けを出すだけで、電力会社は母に電柱敷地料を支払ってきてたのです。

1.電柱敷地料は不動産登記名義が変更されないと、支払われないのでしょうか?支払われないとすれば、父が死んでから5年間母に支払われてきたのと矛盾します。

2.母の遺言ですべての財産を私に相続させる、の中には、当然電柱敷地料も含まれると思うのですが、母に支払われた電柱敷地料は、相続で私にしはらわれなくてはならないのではないですか

私は相続人、遺言執行者として、どう法律的に対応すればいいのでしょうか?

(fhghfg)







【まず、電柱敷地料を受け取る権利(受給権)の内容を考える】

電力会社は、お父さんの所有していた土地について、お父さんとの間で電柱の敷地として使用する契約を結んでいました。

そのため、お父さんは、敷地使用契約の貸主であり、その契約の具体化として各時期に発生する使用料請求権を持っていたことになります。


【お父さんの死亡したときは相続人3人で権利を取得する】

お父さんが死亡したとき、特に遺言が無いのであれば、お父さんの敷地契約の貸主の地位は法定相続人全員が承継します。

次に使用料の支払いですが、敷地利用契約に特段の取り決めがされていない限り、各法定相続人が独自に法定相続分に応じて請求する権利を持つことになります。

今回の質問のケースではお母さんが2分の1、あなたとお姉さんが各4分の1です。

不動産の賃貸の場合、貸主が死亡したときには、その貸主の相続人がその法定相続分に応じて賃料を請求できるという最高裁の判決(参照最判平成17年9月8日民集59巻7号1931頁)がありますが、今回の敷地使用料もこれと同じように扱っていいでしょう。


【お母さんの遺言があっても、使用料全額を取得することはできない】

今回、お母さんが死亡し、遺言書であなたが遺産をもらうことになったというのであれば(遺留分減殺請求の問題はややこしくなるのでふれないこととします)、あなたの権利関係は次のとおりとなります。

まず、貸主の地位ですが、お母さんの持っている、お父さんから相続した2分の1はあなたのものになります。

これに、元々、あなたがお父さんから相続した4分の1を加算して、あなたは貸主の地位の4分の3を持つことになります。

残りの4分の1はお姉さんが持つことになります。

次に使用料についても、お母さんの死亡後は、あなたは使用料の4分の3を電力会社に請求することができますが、残りの4分の1はお姉さんが請求できることになります。


【お姉さんとの関係は生前の分と死後の分とを分けて考える】

なお、お母さんは生前、敷地使用料全額を取得していたようですが、あなたやお姉さんがこのような受け取りに同意していないのであれば、あなたもお姉さんも各4分の1の返還をお母さんに請求することができます

ただ、お母さんが死亡したので、その返還債務がどうなるかですが、今回の遺言ですべての遺産をあなたが相続するというのであれば、このお母さんの債務はあなたが全部引き受けることになります。

そのため、お姉さんのお母さんに対する返還請求があれば、あなたが支払いをする必要があります。

次に、お母さん死亡後にお姉さんが単独で全額を取得したようですので、あなたとしてはお姉さんが無断で受け取っていた分の4分の3に相当する金銭をお姉さんに返還請求することになります。


【電力会社に対して全額支払いを請求するには】

電力会社としては法定相続人であるあなたとお姉さんとの間で、あなたが《単独で使用料を取得する権利がある》ということを明確にする必要があります。

そのためには、お姉さんがお父さんから取得するはずの4分の1の土地名義があなたが取得するような方策を考える必要があり、そのためにお父さんの遺産分割協議等でお姉さんに代償金を支払って、あなたに単独相続にして登記するのが一番望ましいですが、仮にそのような登記ができない場合にはお姉さんとの間で《あなたが単独で使用料を取得してよい》という合意をするしかないでしょう。

なお、お姉さんの同意が得られないということであれば、少なくとも、あなたの取り分である4分の3についての支払いを電力会社に請求することも考えていいでしょう。

(弁護士 大澤龍司)

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17:23 相続債務 | コメント(0) | トラックバック(0) | 編集

株式の名義を勝手に変更された【Q&A №421】

2014/12/24



 私は被相続人の養子です、被相続人には子供はいません相続人は私と被相続人の妻だけです、(被相続人は平成26年9月に死亡)被相続人の妻が被相続人死亡後株は私の名義に変更したと言ってるのですが私の同意なしに株券の名義変更ができるのでしょうか、預貯金や有価証券は生前から妻が管理していました、名義変更したものは元に戻せないのでしょうか、戻せるとしたらどのようにすればよいのでしょうか
 お尋ねいたします、よろしくお願いします。


記載内容

  株式 遺言執行者 名義変更

(maakunn)


【公正証書遺言で遺言執行者が指定なら、同意なしで移転する・・上場株式の場合】
 「株式の名義が《私》に移転した」と質問に記載されています。
 この場合の《私》は妻のことを言っているのか、それとも《質問者のあなた》のことを言っているのかわかりにくので、場合を分けて回答します。
 なお、最初に上場株式について述べ、非上場株式については後に項を変えて述べます。

1)まず、妻の名義になっている場合
 あなたの知らないうちに遺産である株式が、《妻》の名義に移るということですが、結論から言えば、
①公正証書で遺言されていること
②遺言執行者が指定されていること。
という前提であれば、あなたの知らないところで妻の名義に株式譲渡がなされている可能性があります。
 参考までに言えば、自筆証書遺言であれば、家庭裁判所での検認手続(相続Q&A №121を参照)が必要であり、その際、全法定相続人等に裁判所に出頭するようにとの通知がきます。
 今回、そのような通知が来ていないということであれば、検認手続きが不要な公正証書遺言に基づく手続きがなされたのだと思います。
 なお、遺言執行者は遺産目録を作成し、法定相続人等に交付する義務(民法1011条。末記に記載している条文を参照ください)がありますが、弁護士などの法律専門家が遺言執行者の場合は別として、目録を実行している人はあまり多くありません。

2)次に《質問者であるあなた》の名義にしたというのは可能性が低いでしょう。
 株式の名義を移転するにはあなたが証券会社に口座を持っている必要があります。
 あなたが持っている口座を妻が知っているのも考えにくく、また、口座がない場合にあなたの同意なしにあなたの口座が作ることは不可能です。
 いずれにせよ、あなたの関与なしに、あなたに株式が譲渡されている可能性はないでしょう。

【株式を取り戻すためには・・・上場株式の場合】
 実際に妻に株式の名義が変更がなされてしまった場合には法的手続きが必要になります。
 ただ、その前に、被相続人がどこの証券会社のどこの支店に株式を持っていたのかを知っておく必要があります。
 もし、被相続人の自宅にその証券会社からの手紙等が来ているのであれば、法定相続人としてその会社に照会をかけ、譲渡に関する事実を調査する必要があります。
 次に、株式の譲渡が判明した場合には、その株式の譲渡を無効や取り戻すことを考える必要があります。
 通常は、無効や取戻しになる理由としては次のものが考えられます。
①遺言書で遺産の大半が妻のものになっているのなら、遺留分減殺請求(「相続コラム:遺留分とは」参照)
)をし、本来の法定相続分の半額(遺留分)の限度で株式を取り戻す。
②被相続人が遺言書を作成した当時、判断能力(意志能力)がなかった。
 また、今後、妻が株式を譲渡したり、他の財産を処分したりすることもあり得ますので、必要に応じて株式譲渡をしないようにする仮処分申し立ても必要になる場合もあります。
 ただ、遺留分にせよ、意志能力にせよ、また、仮処分にしても、素人では対応が難しいので、相続に詳しい弁護士に早期に相談されるといいでしょう。

【上場株式ではない場合】
 前項では、上場株式を前提に記載しました。
 上場株式でない場合には、妻とあなたとの間で、遺言書や遺留分を反映させた遺産分割協議書を作成し、株式の帰属をはっきりさせるといいでしょう。
 もし、妻が遺産分割協議書の作成に応じず、《あなたの株式》にしたことが間違いないというのであれば、その旨の確認書を作成してもらうといいでしょうし、今後、その会社の株主としての権利を行使して、株主としての実績を作り、株主総会で役員に選任されて活動されるといいでしょう。
 また、《妻》の名義にしたというのであれば、遺留分減殺の手配や意思能力を見極めるため、必要に応じて弁護士と相談されるといいでしょう。

《参考条文》
民法 第1011条 (相続財産の目録の作成)

 第1項 遺言執行者は、遅滞なく、相続財産の目録を作成して、相続人に交付しなければならない。

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17:12 遺産分割 | コメント(0) | トラックバック(0) | 編集

相続した株式の扱い【Q&A №418】

2014/12/11



①非上場の株を親から相続しようとしたら3人相続人がいて、話し合いがまとまりません。
 この場合、その株はどうなるのでしょうか?
②その後、遺言書がでてきて、私に株を相続させる、文面で、遺言執行人もわたしでした。
 この場合、他の相続人の同意なしで、名義変更できますか?


記載内容

  株式 共有 総会に出席

(sasa)


【相続した遺産の扱いは、遺産の内容により異なる】
 被相続人が死亡した場合、遺産が各相続人にどのような形で移動するのかは、遺産の内容により異なります。
 預貯金であれば、その法定相続分に応じて直ちに分割され、各相続人が、金融機関に単独で請求することができます(但し、金融機関がすぐに支払いをするわけではありません。⇒相続Q&A №148を参照)。
 これに対して、土地の場合には、相続した土地を、法定相続人がその相続分で共有することになります。

【株式の場合には不動産のような扱い‐準共有になる】
 株式については、預貯金のような当然に分割されるのではなく、土地と同じように、全部の株式を相続人が相続分に応じて共有するという形になります。
 なお、このような共有状態を、不動産であれば共有といいますが、株式の場合には権利ですので、「準」共有(⇒民法第264条参照)と言います。

【株式の権利行使は民法の共有の規定に基づき行う】
 準共有状態にある権利である株式について、どのようにして権利行使するかという点が問題になりますが、これについては、共有の場合の権利行使の条文(民法第251条、第252条、第264条、会社法106条を末尾に記載しておりますので、ご参照ください)に基づき決定されます。
 株主総会に出席はするには多数決で出席者を決定することが必要です。
 株式を売却することは処分に該当しますので、全相続人の同意が必要です。

【遺言書が出てきた場合の扱い】
 今回の質問では、遺言書が出てきており、あなたが遺言執行者ということですので、あなたが遺言に基づき単独で権利行使ができることになります。
 なお、公正証書遺言であれば、直ちに執行可能ですが、自筆証書遺言であれば家庭裁判所に遺言検認(⇒相続Q&A №121を参照)の手続きをする必要がありますので、この点はご注意ください。


民法
第251条(共有物の変更)
 各共有者は、他の共有者の同意を得なければ共有物に変更を加えることができない。
第252条(共有物の管理)
 共有物の管理に関する事項は、前条の場合を除き、各共有者の持分の価格に従い、その過半数で決する。ただし、保存行為は、各共有者がすることができる。
第264条(準共有)
 この節の規定は、数人で所有権以外の財産権を有する場合について準用する。ただし、法令に特別の定めがあるときは、この限りではない。

会社法
第106条(共有者による権利の行使)
 株式が二以上の者の共有に属するときは、共有者は、当該株式についての権利を行使する者一人を定め、株式会社に対し、その者の氏名又は名称を通知しなければ、当該株式についての権利を行使することができない。ただし、株式会社が当該権利を行使することに同意した場合は、この限りではない。

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09:56 遺産 | コメント(0) | トラックバック(0) | 編集

遺留分減殺は単独で登記できるか【Q&A №399】

2014/09/04
 実父の公正証書遺言により、第三者に遺贈されてしまった遺産のうち不動産に対し、法定相続人が遺留分減殺請求権の行使をし、その帰属範囲内の割合で共有(同?)登記し、それを継続させる事は可能ですか。

 遺言執行者には、遺言作成を依頼された弁護士が指定されており、受遺者は早急に遺産を売却し金員を手に入れようと遺言執行者の助言のもと、その土地建物に出入りし、動産の処分も行っています。

 法定相続人としては、それらの行為や目的にでき得る限り対抗しようと考えています。
 現在のところその土地建物の名義は実父のままで、建物の評価は略無いと思いますが、部屋に私の所有物を長年保管しております(使用借権としても専有面積は帰属範囲内の割合です)。
 
 審判までは一人で戦うつもりですので、法的知識や権利のある遺言執行者らの対抗にも有効な手立てをご教授ください。

記載内容

遺留分 登記 単独申請 仮差押 原則1年以内 執行者への通知
(金にならない相談者)


【遺留分権利者単独で遺留分の登記はできない】
 日本の登記制度は原則として登記を受ける権利者(今回はあなた)と登記手続きを行う義務者(今回は遺贈を受けた第三者)との共同申請が原則です。
 ただし、例外として、共同相続人のうちの一人が単独で法定相続内容通りの相続登記ができます(末記の条文をご参照ください)が、ご質問の《遺留分減殺を原因とする登記》は《相続登記》ではないため、遺留分権利者が単独ですることはできません。
 そのため、登記をするためには登記を受ける権利者(今回はあなた)と登記手続きを行う義務者(今回は遺贈を受けた第三者)との共同申請が必要であるという結論になります。

【遺留分の登記を実現するための方法】
 あなたが遺留分の登記をするためには、受遺者に対して裁判を起こして判決を得て、その判決に基づいて遺留分だけあなたが移転登記するということになります。
 ただ、判決が出るまでには(事案によって異なりますが)通常、1~2年程度かかります。
 今回のケースでは、受遺者が遺贈の対象となった不動産の売却を急いでいるようですので、判決を待っていられないでしょう。
 そのような場合には、不動産について遺留分があるので売却をしないようにという手続きとして仮差押申し立てをすることも可能です。
 手続きとしては、裁判所に書面を提出し、裁判所と面談して仮差押決定を出してもらう必要がありますので、ぜひ、相続に詳しい弁護士に相談し、仮差押えの手続きを委任されるといいでしょう。

【家への立ち入りはやむを得ない】
 次に、受遺者のお父さんの自宅への立ち入りですが、受遺者は登記を受ける前であっても当該不動産の所有権を有していますので、家への立ち入りを禁じることは難しいでしょう。
 なお、あなたの所有物が無断で処分された場合には、その分は所有権を侵害されたとして損害賠償の対象になることはあり得ます。

【現在、早急にとるべき行動について】
 ご存知だとは思いますが、遺留分減殺請求は、原則として、相続開始から1年以内にする必要があります。
 もし減殺請求をしていないのなら、早急に内容証明郵便で受遺者に対して減殺請求通知を出されるといいでしょう。
 次に、遺言執行者に対しても、遺留分減殺をした遺留分権者の立場で、受遺者に当該対象物件全部の移転をしないように申し入れておくことも考えられます。
 ただ、遺言執行者としては《とりあえずは受遺者に単独登記をするので、あとは受遺者と遺留分権利者とで争ってくれ》という対応をする場合が多く、あまり効果はないかもしれませんが、遺留分権利者としては、そのような申し入れもすることも一方法でしょう。
 いずれにせよ、遺留分にかかわる問題は難しい点が多々ありますので、早期に弁護士に相談されるといいでしょう。

《参照条文》
不動産登記法63条(判決等による登記等)

   1項 ・・・・(省略)・・・これらの規定により申請を共同してしなければならない者の一方に登記手続きをすべきことを命じる確定判決による登記は、当該申請を共同でしなければならない者の他方が単独で申請することができる。
   2項 相続又は法人の合併による権利移転の登記は、登記権利者が単独で申請することができる。
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16:43 遺留分  | コメント(0) | トラックバック(0) | 編集

夫を相続人から外す方法【Q&A №379】

2014/06/03
 初めまして。よろしくお願い致します。
 私は結婚していますが、子供がいません。
 病気の容体が良く無く、「死」を意識する様になりました。
 私の死後、保険金で葬儀を行って貰えると仮定して。
 主人用にも毎月少ないながらもお金を貯蓄しているので、私の通帳の中身は、妹の娘(姪)に譲渡したいと思います。
 その場合は、「夫の相続人手続きを外す」と聞きましたが、その様な手続きはどの様にしたら良いのですか?

記載内容

遺留分 生前の相続放棄の合意 生前の遺留分放棄 公正証書遺言の執行 廃除
(くるみ)


【相続人である夫の立場は・・・】
 ご主人に遺産を渡したくないが、どうすればいいかという質問です。
 まず、ご主人は配偶者になりますので、妻であるあなたが死亡した場合には、本件では子供がいないということですので、直系尊属(あなたのご両親等)が存在する場合にはあなたの遺産の3分の2が、又、ご両親等の直系尊属が死亡されている場合には4分の3が、法定相続分としてご主人が相続します。

【遺言書を書く】
 まず、何よりも遺言書を作成し、ご主人以外の人に遺産全部を相続あるいは遺贈する必要があります。
 又、なぜ、ご主人に遺産を与えないかを、穏やかな表現で《付言》として記載しておくといいでしょう。
 ご主人としては、そのような遺言書であれば、やむなしとして納得する可能性があり、あえて遺留分減殺請求まではしてこない可能性もあります。

【夫を相続手続きから外す《廃除》という方法があるが・・】
 質問には《「夫の相続人手続きを外す」と聞きましたが、その様な手続きはどの様にしたら良いのですか?》とあります。
 法律上、夫から強制的に相続人である資格を奪ってしまう《廃除》という制度(民法892条。条文は末記のとおりです)があります。
 この制度は、あなたが生前に、家庭裁判所に、ご主人から暴力や虐待を受けていたことを証明し、裁判所の裁判(審判)でご主人を相続人から除外してもらうものです。
 ただ、そう簡単には認めてくれないことが多いです。

【生前の相続放棄は法的に法的には無効で意味がない】
 生前、相続を放棄するのに同意をしてもらうことも考えられますが、残念ながら、生前の相続放棄は無効です。
 そのため、あなたの死後、ご主人が約束を翻して相続放棄をしなかったとき、ご主人は法定相続分どおりの相続することになっても、誰も文句をいうことができません。

【生前の遺留分放棄を考えてみるとよい】
 生前の相続放棄はできませんが、生前の《遺留分》の放棄は可能です(民法1043条。条文は末記のとおりです)。
 あなたとご主人は互いに法定相続人という関係にあるのですから、互いが遺留分を放棄しあうということで合意されてはいかがでしょうか。
 ただ、生前の遺留分放棄については、次の点をご注意ください。
① 家庭裁判所の許可を受ける必要があります。
② 遺言書がないとご主人は法定相続します。

 そのため、あなたとしては遺言書を作り、ご主人に遺産を行かないことを明らかにしておく必要があります。
 遺留分放棄の審判申立については、当ブログのQ&A №381をご参照ください。

【公正証書遺言で遺言執行者を定め、秘密裏に執行すると・・】
 過去に扱った案件ですが、他の相続人に全く知らせることなく、遺言が執行されていたことがありました。
 公正証書遺言で遺言執行者が隠密裏に執行したのです。
 自筆遺言証書であれば、その実行をするために家庭裁判所の検認という手続きが必要であり、その手続きの通知が裁判所から全相続人に行きます。
 しかし、公正証書遺言の場合、検認の手続きが不要で、即時に執行できます。
 このような場合、他の相続人の知らない間に遺産が分配され、特定の法定相続人が相続から事実上、排除されるということになります。
 但し、遺言執行者としては相続の開始や遺言の存在を知らせ、遺産目録を作成して法定相続人にも交付する義務があります。
 前記のようなケースは、これらの義務を履行しなかったために遺留分減殺の機会を奪ったものだとして、他の相続人(たとえばご主人から)損害賠償請求をされるというリスクが発生しますので、お勧めできる方法にはなりません。

・参照条文①:民法第892条(推定相続人の廃除)
 遺留分を有する推定相続人(相続が開始した場合に相続人となるべき者をいう。以下同じ。)が、被相続人に対して虐待をし、若しくはこれに重大な侮辱を加えたとき、又は推定相続人にその他の著しい非行があったときは、被相続人は、その推定相続人の廃除を家庭裁判所に請求することができる。

・参照条文②:民法第1043条(遺留分の放棄)
 1.相続の開始前における遺留分の放棄は、家庭裁判所の許可を受けたときに限り、その効力を生ずる。

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10:18 遺言 | コメント(1) | トラックバック(0) | 編集

詐欺・脅迫による遺言の無効【Q&A №322】

2013/10/30
  
公正証書遺言の遺言執行者とその代理人弁護士との間で遺留分減殺請求の交渉をしていますが共同相続人の一人である遺言執行者Aが強気の為、交渉が難航しています。
 この公正証書遺言を無効に出来れば一機に遺産分割の進展が望めると思い相談いたします。民法891条(相続人の欠格事由)では、遺言を無効とする5項目を定めておりますが4項の脅迫や詐欺により遺言が無効とされた判決事例を教えて下さい。

記載内容

詐欺 脅迫 欠格事由 受遺者 公正証書の取り消し

(キギ)


【当事務所の使用している判例検索システムでは参考判例は見当たらない】
 民法891条は「相続人となることができない」者(相続欠格者)を列挙していますが、その4号に、「詐欺又は強迫によって、被相続人に相続に関する遺言をさせ、撤回させ、取り消させ、又は変更させた者」が記載されています。
 ご相談の内容は、詐欺・脅迫によって遺言がなされた場合、その詐欺・脅迫をした者を相続欠格者として遺言の効力を否定するような案件が問題となった判例はないかというものです。
 結論から申し上げれば、当事務所が使っている第一法規の判例検索システムで検索しても、詐欺・脅迫と相続欠格が問題となった判例は出てきませんでした。
 また、当事務所でも同種の争点が問題となる案件を扱ったことはありません。

【参考までに】
 今回の質問では《公正証書を無効》にする手段として、相続の欠格事由が使えるかどうかを検討されています。
 しかし、相続の欠格とは、ある相続人の相続資格を否定するだけであり、公正証書遺言自体を無効にするものではありません。
 もし、公正証書自体を無効にしたいのであれば、相続人として(被相続人が有していた)詐欺・強迫による取消権を相続で取得したとして、その取消権を行使するという方法も検討の余地があります。
 参考までに付言しておきます。

※本件には直接関連しませんが、相続欠格については昭和63年の仙台地裁の判決がありましたので、「【判例散策】昭和63年5月31日 仙台地裁判決」で解説しています。



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13:39 遺言 | コメント(0) | トラックバック(0) | 編集

不正に遺産が流出していた場合の対応【Q&A №319】

2013/10/07
  
祖母が亡くなり孫三人に預金をしてくれていた。姉と妹は預金を貰っていたが、私の預金は隠匿され残高ゼロになっていた。それを機に税務事務所に行き資産評価証明書を取り寄せたら、いくつかの不動産がなくなっていた。父に言ったらしらをきりごまかした。
 母の病気を付込み叔母が財産を狙っているようだ。姉も、父の弱みを握り脅迫してかなりの財産を貰って、妹までも母からこそこそ手渡しでお金を渡しているようだった。家族全員が不正し、この状態では正常な遺産分割ができない。
 祖母が亡くなる二年前に祖母から、父は昔会社のお金を使込み、祖母が全額返済をしたと聞かされた。それから父に対する不信感が増え父に叱咤するようになり関係性まで悪くなった。そのことは誰も知らず私にだけ教えてくれた。警察沙汰にならずに済んだと言っていた。祖母から財産を流用されないように見ていてと言っていたが、どうすることも出来ない。


記載内容

不正出金 贈与 借名預金は誰のものか 遺産の管理

(さっちー)


【相続人は誰か・・】
 質問はお祖母さんの相続問題です。
 相談内容を見ると、あなたのお父さん、お母さんはまだご存命のようです。
 その前提であれば、お祖母さんの子であるお父さん(あるいはお母さん)が相続人であり、あなたはお祖母さんの相続人ではありません。
 そのため、あなたとしては、お祖母さんの遺産についてなんらかの主張ができる立場にはありませんので、この点はご確認ください。

【孫名義での預金について】
 ただ、お祖母さんがあなたを含む孫3人に預金を残されています。
 この預金は誰のものかという問題がでてきます。
 まず、お祖母さんが孫(3人)の名義で預金をしていたということですが、その印鑑や通帳は誰が保管していたのでしょうか。
 もし、お祖母さんが保管していたのであれば、これはあなたの名義ではあるものの、いわゆる借名預金であり、あなたの名義を借りてしたお祖母さんの財産であると考えていいでしょう。
 明確な贈与の手続(お祖母さんから通帳と印鑑を渡される、中身を送金してもらう等)もなしに、お祖母さんが死亡したのであれば、あなた名義の預金であってもお祖母さんの遺産であり、あなた自身の財産と扱うことは難しいでしょう。

【財産の管理を頼まれていても・・・】
 お祖母さんから《財産を流用されないように見ていて》と言われておられたようですが、現在のあなたの立場からいえば、相続人でもなく、財産を管理できる立場にはありません。
 もし、あなたがお祖母さんの遺産を管理していても、相続人からの引き渡し請求があればそれに応じないと仕方がないことになります。
 ただ、お祖母さんが遺言書を作成しており、あなたがその執行者に任命されているのであれば、遺言執行者として遺言の内容を実現する必要があるでしょう。


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死亡通知人は遺言内容も通知する義務を負うか【Q&A №271】

2013/04/22
遺言執行者が第三者で、死亡通知人が相続人の場合、死亡通知人の公正証書作成時(遺言執行前)の義務と権利について教えていただきたい。例えば、相続人が複数いる時、死亡通知人が他の相続人に公正証書の内容を明かしてはいけないんでしょうか(秘密にする義務があるのでしょうか)。

記載内容

死亡通知人 公証役場 

(renpapa)


【法律上、《死亡通知人》という制度はない】
 被相続人が生前、自分が死亡した場合、その死亡の事実及び遺言書の存在及び内容を相続人に知らせて欲しいという場合が考えられます。
 その指定された人を《死亡通知人》と呼ばれているのだと思います。
 しかし、死亡通知人というのは民法(遺言や相続について定める法律)などの法律で定めた役職ではありませんので、法律上、当然に権利義務が発生することはありません。

【《死亡通知人》のなすべき事項は】
 本件では公正証書遺言が作成されるようですが、その中で《死亡通知人》を遺言者が一方的に指定しても、その指定された《死亡通知人》に何らかの権利が発生し、あるいは義務を負うということはありません。
 ただ、《死亡通知人》が遺言者との間で、別途、何らかの合意をしている場合には、その合意の内容に従って、権利義務が発生します。
 質問ではそのような合意の有無や内容が記載されていませんが、仮に《死亡通知人》が指定されており、その指定された人が《死亡通知人》となることを了解したのなら、次のような行為をする必要があるでしょう。

①相続人に対して、被相続人が死亡した事実を通知する。
②被相続人が公正証書遺言をしたことも併せて通知する。


 各相続人としては、最低限、この①及び②の事実を通知してもらえれば、公証役場に遺言書の有無及び内容を確認することができますので、死亡通知人としてはなすべきことを果たしたということになるでしょう。

【公正証書遺言の内容を明かすことの当否】
 公正証書遺言の内容を明かすことの当否は、遺言者との間でどのような合意があったかによって決定されます。
 生前、遺言の内容を明らかにしてほしいとの合意が遺言者との間であったのであれば、当然に公開していいことになります。
 公開について何らの合意もない場合には、遺言の内容まで明かにしないのが無難でしょう。
 遺言の内容を明らかにしたことによって、遺言執行に支障が出てきた等のクレームが出る可能性があるからです。
 ただ、通知を受けた相続人から遺言の内容を聞かれることも考えられますが、その場合には公証役場で遺言書を確認することができるという説明をする程度に留めておくといいでしょう。


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遺留分減殺調停における財産開示【Q&A №169】

2012/06/28
 遺留分請求調停について
 昨年の10月に父が他界しました。母はすでに一昨年に亡くなっているので、相続人は兄(同居していた)と私の二人で、兄にすべての財産を与えるという遺言が残されていました。遺言の検認後、兄は一向に財産を開示しないので、私は遺留分請求の調停を起こしました。兄は弁護士をつけており、その弁護士に問い合わせても一向に財産を開示してくれません。
最初の調停の時は、財産の開示は税務署への申告書を見るのが最も適しているがまだ作成中で完成してないと逃げられてしまいました。
財産の開示は申告書が最も適しているのでしょうか?
財産の開示をずっと遅らせている相手方の言うなりになるしかないのでしょうか?
こんな調子で、もし相手が欠席したりしたらどうなってしまうのでしょうか?
調停をスムーズに進めるためのアドバイスをお願いします。

記載内容

調停 相続税申告 遺産調査 

(paphio)


【相続税申告書も有効な手段の一つ】
 相続税申告は相続開始後10ヶ月以内に行う必要がありますので、お父様が亡くなられたのが昨年10月であれば、今年の8月頃には申告期限になり、その段階で申告書が手に入るとは思います。
 相続税申告書には不動産や預貯金などの遺産(無価値な動産や形見程度のものは除きますが)は基本的に全て記載されているはずです。
 そのため、遺産内容を把握する方法として相続税申告書が一つの有効な手段であることは間違いありません。

【遺言執行者には遺産目録作成交付義務があるが・・】
 遺言で全財産をお兄さんに相続させるという内容になっていたようですが、おそらく遺言執行者の定めもあり、お兄さんかその関係者が指定されている可能性が高いと思われます。
 法律的にいうと遺言執行者は遺産目録を作成し、相続人に交付する義務がありますが、守らない人も多いです。

【調停の手続内で開示を求めることが必要だが・・】
 相続税申告は遺留分減殺の調停とは全く別個の手続きです。相手方あるいは調停委員に対し、早期解決に必要だと強調して、調停内で情報開示するよう要求する必要があります。
 調停における財産開示は相続税申告後にしなければならない理由は全くありませんので、遺産となる預金通帳や保険の内容開示を要求しましょう。
 ただ、相手方が拒否すれば打つ手はなしというのが実情でしょう。

【いずれにせよ、別途調査が必要不可欠です】
 相続税申告書が開示されても、相手方自身の自己申告によるものですので、それを鵜呑みにすることはできない場合が多いものです。
 そのため、相手方に開示を求めることと並行して、あなた自身でもわかる限度で独自に遺産調査を進めることが必要です。
 遺産調査は、一般の方では難しいところがありますので、段取りや手続はお近くの弁護士などに相談されるのがよいでしょう。

 なお、遺産調査のポイントについては、
当ブログ NO.98 ないし NO.158 など(カテゴリ「遺産調査」に収録)をご参照ください。

大澤龍司法律事務所
電話番号    06-6361-6017
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10:29 遺留分  | コメント(0) | トラックバック(0) | 編集

遺言執行者の事務【Q&A №99】

2011/11/11

 本人の相続人は兄弟4人のみ。
 遺産を全て従兄に遺贈する内容の公正証書遺言があります。遺言執行者として兄弟の住所を戸籍附票から調べて、遺産目録を書留で送付したところ、うち1人分が「あて所に尋ねあたりません」で戻ってきてしまいました。
 この場合、通知したことになるのでしょうか。ならなければどうすればよいのでしょうか。


記載内容

  遺言執行者 相続財産目録 
(ジェシー)


【遺言執行者のするべき作業】
 遺言執行者になった者は、相続財産の目録を遅滞なく作成して、相続人に交付しなければならないと法律で定められています。
 そのため、遺言執行者の立場にあるあなたとしては、遺言者が死亡したこと、遺言があったことを相続人に通知するとともに、財産目録を作成して交付する必要があります。
 質問のケースでは、従弟が遺言で全財産を取得するので、兄弟は法定相続人であっても、相続財産をもらえず、又、兄弟だから遺留分請求もできませんので、通知や財産目録の交付が不要ではないかという方がいるかもしれません。
 しかし、公正証書遺言があってもそれが必ずしも有効とは限りません。
 法定相続人である兄弟は遺言が無効を主張して、相続を求める場合もありますし、又、遺産が自分は自分のものだという方もいるかもしれません。
 そのため、質問のようなケースでも遺言者の死亡、遺言の存在、財産目録の交付は必要であり、それをしなかったということで執行者が損害賠償を命じられた裁判例もあります。

【質問のケースでは通知したことにはならない】
 参考までに言えば、受取を拒否したということであれば、受け取れる状況だったことから通知したとされる可能性がありますが、「あて所に尋ねあたりません」で戻ってきたのであれば、通知したことにはなりません(戸籍附票で調べた住所に、しかも書留で送付した場合でも結論は同じです)。

【執行者はどこまで相続人の所在調査をするべきか?】
 執行者がどこまでするべきかについては、法律にはなにも定められていません。
 これまでの裁判例もそれぞれのケースに応じた判断をしており、はっきりとした基準がああるわけでもありません。
 遺言執行者にどの程度の報酬が支払いされるのか、又、執行者の職業が法律関係であるのかにより、調査の程度も異なってくる可能性があります。
 質問のケースに即して言うなら、最低限、届かなかった人の居所を知っているかどうかを他の兄弟に確認し、最後の住所地が近くの都道府県であれば、その地の近所の人たちに聞き込みにいく等の調査作業をしておくのが無難でしょう。
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14:49 遺言 | コメント(0) | トラックバック(0) | 編集

★遺言執行者は必ず相続人に連絡しなければならない【Q&A №35】

2010/08/17

第3順位法定相続人(兄弟姉妹)3名と受遺者1名で、被相続人は独身なので遺留分の考慮は不要です。
 全財産を受遺者に遺贈する旨の「全部的包括遺贈」の公正証書遺言があります。

【遺産目録の法定相続人への通知義務】
 受遺者はよいとして、法定相続人への遺産目録の通知は必ず行わなければならない義務ですか?
 登記や名義変更等について処理した日付と行為を示した遺贈の完了通知で代用できないでしょうか?
 法定相続人の方々の感情を刺激したくありません。


記載内容

  遺言執行者 遺産目録 遺留分減殺請求 
(たか)


【目録の交付は必ず行わなければならない法律上の義務です】
 遺言執行者は、就任後、財産目録を作成し、作成した目録を各相続人に交付する義務があり、この義務は法律で定められています。
 この遺産目録交付義務に違反しても直ちに刑事罰があるわけではなく、又、執行が無効になるというようなことはありませんが、遺言執行者の解任事由になることがあります。

【法定相続人がなんらの権利を有しない場合にも・・】
 質問のケースでは、法定相続人は兄弟姉妹ですので、遺留分減殺請求ができません。
 遺言で全遺産が特定の者に遺贈されても、兄弟はこれに対してなんら対抗措置を講じることができませんし、遺産目録をもらっても、なんら法的な手続きも取ることもできません。
 そのため、遺産目録を交付する意味や実益がないというという意見もあるとは思いますが、法律の規定から見る限り、兄弟が法定相続人であった場合には遺産目録の交付が不要との記載はありませんので、やはり交付が必要だということになります。

【交付しないと、相続人の感情を刺激する場合も】
 質問では、「法定相続人の方々の感情を刺激したくありません」と記載されています。
 しかし、本来なすべき遺産目録交付をしなかった場合、執行後に通知をしたとしても、「法律も守らずに執行した」とかえって相続人の感情を刺激する可能性があります。
 又、目録を交付しなかったことが、執行の正当性に疑問を抱かせて、いらぬ疑惑や不信感を募らせる原因ともなることも考えられます。
 波風を立てたくないという気持ちはわからなくはないですが、やはり、法律に従い、遺産目録は交付するべきでしょう。

☆ワンポイントアドバイス☆
 なお、遺産の目録も交付する際に、法定相続人全員に遺言書の内容を明らかにすることも必要でしょう。
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13:31 遺言 | コメント(0) | トラックバック(0) | 編集

【コラム】遺言執行者について

2009/08/25
あなたがお書きになった遺言書は、あなたが死んだときに効力を生じます。
よく気がつく人なら、こんな疑問を持つかもしれません。
私の遺言は果たして実行されるのか?・・・・
このような心配に対する対策が遺言執行者の制度です。

大澤photo6【遺言執行者とは?】
 遺言執行者とは、遺言の内容を実現(執行)するために行動する人です。

【誰が遺言執行者を決めるのか?】
 遺言執行者は遺言者が遺言で指定します。
この指定をするには、遺言執行者になって欲しい人の承諾をとる必要はありません。
しかし、指定された人が、遺言執行者になることを拒否することもできますので、事前に了解を得ておくほうがいいでしょう。

【誰を遺言執行者に指定するのが望ましいか?】
 相続人の一人を執行者に指定すると、他の相続人から反発がでる場合もあります。
 遺言の内容を実行することが内容ですから、法的な知識があり、登記等の手続きに精通している弁護士を遺言執行者に指定するのが望ましいです。

【遺言執行者が動いてもらうために・・】
 遺言執行者は、あなたが死亡したことを知って、遺言の執行をします。
そのためには、遺言執行者はあなたが死亡したことを知る必要があります。
あなたの死亡をどのように知らせるのかを、遺言執行者と協議しておく必要があります。
又、遺言書を遺言執行者に預けておかないと、いざ、遺言執行という場面で肝心に遺言書がどこにあるかわからないという悲惨なことにもなりかねません。この点も要注意です。

【遺言執行者が先に死亡する場合もある?】
遺言執行者が遺言者よりも長生きするとは限らないので、1番目としてAさん、もしAさんが遺言執行者になれないようであればBさんというように指定しておくこともできます。

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16:09 遺言執行者 | コメント(0) | トラックバック(0) | 編集
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