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自筆証書遺言は、絶対に遂行されるのですか【Q&A №608】

2018/05/11


【質問の要旨】

遺言があり、養育費の未払いがある場合は取り分はどうなる?

記載内容  養育費 遺言 遺留分


【ご質問内容】

父が亡くなり、遺言書が出てきました。
両親が離婚したので、私は生後3か月で母に引き取られました。
離婚の原因は、父と後妻の不倫です。
母は、慰謝料も請求した養育費も支払われず、仕方なく泣き寝入りしました。
父は、私が成人するまで一度たりとも養育費を支払わず、逃げ得したことになります。
そんな父が亡くなり、遺言書に後妻の長男に全ての遺産を譲渡すると書かれた遺言書が出てきました。
父親としての責任と義務を全く果たしてこなかったのに遺言書通りになるのでしょうか。
未払いの養育費は、5パーセントの法定遅延損害金を加算すれば、3,000万円以上になります。

608

(ミッキー)



 ※敬称略とさせていただきます

【遺留分を請求することができます】
まず、「後妻の長男に全遺産を遺贈する」という父の遺言ですが、仮に遺言が有効であるとしても、あなた自身には遺留分という権利が残されています。
遺留分とは、あなた自身が本来有していた法定相続分の2分の1の限度で、財産を遺贈された方(今回は後妻の長男)に請求することができる権利のことです。
遺留分を請求することを法律では「遺留分減殺請求」と呼びますが、具体的な遺留分の計算は、相続人が①後妻と②後妻の長男、そして③あなたの3人のケースの場合、次のように計算されます。

(父の相続人)・・・あなた、長男、後妻の3名と仮定した場合

(本来の法定相続分)・・・後妻 → 2分の1
                後妻の長男 → 4分の1
                あなた → 4分の1

このケースですと、あなたの遺留分は法定相続分(4分の1)の2分の1ですので、全体の8分の1と計算されます
このように、遺言があってもあなたは遺留分を請求し、遺産を一部受け取る権利があります。
なお、遺留分は遺留分の侵害(=遺言の内容)を知ってから1年以内に(内容証明郵便等で)請求を行わないと時効消滅してしまいます。くれぐれもこの点はご注意ください。

【取り決めた未払養育費や慰謝料は承継される】
今回は養育費や慰謝料の未払いがあるようです。
まず、なんらの約束事(書面)もしておらず、単に父から養育費をもらっていないだけ、ということであれば、そもそも養育費は請求できません。
しかし、書面等で金額や支払時期の取り決めをしていたのであれば、一般のお金の支払義務と同様に請求でき、未払いがあればお父さんの債務として、これも相続分に従って分割され、各相続人に引き継がれます。
 (なお、慰謝料は一般に母(前妻)の権利ですので、権利者はあなたではないことにご注意ください)

【養育費も一部は相続で消滅する】
上記のケースでは、未払いの養育費について、後妻が2分の1、後妻の長男が4分の1の支払義務を引き継ぎます。
しかし、4分の1の限度ではあなたも支払義務を引き継ぐことになるため、あなたが引き継いだ養育費の4分の1は権利と義務が相殺されて消滅し、請求できなくなることにご注意ください(このことを法律上は「混同」と呼びます)。

【実際には時効などハードルは高い】 
また、養育費の請求にはもう一つ大きな問題があります。
養育費もお金の貸し借りと同様、時効により消滅します。たとえば養育費の支払時期が毎月末日払いなど定期的な支払いの場合、毎月の支払日から5年で時効消滅します。そのためたとえば20歳で支払期間が終了した養育費は、あなたが25歳を超えていれば時効で全部消滅している可能性があります。
もっとも、途中で一部支払いがあったなどの事情があれば時効が中断することもありますので、ご心配でしたら遺留分の請求の見込みなども含め、お近くの専門家に一度ご相談された方がよいでしょう。

 (弁護士 北野英彦)
大澤龍司法律事務所
電話番号    06-6361-6017
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13:56 その他 | コメント(0) | トラックバック(0) | 編集

★遺留分をもらうための遺産調査【Q&A №185】

2012/08/16
 既に分割されてしまった財産の遺留分請求
 去年の年末に母が他界しました。5人の子供(そのうち私だけが前夫の子供)がいますが、遺言が(見せてくれませんが)があるらしく、私以外の4人に相続させると書いてあるそうで、既に私抜きで4人で印鑑をついて財産を分割してしまったようです。

 なんの財産があったのか全く私には絶対教えてくれません。

 調査会社に依頼して銀行等の財産を調査したのですが、もう既に4人で分けてしまった後なので預金はありませんでした。

 私の分の遺留分を請求したいのですが、このように既に分割されてしまった財産を知るにはもう相続税申告書を開示するように調停で言うしかないのでしょうか。

記載内容


相続税申告書の調査 連絡なき遺言執行 公正証書遺言 遺留分減殺請求 
(はなたれ)


【遺言書の内容を確認する】
 遺言書には被相続人が自分で作成する《自筆証書遺言》と公証人に作成してもらう《公正証書遺言》があります。
 自筆の遺言書の執行をするには、家庭裁判所で相続人全員を集めて遺言書を見せる《検認》という手続きが必要です。
 今回の質問ではそのような手続きがなされていないようですので、公正証書遺言に基づき執行されたのでしょう。
 公正証書遺言であれば、公証役場で内容を閲覧謄写することが可能です。
 遺言書の中には、遺産の内容を記載している場合もありますので、まず遺言書を確認されることをお勧めします。

【相続税の申告がされている場合の調査】
 相続税の申告がなされている場合、共同相続人であれば、調停で他の相続人に提出を求めるまでもなく、税務署で相続税申告書のコピーをもらえます。
 ただ、今回の質問の場合は、あなた以外の人が相続した(ということは、相続税申告書にあなたの記名押印がない)という場合ですが、その場合でも相続税の申告書を見せてもらえる可能性がありますので、是非、税務署に行き、戸籍謄本等の相続人であることがわかる書面や免許証等の本人確認のための書面を示して、コピーを貰えるように交渉するといいでしょう。

【過去の取引履歴の調査も必要】
 遺産調査をされたようですが、死亡時点で預金がなくなっていたとしても、死亡前に多額の預金が出金されていることもよくあります。
 遺留分減殺として、過去の出金分も対象にすることができることもありますので、是非、取引のあった金融機関支店でのお母さんの入出金状況を確認しましょう。

【減殺請求は一年以内に】
 遺留分減殺請求は、遺留分の侵害を知ったとき(通常は遺言の内容を知ったとき)から1年以内に請求する必要があります。
 遺言書の内容が判明し、あなたに遺産が相続されない内容であるのが間違いないのであれば、できるだけ早く遺留分減殺請求をしましょう。



 
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15:57 遺留分  | コメント(0) | トラックバック(0) | 編集

★姪が叔父の遺産を相続するには【Q&A №171】

2012/07/09
 遺産について
 叔父は独身でひとり暮らしで私と同居の母と姉弟です。先日 癌であることが分かり、昨日から入院しました。
 叔父は投資信託・800万円ありますが万が一の時は姪の私に託すとメモを見せてくれたのですが 姉の母を越して私が相続出来るのでしょうか?その金額に対しての税金はどの位掛かるのでしょうか?どうかよろしくお願いいたします。

記載内容

 叔父 遺言 メモ

(JJJMR)


【このままでは、あなたは相続できません】
 今回のご質問では、独身の叔父(母の弟であれば「叔父」と思われます)さんには配偶者も子供もいないでしょうし、叔父さんご両親も死亡されているでしょうから、叔父さんの兄弟が相続人になります。 あなたのお母さんは、兄弟(姉)ですので、相続人になります。
 そのため、叔父さんの姉のであるあなたが、相続人になることはありません。
 このまま叔父さんが亡くなれば、他の相続人間(叔父さんの兄弟。但し、その兄弟が先に死んでおればその子供)で遺産分割協議を行うことになり、あなたはその話し合いに参加できません。

【単なるメモは遺言にはあたりません】
 今回、叔父さんが《万が一の時は姪の私に託す》という内容のメモを渡したとの話ですが、仮にその意味が財産を渡すということであっても、これは遺言ではなく、あなたが叔父さんの遺産をもらうことはありません。
 遺言は、日付、署名、押印、全文を自筆で作成するなど厳しい法律上の規制があり、単なるメモがこれらを満たすことはまずないからです。 【姪でも遺言があれば相続できます】
 しかし、叔父さんがあなたに財産を残すという遺言を作成していれば、あなたも叔父さんの財産を受け取る(遺贈と言います)ことができます。
 もし叔父さんが本気であなたに財産を残すつもりであり、あなた自身も遺贈を受けるつもりであれば、一度、叔父さんに正式な遺言作成を提案してみてはいかがでしょうか。
 なお、形式の不備などで無効となる遺言がよく見られますので、遺言作成の際には、ぜひ一度専門家に相談されることをお勧めいたします。

【相続税は課税されるか】
 相続税の基礎控除額(現時点の法律では5000万円+1000万円×相続人数)までは課税されません。
 そのため、叔父さんの財産が投資信託800万円ということであれば、相続税が課税されることはありません。

【兄弟だけが相続人であれば遺留分減殺はできない】
 なお、法律上、遺言で財産をもらった人は、他の相続人から遺留分減殺請求を受けるケースがありますが、今回は、おそらく叔父さんのご両親もすでにお亡くなりだと思われますので、遺留分権者が存在せず、この心配は必要ないでしょう。

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23:36 相続人 | コメント(0) | トラックバック(0) | 編集

★母の面倒をみている養子ではない異母兄弟【Q&A №159】

2012/06/08
 はじめまして。私は父の後妻の子(男)で下には弟妹はおらず後妻(母)の長男になるものです。
 母とは現在は別に住んでいます。
 数年前に父は亡くなり、私の上に前妻(死去)の子である歳の離れた長女と長男がおり、残された母は父の亡くなる以前に、相談もなく突然帰ってきた長男夫婦と不本意ながら同居しています。上の姉兄は母とは養子縁組をしていないため、母に何かあった際は私が一般的に法定相続人であろうと考えますが、二人ともお金に執着心があり、父の葬儀後も何かともめています。
 兄が全てを取り仕切り、相続等の諸手続きを実施し、特に兄弟間では問題なかった感がありましたので兄に感謝していたところでしたが、実際には母に対し兄は母の正当な相続金を渡さず、そのお金で勝手にお墓を購入したり、実家のリフォームをしたため、母は人間不信に陥り、自身が亡くなった後のことを大変危惧しています。
 母は土地物件は所有せず、銀行などに約3000万円程度の預貯金のみを持っており、幸い元気であるため通帳や印鑑などは全て母が管理しています。姉はともかく、私の立場上は父の墓守であり、母の面倒を事実上みてもらっている?兄とはあまり争いたくないので、生前に母の財産を整理する良い方法と、遺言書ならびに遺産分割協議書との関係をあわせて教えてください。

記載内容

贈与 遺言 遺産分割協議 

(カノン)


【贈与、遺言と遺産分割協議の関係】
 お母さんが生存しているときに財産を他の人に与えるのが《贈与》です。
 お母さんがその意思で、自分が死んだときの遺産の処理を決めておくのが《遺言》です。
 遺言を書かずにお母さんが死んだときに、相続人の間で遺産分けの話をするのが《遺産分割協議》です。
 なお、今回の質問の場合、後妻であるあなたのお母さんと先妻の子供たちとの間で養子縁組がされていなのですから、あなたのお母さんの子供はあなただけであり、先妻の子は相続人ではありません。
 そのため、遺産分割協議をする必要がありません。

【遺言はしなくともあなたに全遺産がくる】
 お母さんが再婚しない限り、相続人は子供であるあなただけですので、特に遺言はいらないでしょう。

【税金のかからない贈与もあるが・・】
 贈与ならお母さんの生存中にあなたに財産を移動させることが可能です。
 しかし、預金3000万円を一度に移転させるということになると、贈与を受けたあなたに約1200万円程度の贈与税がかかります。
 この税金を払わないようにするには、年額で110万円の基礎控除内で長年にわたり贈与を続けると贈与税はかかりません。
 また、相続時精算課税という制度を利用すれば金2500万円までであれば、贈与税はかかりません(但し、一定の要件を充たさないとこの制度を利用することはできませんので、是非、税理士さんにご相談ください)。
 ただ、当然のことですが、お母さんが死ぬまでは財産は自分で持ちたいというのなら、贈与を利用できません。

【相続なら・・】
 相続なら、現在の税制では、あなたの場合は金6000万円まで相続税がかかりませんので、税金面からは相続を待つのが一番いいでしょう。
 しかし、問題はお母さんと先妻の長男が同居しているという点です。
 お母さんも年齢を重ねれば重ねるほど、知的な能力も衰えてきます。
 その場合、同居している先妻の長男が、お母さんの預金通帳や印鑑を管理するということも考えられますし、長男に遺産を相続させるというような内容の遺言書を書かせるかもしれません。

【贈与なのか、相続なのか・・】
 お母さんが元気なうちに、あなたがお母さんを引き取って、先妻の長男の影響の及ばないところに移すことができるのなら相続まで待てばいいでしょう。
 しかし、そのようなことができないのなら、早い段階でできるだけ税金がかからないやり方で贈与を受けておくべきでしょう。
 お母さんの持っている預金の全部というのではなく、一部でも贈与を受け、残額はお母さんの手元に残すという選択肢もあるでしょう。


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20:06 遺産分割 | コメント(0) | トラックバック(0) | 編集

姉の弁護士から通知が来たら【Q&A №59】

2011/02/15

 亡くなった母の預金(100万以下)と家(500万以下)の相続について姉が委任した弁護士より通知書を先々週の木曜に受け取りました。
 遺書はあるのですが延々と私への思いを書き綴った2枚の用紙には割り印が有りません。
 又、家を売却した際の取り分が、20%と80%で私の方が一般的な基準より多いため姉から上乗せした金額を請求される可能性があるような状況です。
 上記の遺産額を考えた場合、姉と同様に私も弁護士を立てるべきでしょうか?
 又、仮に弁護士を立てず相手の弁護士に対して私の言い分を文章で伝えたとして効果はあるでしょうか?私は独身で相談相手は親戚、学生時代の恩師、知人くらいで法律の厚い壁を感じてます。今後は両親の法要、墓の維持をするつもりなので不必要な出費は痛切です。


記載内容

  弁護士会 法テラス 遺言 
(タメイキ…)


【まず、事実と問題点の整理から】
 弁護士から通知がきており、「私の方が一般的な基準より多いため姉から上乗せした金額を請求される」ということですが、まず、事実関係と法律的な問題点を整理しておきます。

事実関係の整理
 遺書(法律的には遺言といいます)があり、その中で家屋の売却代金の分配方法が指定されているが、遺言であなたの取得する遺産が多いので、お姉さんの弁護士から通知が来た。

法律的な問題点
 押印がないなど、遺言には問題があるため、無効になる可能性がある。仮に有効であるとしてもお姉さんの弁護士からの通知(遺留分減殺通知の可能性が高いが、単なる遺産分割請求かもしれない)について対策を講じる必要がある。

【相手の弁護士に訴えて効果があるか】
 問題は、遺言の有効無効及び弁護士の通知書についての対応です。
 お姉さんの方は弁護士がついているのに対し、あなたの側は法律に詳しい人はいないということなら、やはり弁護士を依頼したほうがいいと思います。
 あなたは、自分の言い分をお姉さんの側の弁護士に伝えたいようですが、法律的に意味のあることでない限り、効果はないでしょう。
 人情に訴えるという方法もありますが、お姉さんの弁護士は相手方の立場ですし、法律を基に判断していくので、あまり効果は期待できないです。

【弁護士が必要ですが、まずは相談から】
 「不必要な出費は痛切」とありますが、ご質問のような場合には弁護士が必要だと思います。
 ただ、最初は法律相談をされることをお勧めします(相談できる弁護士がいないなら、大阪弁護士会または法テラスに電話して探してください)。
 市役所などの無料法律相談では、相談の時間も少なく、弁護士の得意分野もわかりませんので、できれば相談料(普通は1時間で1万円ぐらい)を払ってでも、相続に詳しい弁護士に相談されるのがいいでしょう。
 その際、今、何が問題でどう対処する必要があるのかを聞き、弁護士に依頼する必要があるのか、又、依頼した場合にはどの程度の費用がかかるのかも確認すればいいでしょう。
 なお、弁護士費用はもったいないという考え方もあるでしょうが、依頼しなかったときの不利益が、弁護士費用よりはるかに高くつく場合だってあるかもしれません。
 目先の費用面だけではなく、専門家である弁護士に依頼して得られる安心感や、問題解決までの時間・手間の節約も考慮された上で、弁護士に依頼するかどうかを判断されるといいでしょう。
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18:31 遺言 | コメント(0) | トラックバック(0) | 編集

★遺言にも代襲相続はあるか【Q&A №45】

2010/10/27

夫の死亡後母が死亡しました。母に遺言書はあります
夫には二人の子供がおり、この二人が代襲相続をしました。
その遺言書には孫に代襲相続させることは書いていないから相続権はないと言われています。
この件についてよろしくお願いします。


記載内容

  遺言 受遺者の死亡 代襲相続 
(ひつじ)


【遺言書の記載】
 ご質問では、遺言書がどのように書かれていたのか分かりません。
 そこで、「すべての財産は、●●(あなたの夫)に相続させる」と書かれていたという前提でお答えします。

【代襲相続】
 代襲相続とは、被相続人(本件では夫の母)の死亡より前に、相続人であった子(あなたの夫)が死亡していたときなどに、その者の子(あなたの夫の子・・以下、夫の子といいます)が相続人になることをいいます。
 本件質問の場合、夫の子が代襲相続によって相続人になることは間違いありません(参考までに言えば、配偶者であるあなたは代襲相続できません)。

【遺贈者が死亡していた場合の扱い】
 問題は、夫の子が遺言どおりに「すべての財産」を相続できるかという点です。
 あなたの夫が生存しておれば、遺言書で全遺産を取得できたはずですが、その夫が先に死亡していたということであれば、あなたの夫には遺産はいきませんし、又、夫の子も遺言書どおりには遺産を取得できません。
 なぜなら、遺言者が遺言で明らかにしているのは、その指定する相続人(あなたの夫)に遺産をあげるということであって、代襲相続人である夫の子に相続させるということまで記載されていないからです。
 なお念のために言えば、遺言書に記載されていない遺産や記載されていても遺贈を受ける人が死亡したような財産については、代襲相続の対象になります。

☆ワンポイントアドバイス☆
参考までに言えば、遺言者が「あなたの夫に遺産全部を相続させる。但し、あなたの夫が先に亡くなった場合には、夫の子に相続させる」と遺言書にはっきりと記載しておけば、代襲相続ではなく、遺言書の記載に基づいて、夫の子に遺産が行くことになります。
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13:19 遺言 | コメント(0) | トラックバック(0) | 編集

★兄は「全財産を私に」、と言い遺していたが・・・【Q&A №34】

2010/08/05
 
 一人身の兄が亡くなり、兄弟間で遺産分割を行います。

生前、兄と一緒にお墓を作り(折半で)、兄の介護をしておりました。
遺産のについては私に相続させると口約束をしておりましたが、遺言がないことを理由に兄弟から均等分割を要求されています。

この場合、全額を相続できないまでも、お墓を一緒に作ったことによる兄の意思表示を兄弟へ主張することは可能でしょうか?
可能な場合、どれくらい(割合等)主張できるものなのでしょうか?


記載内容

  寄与分 遺言 介護 
(korigori)


 遺言がないので、兄弟が法定相続分(例えば、兄弟が3人であれば各3分の1ずつ)で相続することになります。
 ただ、相続人全員の協議によって、法定相続分とは異なる割合で相続することも可能ですので、その協議の際に、お兄さんと折半でお墓をつくったこと、介護をしていたこと、お兄さんがあなたに全て相続させると約束していたことなど、これまでの経緯を他の兄弟に伝えた上で、相続分割合をあなたに有利にしてもらう努力をされるのがいいでしょう。

 なお、どれくらい主張できるかという点ですが、あなたがお墓の費用を出していなければ、お兄さんがその費用を支出していたはずであり、その金額分だけ遺産は少なくなっていたはずですし、又、あなたが介護していたのですから、その分、専門の介護者を雇わずにすみ、遺産が減少しなかったのですから、これを「寄与分」として主張して、その額に相当する金銭を遺産からもらうことができます。

 このほか、介護用品について立て替えた費用、あるいはその他にお兄さんのために支払った費用があるなら、これらの金額も併せて請求されたらいいでしょう。
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16:15 遺産分割 | コメント(0) | トラックバック(0) | 編集

★【コラム】遺言の無効

2009/10/28
遺言が無効となるのは、次のような場合です。

①法定の書式が守られていないとき
まず、遺言は自筆証書遺言、公正証書遺言、秘密証書遺言など法律に定められた方式によらなければなりません。
したがって、この方式に従っていない遺言は無効です。

②遺言を作成した時に意思能力がなかったとき
遺言の意味を理解できない人が作った遺言も効力がありません。
高齢者の場合には、認知症が問題になる場合があります。
高齢者が死亡したばあいに遺言書が出てきた場合には、まず、本当に遺言をするだけの意思能力があったのかどうかを考える必要があるでしょう。

③後に遺言がなされていたとき
遺言は自由に変更できます。
例えば、平成20年1月に公正証書遺言をしたと言っても、その後、平成21年9月に自筆証書遺言をしたら、後の方の遺言が有効であり、前の遺言は無効になります。

④その他の無効事由
遺言は、15歳以上でなければできませんので、15歳未満の作成した遺言は無効です。
また、遺贈など財産に関する行為については、不法なものや公序良俗に反するものは無効です。
例えば、愛人との間で生まれた子供に財産を遺贈するに際して、認知請求を放棄することを条件とするような遺言は無効です。

なお、遺言の無効を争うような場合には、訴訟になる可能性が非常に高いので、最初から弁護士に相談された方をお勧めします。
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18:03 遺言書 | コメント(0) | トラックバック(0) | 編集

★長期別居中の夫でも妻の遺産はもらえるのか【Q&A №11】

2009/09/18
 
私が4歳のとき父が彼女をつくって失踪しました
それから現在 25年の月日が経ち母は弁護士にも相談して家庭裁判所にも父を裁判所に2回来てもらうようにして頂きましたが、父は2回とも放置状態で姿も見せませんでした・・・父が失踪したあと、この25年間養育費は一千たりとも貰ってません。
それで本題ですが もし父より先に母が亡くなってしまった場合 父には母の財産が半分いきますよね?
その財産が母にしてみれは少しでも父には渡したくないのが本音ですが この25年間離婚も出来ないままいてますが 離婚してなくても遺言書で父には渡したくないと書いていれば 父には遺産を渡さなくてもよくなるのでしょうか? 
それでも遺言書で書いていても戸籍上夫婦なので父には渡さなくてはいけないのでしょうか?


記載内容

  相続人 遺言 遺留分 
(ケイコ)



【今の状態のままでお母さんが亡くなった場合は・・】
法律では、25年間も音信不通であっても、離婚をしていない限り、お父さんには原則として遺産の2分の1がいきます。

【遺言があってもお父さんが遺産をもらえる場合がある】
お母さんが遺言で「父に渡したくない」という趣旨の記載をしても、離婚していないお父さんに遺産がいく場合があります。
遺書の内容にかかわらず、お父さんが遺産を欲しいと主張すると、遺産のうち4分の1を取得できる権利(遺留分)が法律で認められているからです。
ただ、遺言があれば、お父さんにいく遺産は(少なくとも)半減しますので、遺言の手配をされるといいでしょう。

【根本的な対策は離婚です】
お父さんに財産を渡したくないというのであれば、お父さんが配偶者でないようにする・・具体的に言えば離婚する・・のが一番です。
過去に調停に呼び出しても来なかったようですが、そのような場合でも離婚手続を進めることは可能ですし、離婚自体も可能です。
但し、一般の人にはわかりにくい手続もありますので、弁護士に事件を依頼して、離婚手続を進めるのがいいでしょう。

☆ワンポイントアドバイス☆
既に述べたように、お父さんが離婚調停に出てこなくても離婚の手続は可能です。
ただ、離婚せずに、お父さんが死亡した場合には、遺産の2分の1がお母さんに行きます。
逆に、お父さんに多額の借金のみが残ったというような場合には、お母さんは(相続放棄をしない限り)、その借金を相続で引き継がなければならないことになります。
離婚することができるかどうかという問題や離婚すれば相続にどのような影響があるのかをそれぞれ考えて対処されるといいでしょう。
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11:12 相続人 | コメント(0) | トラックバック(0) | 編集

★【コラム】遺言の特徴について

2009/06/30
1)遺言制度とは
遺言とは、自分が死んだら自宅は長男にあげたい、預金は妻にあげたい・・という意思を尊重し、その人の死後に、その意思どおりの財産の移動等を実現する制度です。
  ただし、遺言がその内容どおりの結果を発生させるには、口頭(口でいうだけ)では足りず、法律で定められた一定の方式に従った遺言書という形にしなければなりません(⇒これについては、次回、詳しく述べることにします)

2)遺言は死んでから効力が発生する
今回は遺言の特徴について、説明します。
遺言どおりの結果が実現するのは、遺言者が亡くなってからです。
例えば、お父さんが亡くなる前に、(長男が遺言でもらえるはずの)土地が他人に不法占拠された場合にも、長男からはその不法占拠者に「出て行ってくれ」と言うことはできません。又、長男の債権者としても、遺言書でもらえるはずの財産を差押することはできません。

3)遺言はいつでも撤回することができる
遺言は、いつでも撤回することができます。
そのため、お父さんが長男に土地をあげるという遺言書を作ったとしても、その後、気が変わって、次男にあげたいと考えるようになると、お父さんは、前の遺言書を撤回して、次男に土地をあげるという内容の遺言書を作成することができます。

4)遺言を代理で作ることはできない
遺言は、遺言者自身の意思を尊重する制度です。
遺言は本人以外の人が代理して作ることはできません。
それが、たとえどんなに信頼できる人であっても、代理は認められません。
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