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遺産相続について【Q&A №566】

2017/05/16


【質問の要旨】

姉に言われるがまま印鑑を押して遺産分割をしたが、やり直せるか

記載内容  遺産相続 印鑑

【ご質問内容】

初めまして。インターネット検索をしていましたら、こちらのサイトにたどり着きました。
遺産相続の件で質問です。

両親の事なのですが、両親がネットができないので、代わりに私が質問致します。宜しくお願い致します。

父の母親が去年亡くなり、今年に入り遺産相続の件で、父の姉に呼ばれ 父と母で行ったそうです。

兄弟が4人居たので、揉めたそうです。
父の姉が全てをしきり、通帳も何も見せず いくら位あるとも言わず、個々で兄弟を呼びつけ、それぞれにお金を渡したそうです。

父は、他の兄弟がいくらもらったかは知らないらしく、家はそのお姉さんが貰うと言ったそうです。

父は、200万と言われて、それも、5年の分割払いにされてしまったそうです。
40万円×5年です。

父は穏やかな性格なので、何も言えずに、1回目の40万円だけ貰い帰ってきてしまい、母は嫁の立場で何も言えず、両親はやはり納得がいかない様子で、なんせ父の姉が、とても気が強くて、何も言い返せないそうです。

父は、家を出てしまったのですが、勝手に家を出て、文句を言うなら、10年家に居なかった分、亡くなった祖母にかかったもの全てを払え!と言ってきたそうです。

何だか両親が、可哀想で、こちらに相談させて頂きました。
印鑑は押してしまったようなんです。どうにもならないでしょうか。

アドバイス宜しくお願い致します。

(カルラ)





【遺産分割協議書を作成したのかどうかが問題】

遺産分割協議をする場合には、書面でしなければならないとか、全員で一堂に会さなければならないというようなルールがあるわけではありません。

ただ、通常は、それぞれの相続人が何を相続するかという分割内容を記載した書面を作成し、相続人全員が実印を押して印鑑証明書を添付するという方法をとります。

そのような方法をとらなければ、銀行手続や不動産登記手続をすることができないからです。

本件では、お父さんは印鑑を押してしまったとのことですが、印鑑を押したという書類はどのような書類でしょうか。

また、実印を押して印鑑証明書も交付してしまったのでしょうか。

もしも遺産分割協議書に実印を押し、印鑑証明書を交付してしまっていたとすると、お姉さんから話を聞いた上で判を押した以上、内容も理解して納得していたはずだとみなされ、遺産分割をやり直すのは難しいといえます。

ただ、そうでなければ、きちんとした遺産分割協議をやり直し、その中で正当な相続分を主張すればよいでしょう。

【亡くなったお母さんにかかった費用請求には応じなくてもよい】

お姉さんは、「文句を言うならお母さんにかかった費用をすべて支払え」と主張しているようですが、このような主張は法的に無理があります。

「被相続人の財産の維持又は増加に特別の寄与をした場合」には「寄与分」が認められることがありますが、これには通常期待される程度を超える貢献が必要とされています。

親子間には扶養義務があり、なんらかの寄与があるのが通常であると考えられていますので、高額の医療費を負担したとか、ヘルパーを頼まなくていいくらい介護をしたとかいう特別な寄与をしていない限り、お姉さんの主張は通りません。

仮に寄与分が認められても、それはあなたのお父さんが返還するようなものではなく、遺産から寄与分と認定された額をもらえるにすぎません。

これらのことを考えると、あなたのお父さんが、かかった費用の、しかもその全てを支払う必要はないでしょう。

【まだ協議書を作成していないのなら、調査をして自己の相続分を主張すべき】

以上のとおりですので、もしもまだ遺産分割協議書を作成していないのであれば、お母さんの遺産の全容を明らかにし、相続分通りに分配するよう求めるべきでしょう。

その際、お母さんの遺産については、あなたもお母さんの相続人である以上、調査をすることは可能ですので、お姉さん任せにせずにあなたのほうできちんと調査し(調査の仕方についてはQ&A №98Q&A №362等を参照)、遺産の全容をつかんだうえで交渉する方が良いと思います。

なお、遺産の調査が難しい場合やお姉さんが強硬な態度をとられた場合には、相続に詳しい弁護士に相談することをお勧めいたします。


(弁護士 岡井理紗)
大澤龍司法律事務所
電話番号    06-6361-6017
ホームページ  http://www.osawalaw.com/
 
13:33 遺産分割 | コメント(0) | トラックバック(0) | 編集

当事務所の遺産調査費用と期間の目安【Q&A №174】

2012/07/19
 遺産調査
 昨年、母が亡くなり(父はすでに他界)、相続人は姉と私のみですが、姉が預貯金残高を明かしません
 直後 住宅購入するなど不可解です
 母から生前贈与も考えられますが、それは認められますか?
 銀行、郵便局の残高(すでに引き出し済だと思われます)及びその取引履歴の調査を考えています
 ただ、引出後のお金の流れも含めて調べなければ説得力に欠けると思います
 弁護士費用等PCで確認しましたが着手金もプラスされるものでしょうか?
 所要日数も教えてください

記載内容

調査期間 遺産の調査 調査費用 着手金との関係 

(スズメ)


【遺産分割を有利に解決するコツは遺産の調査です】
 相続財産を明らかにしないというケースでは、そのほとんどが遺産を隠したり、生前や死後に遺産を取り込んだりしています。
 これは遺産相続を数多く手がけた当事務所の弁護士の偽らざる実感です。
 このような相手方に対応する手段は、徹底した遺産の調査しかありません。
 遺産調査でどこまで隠されたり、取り込まれた財産を発見できるかが勝負の分かれ目になります。

【当事務所の遺産調査・鑑定の所要日数】
 今回の相談も、遺産が隠されたり取り込まれたりしている可能性が高いと思われます。
 特に住宅購入等の不審な動きがあるのですから、まず遺産調査をすることをお勧めします。
 調査の調査をするためには、
①相続人の調査
②預貯金等の金融遺産の取引経過や不動産の移動状況

の2つの面からの調査が必要です。
 当事務所では、これらの調査をスピードアップする方策を講じています。この中で一番時間がかかるのが金融機関からの回答ですが、特にゆうちょ銀行については照会から回答までに遅いときには1ケ月程度もかかることがあります。
 そのため、通常の場合には約30日~40日程度の期間がかかるものと思われます。

【迅速で安価な遺産調査について】
 当然のことですが、調査をどの程度するかで期間も費用も異なってきます。
 当事務所の遺産調査・鑑定費用は、HPに記載しているように10万円~30万円+消費税(但し、実費は別)です。
 しかし、これとは別に、現在、迅速かつ安くて、しかもコンパクトな遺産調査・鑑定(遺産調査パック)を試験的に導入しています。
 これを利用すると調査代金は実費込で15万円と消費税です。
 調査対象は限定されますが、遺産の概略を知り、取込や隠匿の可能性を確かめるには十分の内容です。
 この調査・鑑定結果を見た上で、更に必要に応じて、更なる詳細な調査・鑑定を追加で依頼するというのが、最も経済的かつ効率的な遺産調査だと思います。

【着手金との関係について】
 当事務所では遺産調査・鑑定だけを受任していますので、調査費用とは別に着手金はいただいておりません。
 調査の結果、事件を依頼することが不要な場合もあるからです。

【生前贈与について】
 遺産調査の結果、生前贈与が存在することがわかったときには、その分だけ贈与を受けた人の相続での取り分を減少させることも可能な場合があります。
 ただ、金額やその贈与の目的等が影響しますので、生前贈与に関する調査も必要不可欠でしょう。

大澤龍司法律事務所
電話番号    06-6361-6017
ホームページ  http://www.osawalaw.com/
 
17:05 遺産調査 | コメント(0) | トラックバック(0) | 編集

★介護をしなかった弟の相続分【Q&A №94】

2011/10/20

 遺産相続についてお尋ねします。
私の母が亡くなりました。父はもう他界しています。
私には弟が一人いて、兄弟は2人です。
母の遺産は土地だけです(約500万円)
母は、私の家族が面倒を見てきました。(要介護5級)認知症が酷い状態でした。5年間ほぼ寝たきりでした。
遺産分割で弟は土地の半分の250万円を欲しいと言っていますが、母の面倒は見ていません。
こういう場合法律では50:50で分けるべきなのでしょうか?
家では、母がいるため妻は働けずに収入もありませんでした。
母の面倒の費用は母の年金でほぼ賄えました。
面倒を見ていない弟に半分というのは、私は納得いきません。
よろしくお願いします。


記載内容

  遺産分割 寄与分 介護 
(フォトちゃん)


【介護は特別寄与分として主張する】
 親の面倒を見るのは子供の当然の義務であって、それだけで遺産の取り分が増えるわけではない、というのが現在の裁判所の考え方です。したがって、親の介護をした相続人も、他の相続人も同様の割合で遺産分割されるのが原則です。
 ただ、自力でお母さんの介護をしたことによって、お母さんの介護費用(たとえばヘルパー代等)が少なくなったというのであれば、お母さんの財産の減少を食い止めたということで、その減少額に相当する金額を遺産からもらうことを主張されるといいでしょう(このように遺産の減少を少なくし、あるいは遺産を増加させることに役立った分を請求するのを特別寄与分の主張といいます)。

【奥さんの介護もあなたと一心同体と主張するといいでしょう】
 お母さんの介護は主としてあなたの奥さんがされたということですが、その場合は夫婦が一心同体であるとして、あなたが特別寄与したのと同様に扱うように主張されるといいでしょう。
 なお、介護のために奥さんが働けなかった分を請求したいという気持ちがおありかもしれませんが、残念ながら、現在の扱いでは、遺産の減少を食い止めた額、あるいは増加させた額でしか評価されません。

【調停委員への働きかけは、感情的にならずに事実を述べる】
 実は、当事務所の弁護士間でも、介護をしても遺産のもらい分が増えないという点を議論したことがありますが、このような扱いはおかしいという結論でした。
 もし遺産分割調停をするなら、お母さんの介護がいかに大変であったかを調停委員に訴えるといいでしょう。私たちと同じ考え方の調停委員も当然おられるでしょうから、介護を評価して弟さんに譲歩するように話してくれる可能性があります。
 なお、弟さんを感情的に攻めるとかえって逆効果になる場合がありますので、事実で説明することを心がけるといいでしょう。
大澤龍司法律事務所
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14:27 遺産 | コメント(0) | トラックバック(0) | 編集

★家を買ってもらった妹の相続分【Q&A №8】

2009/08/27

現在、家庭裁判所で遺産相続について、争うところです。兄弟は3人です。
妹は6年前に、生前贈与で、親に約4,000万円のマンションを買ってもらっていますが、このマンションは遺産相続の金額に含まれるでしょうか?
通常、生前贈与は5年以内に買ってもらったマンションなら、遺産相続の金額の対象に入ってくるようですが、家庭裁判所で争うということで、特別な理由?として、金額の対象に入ってくるものか知りたいです。


記載内容

  特別受益 価格評価
(ぽんた)



【特別受益として相続財産に入ります】 
 妹さんが受けた生前贈与は、結婚または独立するためのものだと思われますので「特別受益」にあたると考えられます。
 この「特別受益」にあたる生前贈与は、遺産分割の際、相続財産とみなされますので、妹さんが被相続人に買ってもらったマンションの価格も相続財産に含めて計算します。
この制度は、相続人間の公平を図るために認められたものであり、贈与の時期に関係なしに認められますので、贈与時期が5年前か6年前かということは問題とはなりません。

【遺産に算入されるマンションの価額】
 ただ、マンションの価格は、贈与当時の約4000万円ではなく、また、遺産分割したときでもなく、相続開始時(被相続人の死亡時)の価額で算定されるということです。この点はご注意下さい。

☆ワンポイントアドバイス☆
わかりにくいかもしれませんので、具体例で説明します。
相続人が兄弟3人の前提で相続開始時の相続財産を6,000万円、特別受益のマンションの相続開始時価額を3,000万円とすると、各相続人の相続分は次のとおりです。
特別受益を加算した相続財産:9,000万円

計算式=(相続開始時の相続財産:6,000万円+特別受益:3,000万円)
【各相続人の相続分】
妹の相続分はなし(0円)です。
計算式 9,000万円÷3=3,000万円(各人の取り分)

《次にこの各人取り分から特別受益分を控除します》
3,000万円-3,000万円(特別受益分)=0円
他の兄弟は各人の取り分の3,000万円全額をもらえます。

 なお、お兄さんがお父さんと同居されていたとのことですので、お兄さんが親の面倒を見たので遺産を多くもらいたいと主張(これを「特別寄与」の主張といいます)してくることも考えられます。
 お兄さんの関与で、お父さんの財産を増加させる或いは減少を食い止めるという具体的な事実がある場合には、お兄さんの寄与分が認められることもあります。
 この場合、寄与分として認められた金額は、お兄さんが取得し、その額を差し引いた残額を前提として遺産分けがなされますので、ご注意下さい。
大澤龍司法律事務所
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17:26 生前贈与・特別受益 | コメント(0) | トラックバック(0) | 編集
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