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相続権に時効は無いのですか。【Q&A №558】

2017/02/06


【質問の要旨】

面倒をみなかった相続人が今になって権利を主張してきたが、相続権に時効はないのか?

記載内容 介護 相続権 時効

【ご質問内容】

私の祖父(昭和42年4月に死亡)の件で叔母(9人キョウダイの末っ子、唯一、生存している祖父の子供)が調停を申し立て、現在、審判

父は長男ではありませんが、親と同居し、祖母(昭和62年2月死亡)の介護を母と二人で全面的に担って来ました

祖母が生きている間、叔母たち父のキョウダイは、常に「親を、ちゃんと見い。よう任さん(父に相続させようとしない)」と言い続け、父にすると、隣近所や姉妹の嫁

ところが、父のキョウダイたちは、叔母が死んでから、「田圃を売って分けろ」と主張し出して、父は「話が違う」と、田圃の1筆でも売って分けるという案を受け入れようとせず、平成8年4月に死亡してしまいました。

私も、調停が始まって以来の相続人の態度を見ていると、権利ばかり主張してと色んな意味で怒りが出ます。

もし、祖母が生きている間に「田圃を売ってまで分けろ」と叔母たちが主張していたら、祖母の介護を当然に引き受ける事になったでしょう。そういう負担を一切したくなかったから、「分けろ」とは、一言も主張しなかったのです。

 「よう任さん」と言いながら、母親の介護を一人のキョウダイに任せ切りにした揚げ句、延々50年も粘り続けて

私が、先生にお尋ねしたい事は、「相続権に時効は無いのですか?」という事です。

(コバヤシ)






【相続分を主張する権利に時効はなく、介護をしていなかったとしても相続権はある】
祖母の介護が必要な間は相続分の主張をせずに、介護をすべてあなたのお父さんらに任せておきながら、祖母が亡くなり、介護の必要がなくなった後になって、祖父の相続分を主張されたという事案であり、あなたとしてはとても腹立たしいことでしょう。

しかし、祖父の子である叔母さんは祖父の相続人ですので、相続の発生(祖父の死亡)とともに、叔母さんは相続分に応じた権利を取得します

遺産分割協議をしなかったからと言って、この取得した権利が時効で消滅することはありません

また、介護を一切しなかったからといって、それで叔母さんの相続権がなくなるというものでもありません

そのため、たとえ相続開始から50年もの長期間が経過していても、祖父の相続人である叔母さんには自らの法定相続分に従った相続権を主張できるということになります。


【今後「寄与分を定める処分の申立て」をする】

祖父が亡くなった当時に遺産分割協議書を作成していなければ、あなたが「父が祖母の介護をする代わりに他の兄弟は相続分を主張しないという暗黙の合意があったはずだ」と主張したとしても、叔母さんには「そんな約束はしていない」と言われてしまうでしょう。

あなたのお話では調停から審判に移行しているようなので、これまでに遺産分割協議はしておらず、今、遺産分割の審判をしているのだと思われます。

その場合には、遺産分割とは別に、遺産分割の審判をしている裁判所に対して「寄与分を定める処分の申立て」をするという方法が考えられます。

そうすると、寄与分についても遺産分割の審判の中で一緒に判断することになりますので、その中で、お父さんが祖母の介護を全面的に引き受けていたことをお父さんの《特別の寄与》として主張し、お父さんの相続分を増やすことにより、叔母さんに支払う額を減らすということです。

ただ、寄与分とは、単に被相続人のために貢献したというだけではなく、財産の維持または増加のために《特別の寄与》をしたことが必要であるとされています。

介護したことにより、入院費やヘルパー代が助かったというような点を証明する必要があり、証明できた分だけが特別寄与として認められますので中々ハードルが高く、主張すれば簡単に認めてもらえるというものではありません。

お父さんが祖母の介護を全面的に引き受け、その結果、遺産が減少するのを防止できたということがわかる資料を用意され、寄与分の審判に出されるといいでしょう。

(弁護士 岡井理紗)

大澤龍司法律事務所
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16:37 遺産分割 | コメント(0) | トラックバック(0) | 編集

20年以上前の約束は有効か【Q&A №124】

2012/03/01



 私の父が祖父から譲り受けた土地(名義が父)に約30年前に家を建て、祖父母、父、母、私と弟で住んでいましたが、私と弟は後結婚して家を離れ、祖父母が亡くなり、そして昨年父が亡くなり母一人となりました。
 父が家を建てて数年後、祖父母が自分達の生活費が無くなり、父と叔父二人(父の弟)が月々同じ額を祖父母に渡すということを決めた時点で、「祖父母の死後にこの土地と家を売り、そのお金を父と二人の弟と三等分する。」という書き物に三人が署名しました。その後父が電話で二人の弟に「先に自分達の住むマンションを買ってから、その残りを三等分する。」ということを伝え、添え書きしてあるようです。
 祖父母が亡くなって約20年たった現在も実行に移されていません。(父は当時しぶしぶ署名しました。)
 しかし父が亡くなったのをきっかけに、他の皆が元気な間にそろそろこの土地と家の処分をという意見が親戚の間で出ていますが、当時父と叔父達が署名した書き物は有効なのでしょうか。(25年くらいたっています。) 父のお金で建てた家に祖父母も住んでいたのに、母は売却金の三分の一しかもらえないのでしょうか。
 母は死ぬまで家に残りたいのが本音です。不動産の安いこの頃、手に入る三分の一のお金では小さいマンションのも買えない状況です。
 親戚同士の話し合いでは解決しない状況です。どうぞよろしくお願い致します。


記載内容

  時効 期限 中断

(まり)


【約束の内容が問題となります】
 お父さんとその弟さんらの間での当初の約束(合意)内容は、「お父さん名義の土地建物を売って、代金を兄弟3人で分割しよう。ただし、それは祖父母が死亡してからだ。」というものだと思われます。
 この約束で、弟さんはあなたのお父さんに対して売却代金の3分の1ずつを支払えという権利を持つことになります。

【添え書きの効力】
 お父さんが電話で伝えた添え書きがあるようですが、この添え書きの有効性(効力)が問題となります。
 添え書きの内容について、弟さんらは同意したのでしょうか。
 もし、同意をしたのであれば、売却代金から、新たに買うマンションの代金を引いて、残った額を分けるということになります。
 しかし、それでは、弟さんの取り分がなくなる可能性がありますので、お父さんの電話だけで弟さんらが簡単に納得したとは考えにくいです。
 添え書きの内容や記載の仕方をみないとわかりませんが、お父さんと弟さんらが合意したとははっきりと記載されていなければ、添え書きの効力が認められない可能性があります。

【時効の主張ができるかもしれませんが、時効が中断して完成していないこともあります】
 「祖父母が死亡したら売る」という、いつ到来するかわからない期限が付いた約束のことを、「不確定期限付の約束」と言います。
 不確定期限付の約束の場合、その期限が来た(=祖父母が死亡した)時点から10年で、弟さんらの請求する権利は時効消滅します。
 今回の場合、祖父母が亡くなった時から約20年が過ぎているのですから、時効が完成している可能性があります。
 この場合、もはやお母様(厳密にはお父様の相続人全員)は、土地建物を売却する義務がなくなり、今後もそのまま住み続けることができると思われます。
 ただ、お父様やお母様(相続人)が、過去の弟(叔父)さんらとの話し合いの中で土地建物を売却する義務を認めるような言動をしていたのであれば、それ時点で、それまで進行していた時効期間が吹き飛んでしまうことがあります(時効の中断といいます)。
 もしそのような行動を取っておられないのであれば、早急に弁護士に依頼し、お母様を弟(叔父)さんらの矢面に立たせないよう配慮することが必要でしょう。

【早期に弁護士に依頼されることをお勧めします】
 時効で消滅したといっても、弟さんらは決して納得しないでしょう。
 専門的な法律論争が必要なケースであり、専門家である弁護士が必要です。
 弁護士に相談し、その弁護士が信頼できるのであれば、早期に事件を委任し、交渉してもらうのが望ましいでしょう。
 ※弁護士を探すなら・・日弁連 弁護士会の法律相談法テラス
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13:47 遺産分割 | コメント(1) | トラックバック(0) | 編集

★証書のない保険金の請求と時効【Q&A №120】

2012/02/20

 子どものいない叔母が、約三年前に亡くなりましたが相続が進みません。
 相続人は5人います。主人の兄が遺産の全体を把握していますが教えてくれません。兄は叔母とは別居していましたし、疎遠にしていました。また、叔母が主人を受取人にして生命保険(死亡保険金約2000万円)に入っていたらしいのですが、兄が証書を隠したまま保険会社名も教えてくれません。
 もうすぐ叔母が亡くなって3年になります。時効があると聞きました。私たちは遠方の他県に住み、なかなか動けません。もし弁護士に頼むとしたら、住んでいる地域かふる里かどちらが良いでしょうか。また、死亡保険の時効等について教えて下さい。


記載内容

  生命保険 時効 保険証書 

(ミッキー)


【保険金請求の時効は2年または3年です】
 死亡保険金請求権については法律で時効が定められています。
 従来は、商法により2年で時効になると定められていましたが、その後、平成22年に保険法が施行され、時効は3年になりました。
 ご相談の保険はかなり昔に加入したものと思われますので、当時の法律では時効は2年です。
 但し、保険会社との契約(いわゆる約款)で時効期間が定められている場合には、その方が優先します。
 ほとんどの保険会社が時効は3年としておりますので、結局、保険金の時効は3年と思われます。

【すぐに調査をし、手続きをしないと間に合わない可能性が高いです】
 時効は保険事故発生時(死亡保険金なら死亡時)から計算されます。
 そのため、できるだけ早く、どこ会社のどのような保険に加入していたのか、調査をする必要があります。
 保険会社がわからない場合には、弁護士に調査を依頼することをお勧めします。
 弁護士なら、弁護士会を通じて、ほとんどの保険会社が加入している保険協会に問い合わせることができます。

【近くの弁護士に依頼されるのがいいでしょう】
 時効の関係で早期に調査が必要であり、又、請求等の手続きも早期にする必要があります。
 そのため、一刻も早く弁護士に依頼する必要がありそうです。
 すぐに相談できるお近くの弁護士にした方がいいでしょう。
 遠くの弁護士に相談している間に、時効が来るかもしれません。

【気になる点があります】
 お兄さんは保険金を隠しても保険金をもらえるわけではありません。
 保険契約は受取人を変更することができますので、ひょっとすると、受取人がお兄さんに変更されていたのかもしれません。
 いずれにせよ、一刻も早く、調査や請求手続きをすることをお勧めします。
 なお、お兄さんが保険証書を隠していたために保険金を受け取れなかったのなら、保険金相当額をお兄さんに請求できる可能性もあります。
 この点も弁護士に相談されるといいでしょう。
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14:37 遺産調査 | コメント(0) | トラックバック(0) | 編集

★何年もまとまらない遺産分割【Q&A №85】

2011/08/11

 遺産分割協議が止まった状態が続きましたら、どうなるのでしょうかぁ?
(遺産は預貯金と土地です)



記載内容

  遺産分割 遺産調査 時効 
(ママ)


【遺産分割ができないということの法的な意味は・・】
 遺産分割協議には期限がありませんので、話がまとまらず長年経過したというだけで、遺産分割ができなくなるということはありません。被相続人の方が亡くなられてから十数年経った後に遺産分割協議をまとめた例もあります。
 後日、遺産分割協議がまとまれば、相続開始時に遡って財産を相続したものと扱われます。

【調査はしておきましょう】
 しかし、生前に誰かが預貯金を使い込んでいたなどの疑いがある場合、預貯金の取引履歴は通常5年程度しか遡って調査できず、あまりに長年放置した後にはもう銀行にも記録が残っておらず、調査ができない事態も考えられるところです。

【預貯金の無断引出分等がある場合には・・】
 たとえば、生前に被相続人に無断で預貯金が引き出されていた場合などは、相続人はその返還を請求できますが、長期間放置しておくと、時効で返還請求ができなくなります。
 また、被相続人が貸金債権などの債権を持っている場合に、長年放置していると時効で消滅してしまうおそれがあります。

【土地を差し押さえられるおそれ】
 相続人の一人が借金をしている場合、遺産分割が終了していない場合には、その相続人の相続分について差押えがされる場合があり、こうなると、遺産分割が難しくなります。

【いずれにせよ早く分割を実現した方がいいです】
 遺産分割協議ができないまま長年放置した結果、相続人の誰かが亡くなったりすると、その配偶者や子らが相続人となり、相続人が多数名にふくれあがって非常に協議が進めにくくなります。
 家庭裁判所に遺産分割調停を申し立てるなどして、早期に遺産分割を終了することをお勧めします。
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18:24 遺産分割 | コメント(0) | トラックバック(0) | 編集

遺留分減殺請求書の記載内容と消滅時効【Q&A №54】

2011/01/19

 遺留分減殺請求書のフォーマットですが、全文字パソコンで作成(自筆部分は無し)し、自分の名前の部分には三本版(印鑑証明で無い印鑑)で捺印し、内容証明郵便で送付致しました。
 内容は、祖母が長男に全て相続させる公正証書遺言を残していましたので、これに対し「私は、今般亡き○○が全ての財産を長男である貴殿に相続させる旨の遺言書を作成していたことを初めて知りました。
 しかし、○○の遺言書は、私の遺留分を侵害するものであり、私は遺留分権利者として貴殿に対して、本書をもって遺留分減殺の請求をします。」と書いたものを送りました。
 内容は、これで宜しいのでしょうか?
 又、長男はこの内容証明を受け取っているにも関わらず、話し合いを逃げています。進捗が無いので今後、調停、家庭裁判所にもっていくつもりです。
 遺留分減殺の時効は1年ですが、金銭債権の10年の時効とは、遺留分減殺請求の意志表示をしてから、10年以内に債権を確定しなければ時効になってしまうということでしょうか?


記載内容

  遺留分減殺請求 時効 
(浩ちゃん)


【遺留分減殺請求について】
 遺言書の場合、作成方法が法律で定められており、これに従っていない場合には、遺言書の効力はなくなります。
 しかし、遺留分減殺請求については、特に方式は定められていません。
 本件相談の場合、パソコンで作成して自書部分はなく、かつ三文判を押したということですが、遺留分減殺通知の方式としては十分であり、なんら問題はありません。
 又、遺留分減殺請求をすることもはっきりと記載されていますので、内容としても問題ありません。
 さらに内容証明郵便が長男に到達しているようなので、遺留分減殺通知がなされたことの証明としても十分でしょう。

【消滅時効について】
 遺留分減殺請求は、遺留分が侵害されていることを知ってから1年以内に行う必要があります。
 しかし、減殺請求がなされた後、そのまま10年以上も放置していると、金銭債権については時効で消滅していると主張される可能性があります。
 ただ、遺留分減殺の調停や裁判をしているときには、債権が確定せずに10年が過ぎても、調停や裁判をしたことにより消滅時効が「中断」しますので、時効が完成しません(但し、調停がまとまらないときには、1か月以内に訴えを提起しなければ、時効中断の効力が生じないことになっていますので、この点はくれぐれもご注意ください)。
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14:59 遺留分  | コメント(3) | トラックバック(0) | 編集

遺留分と全遺産を調べる方法【Q&A №52】

2010/12/22

父親が亡くなり、公正証書による遺言が発見されました。
(相続人は、長男を頭に4名の兄弟姉妹です)

 その遺言によりますと、長男を除く3人への相続分を明確にし、それ以外の全ての財産(現金・不動産)を長男1人にとの事でした。そう言った事情で、相続財産総額も不詳です。
 しかし、長男には、その他3人の遺留分を超えた額を相続させるとの内容であることだけは確信しております。
(長男は、即公正証書で父親名義の不動産を自分の名義に登記してしまいました。)

 そのような状況において、相続財産総額を調べ、遺留分を超えた分が長男に相続されている遺言内容であった場合、長男に対して遺留分の不足額を請求できるのでしょうか
相続財産総額が不詳なのですが、弁護士さんに依頼すれば判明するのでしょうかご教示願います。


記載内容

  遺留分減殺請求 遺産調査 弁護士を探す 
(ぴーちゃん)



【遺留分減殺請求は早めに】
 お父さんにどんな遺産があったのかを調べた結果、長男の取り分があなたの遺留分を侵害しているなら、遺留分減殺請求ができます。
 ただ、遺留分を侵害されたことを知ったときから1年以内に遺留分減殺請求通知をしないと、時効で減殺請求することができなくなります。
 そのため、侵害している可能性があると思われなら、遺産の調査途中でも、とりあえず遺留分減殺通知だけでもされるといいでしょう。
 なお、この通知が1年以内にされたのかどうかが問題となりますので、通知は内容証明(配達証明付き)郵便でしてください。

【遺産調査について】
 弁護士に依頼すれば総遺産額が判明するのか、という質問についての回答は、依頼する弁護士が相続事件に慣れているかどうかにより結果が異なります。
 相続事件に慣れている経験豊かな弁護士であれば、すぐにお父さんの名義の不動産や預貯金、保険などを調査する手配をします。
 ただ、日本全国の不動産や銀行の調査はできませんので、どこの地域の不動産や金融機関を調べるのか、その絞りこみが重要なポイントになりますので、お父さんがどの金融機関を利用していたのか、又、どこの地域に不動産を持っている可能性があるのかを、あなたから正確に弁護士に伝える必要があります。

 次にお父さんが利用していた金融機関の取引履歴(入出金の状況)が明らかになった場合、この入出金のうち、どの分が生前贈与あるいは相続人が取り込んだ分かの判断するについては、弁護士の豊かな経験が必要な場合が多いです。
 遺産調査のポイントは、どのようにお父さんの遺産を見つけ出すのか、又、金融機関等の生前の引き出した分の中からどれほど的確に生前引き出し分を見つけるかという2点ですので、この点のコツをつかんでいる弁護士に依頼することをお勧めします。

【経験豊かな弁護士をどのように見つけるのか】
 なお、経験豊かな弁護士をどのようにして見つけるのかという点も述べておきましょう。
まず、弁護士と法律相談をして、その回答を参考にして、相続事件に慣れているかどうかを判断する必要があります。
 一人の弁護士に相談しただけではわからない場合には、複数の弁護士に相談し、その中で最も的確な回答をされた弁護士を選択されることをお勧めします。
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14:19 遺留分  | コメント(0) | トラックバック(0) | 編集

遺留分減殺請求はいつまでできるのか【Q&A №51】

2010/12/21

 半年前に、慰留分減殺請求書が届きました。
 その後、相手側からの連絡は何もありません。
慰留分減殺請求書が届き、一年が過ぎると時効になると聞いた事がありますが…本当のところはどうなのでしょうか?


記載内容

  遺留分減殺請求 時効 
(masao)


【「1年間行使しないとき」の意味】
 遺留分減殺請求権は、遺留分を請求できる者が、相続の開始(被相続人の死亡)や減殺すべき贈与等があったことを知った時から1年間行使しないときは、時効によって消滅します。
 これは、遺留分権利者が被相続人の死亡等を知ったのに、1年以上何もしていなければ、時効により遺留分権利者の請求を拒否することができるとしたものです。
 しかし、この「1年間行使しないとき」というのは、遺留分減殺の意思を通知しなければならない期間のことであって、1年以内に調停や訴訟をしたり、遺産を分けなければならないというわけではありません。

【減殺請求後の時効について】
 では、遺留分減殺請求後の請求については時効がないのかという疑問が出てきます。
 裁判例では、被相続人の死亡後、10年以上経過してから不動産の登記手続の訴訟を提起した事案がありますが、このケースでは、遺留分減殺請求された後の登記請求権は時効にかからないと判断されています。
 ただ、この裁判例では所有権が問題となっていましたので、他の権利(例えば、現金をもらう権利)の場合には、民法で定めた10年間の消滅時効が適用される可能性も考えられます。

【ご相談の件では】
いずれにせよ、ご相談の件についていえば、被相続人の死亡等から1年以内に遺留分減殺請求書を受け取っているのですから、その後、その請求者からなんらの動きもなかったとしても、10年間は時効にはならないということになります。
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17:55 遺留分  | コメント(0) | トラックバック(0) | 編集

★口約束で交わされた相続放棄の条件【Q&A №44】

2010/10/25

 16年以上、音沙汰も無かった叔母から、突然、手紙が送られてきました。
(父が死んだ時も、一切連絡もなかった叔母)

父が亡くなってから2年以上後、突然の手紙です!
この1年無視してましたが…この度、又 、催促の手紙が送られていました。
亡くなった父との約束の金を払え!という手紙です。

26年前、祖父が死んだ時の「遺産分与の件」です。
「【遺産放棄の手続】をしてくれたら、後々、1000万円を渡す!」と父が頭を下げてお願いしたらしいです。
当時…会社兼住居の土地を売るれないので…
『将来、もし家業を閉店し、家を売却したなら、その時は、
叔母に1000万円を渡す。』との約束をしたようです。
そして、叔母はその約束を信じて『遺産放棄書?』に印鑑を押印したようです。

それから月日が経ち…16年前、赤字経営の会社を閉店し⇒家を売却しました。
僅かに残ったお金で、田舎に小さい家を購入しました。

父は、叔母たちに、生前中、商売は上手くいっている と嘘をついていました。
なので…家を売ったお金が、「赤字経営の借金の返済」や「株に充てた」とは、知らないと思います。

現在、一切 お金は残ってません。それどころか…
お金をよこせ!と言われても、今の生活でも精一杯なのに…
母も私も、一切父から聞いてません。「寝耳に水」状態です。
あれば出したてあげたい!ですが…無い金は、どう逆立ちしても、払えないのです。

でも、このままにしてても、解決にはならないので…どうしたら宜しいのでしょうか?

追伸;(良く親戚なので、話し合いをと!皆さん、仰いますが…)
叔母夫婦は感情的にとても物凄く起伏の激しい攻撃的な性格です。
普段から、一方的にか話さない人で、人の話を聞かない人です。
常識から逸脱して、日常でも普通でありません。(今回も脅すような内容を書いてきました)
話し合いも出来ないを思いますし、母も私も、喋るのも怖いので…電話も留守電にしてます。


記載内容

  口頭での約束 時効 弁護士 
(まりまり姉ちゃん)


【そんな事実があったのでしょうか、証明できるのでしょうか】
 なんらかの利益を与えて相続放棄をしてもらうことは、無効ではありません。
 ただ、問題は、26年前のそのような約束(合意)があったかどうか、仮にあったとしてもそれを証明することができるのかという点です。

 あなたやお母さんが、「そのような約束は聞いたことがない。なにか証拠でもあるのか」と突っぱねた場合、叔母さんはどうするのでしょうか。
26年も前の話ですし、約束を書いた書面もなさそうですので、証明するのはなかなか難しいです。
例え叔母さんが裁判をしても、証明できなければ、叔母さんの敗訴となるでしょう。

【時効ということも主張できます】
 仮に合意があったことが証明できたとしても、叔母さんが主張しているような請求権は、請求が可能な時期から10年で時効になります。
 お父さんは自宅を売却したということでしたら、そのときから叔母さんは1000万円を請求することができたのですから、既に16年も経過した現時点では、叔母さんの権利は時効により消滅しているものと思われます。

【弁護士に委任することも考えましょう】
 叔母さん夫婦は感情的にとても起伏の激しい、攻撃的な性格ということですが、要求に応じられないのなら、そのことをはっきりと伝えるべきです。
 それでも、要求が続くなら、裁判でもしてくださいと言うべきでしょう。
 もし、どうしてもそのようなことを言えないというのであれば、弁護士に相談し、委任をするべきでしょう。弁護士は、叔母さんの攻撃を止める方策を考えてくれることと思います。
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★遺産分割をせずに放置した場合【Q&A №36】

2010/08/23

 3年ほど前に死亡した祖父の財産をめぐり、長男(後妻)と女3姉妹が対立しています。
 長男は、生活費や離婚の慰謝料も全て祖父の財産からだしてもらっていました。最近、「祖父の総財産を長男のものにすることに同意せよ」と弁護士を同行し、長女の家に出向きました。祖父の財産は、ほとんどありませんが、死亡する前に1600万円の通帳があったことを長女が覚えており、長男の強行手段に黙認していた財産を姉妹にも当分するように申し出たところ、争いになりました。3ヶ月たっても相手弁護士からの連絡はありません。
①相手方が申立などをせず、時間がたつことでの姉妹側のデメリットはなんでしょうか?
②施設のミスで骨折した祖父は、死ぬまで介護施設がつけた家政婦の世話になり同施設で入院しました。かかる世話につき、後妻が祖父の面倒を見なかったと姉妹に対して損害賠償請求をするとのこと。対策はありますか?
③3女には現在、土地の上に居住建物がありますが、世話になったということで、生前、祖父と公証役場にいき、土地を3女に譲る旨の公正証書をかいてもらいました。かかる土地が長男にとられることはありませんか?ちなみに、長男も土地と建物を名義は祖父のままもっています。


記載内容

  遺産分割の期限 不当利得 介護 
(がちゃぴん)


【長男が遺産分割の手続きを進めない理由】
 まず、長男が遺産分割の申立をしない理由を述べておきましょう。
 遺産分割の申立をすれば、分割割合は、長男と姉妹3人が4分の1づつになり、長男は遺産の全部を独り占めすることができません。
 又、長男は生活費等をもらっていたというのですから、これが特別受益だとして、長男の取得する相続分がさらに減少することもあります。
 お父さんが「1600万円の通帳」を持っていたなら、その預金は遺産分割の対象になるというのも、申立をしない理由と考えられます。
 預金を、長男が勝手に引き出したのであれば、他の相続人は長男に対して、相続分に応じて返還を求めることができます(この返還を求める権利を不当利得返還請求権といいます)。
 もし、長男が、遺産分割の手続きをするのであれば、遺産内容を明らかにせざるをえません。
 その場合、長男としては、自分が使いこんだ預金のことが明らかになれば、その返還を迫られることになります。
 長男が、遺産分割の申立をしない理由はそのあたりにありそうです。

【遺産分割しないで放置することによる姉妹側のデメリット】
 まず、不当利得返還請求権は、長男が払い戻しをした時から10年で時効にかかりますので、姉妹は返還請求ができなくなります。
 次に、不当利得返還請求するには、長男が勝手に預金の払い戻しをしたということを、姉妹側で証明する必要があります。時間がたてばたつほど、証明は難しくなります。
もし、姉妹が遺産をちゃんと分けて欲しいと考えているなら、少しでも早く遺産調査をし、遺産分割の手続きをする必要があります。

【長男の妻からの損害賠償請求への対策】
 長男の妻が介護したことによって、ヘルパーを雇わずに済んだというのであれば、ヘルパー分の費用分だけ財産が減らないようにしたと長男(と一体であるその妻)が言い出すかもしれません。
 その分、遺産が減らなかったのだから、遺産を余分に長男に渡せと主張してくることが考えられます。これを特別寄与の主張といいます)
 しかし、この主張は遺産分割手続の中で、遺産の分配を多くして欲しいという場合にすることであり、遺産分配の配分の問題にすぎません。
 そのほかの姉妹が看病しなかったということで、長男の妻が賠償請求訴訟をしたというような話は聞いたことがありません。心配することはないでしょう。

【土地をもらった3女の立場】
 3女が、お父さんから土地をもらったということであれば、遺産から財産分けをしてもらえない場合があります(特別受益という問題です)。
 又、もらった土地の価額が、遺産に比べて、かなり多額の場合には、他の相続人から、もらいすぎだから、一部を返還せよという請求(遺留分減殺請求の問題です)を受ける場合もあります。
 ただ、本件の場合がどのようになるかは、もらった土地の価額や遺産の総額などを考えないと結論がでませんので、弁護士と相談することをお勧めします。
 なお、3女が登記をしていないのであれば、この点も弁護士と相談し、早急に登記を移転するように手続きを依頼することをお勧めします。
大澤龍司法律事務所
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