"数次相続"に関連する記事一覧
 | HOME | 

口頭での分割協議と数次相続【Q&A №544】

2016/11/21



【質問の要旨】

口頭では遺産分割協議がすんでいるが、登記はしていない不動産について

記載内容 数次相続 未登記 固定資産税

【ご質問内容】

父親が10年前に死んだのですが、そのとき 相続人が母、姉2人の私だったのですが、貯金1000万円は母に相続し、不動産は私が相続、口頭でも相続協議分割は成立するので、その時に相続協議分割は成立したと思ってました

そこで、その時以来、父名義の不動産はすべて私所有になったと思ったのですが、私の名義変更はしませんでした

それで、固定資産税は、母あてに送ってきて、母がなくなる前1年間ぐらいは私が母名義の、固定資産税を払ってました。母が死んだのですが、相続税のお尋ねと申告書が一緒に送られてきました。

1.この場合、相続税のお尋ねの欄の母の相続財産は、父名義の不動産を書くのでしょうか?

母の相続財産の欄の不動産名義の先代名義の欄に私の父名義になっているのですが、私所有なのでかかなくてもいいのですか?

2.税務署は、固定資産税の支払いが母になっていたので、すべての不動産が母所有だとして、相続税をかけてくるのでしょうか?

市役所から送られてくる固定資産税には、母現所有と書かれてました。このことは、相続税がかかる場合に影響をあたえるのでしょうか?

3.母が死んだので、この際、父名義から私名義に不動産を変えようと思って姉2人ににいったら、今度は法廷相続分の3分の1よこせ、応じなければ変更に同意しない、といいだしました。

このことは、相続税のお尋ねに記入する場合、影響を与えますか?

(gjghjkghk)







【法律問題についてのみ回答します】

今回の質問は税務署からの《相続のお尋ね》にからむ税金の問題と遺産分割協議の成立に関する法律の問題との2つの側面があります。

当ブログは法律面での相談を扱っておりますので、遺産分割協議について回答します

なお、税金については税理士等、税務の専門家に相談されることをお勧めします。


【お父さんの遺産分割協議が成立の証明がむずかしい】

10年前に死んだお父さんの遺産分割については、あなたは《相続分割協議》は成立したと判断されているようです。

しかし、相続分割協議(遺産分割協議)は口頭でも成立しないわけではありませんが、遺産という通常は多額な財産の分配問題であることや不動産の登記手続きを伴いますので、書面化するのが通常です。

しかも、単に書面化するだけではなく、法定相続人全員が署名して実印を押し、かつ印鑑証明書も添付して、誰が見ても間違いなく合意されたことが証明できるような形にして残します。

今回の質問の場合、あなたが口頭で成立したと理解していても、該当する不動産が10年間も未登記であることや、現時点ではありますが、他の2人のお姉さんが法定相続分を主張していることを考えると、遺産分割協議が成立し、あなたが不動産を単独で取得することを証明することはむずかしいと思われます。


【お父さんの遺産分割協議がない場合のお母さんの遺産】

仮にお父さんの遺産分割協議ができていないとした場合、お父さんの不動産のうち、その2分の1がお母さん、残りは姉妹3人で各6分の1ずつを共有することになります。

なお、遺産の分割は分割協議や家裁の審判で決定されることです。

協議合意等が存在しない以上、市役所からの書類に「母所有」との記載があっても、又、固定資産税の関係で誰が支払っていたとしても、お母さんの単独所有にならず、お母さんの遺産にあるのは、お父さんの不動産の2分の1でしかありません。


【今後、お父さんとお母さんの双方についての遺産分割協議をする】

前記のようにお父さんの遺産分割協議はされていないということになると、お父さんとお母さんとの双方について遺産分割協議をする必要があります。

もし、その遺産分割の合意ができればその旨を、又、合意できなければできないでとりあえずは法定相続分で分割したとの想定で税理士さんと相談されるといいでしょう。

(弁護士 大澤龍司)

大澤龍司法律事務所
電話番号    06-6361-6017
ホームページ  http://www.osawalaw.com/
 
17:24 その他 | コメント(0) | トラックバック(0) | 編集

★遺留分割合の計算【Q&A №241】

2013/02/08
 被相続人         A
 Aの長女          B
 Aの養子(長女の夫)  C (相続調停中に死亡)
 B Cの長女       D (他家に嫁ぐ)
 B Cの二女       E (他家に嫁ぐ)
 Aの二女        F
 Aの三女        G (私は Aの三女 Gです)

 AはBCに1億円相当の不動産を2人に等分に相続させる旨の一部遺言を遺す。
 遺産は他に 400万の預金 300万の現金を遺す。
 Aの死亡後、 相続調停中 9ヶ月後 Aの養子Cが死亡した。
 D, EはB,Cの子供ですが、 B,Cが養子縁組する25年前に出産した子供です。

以上の状況で下記の3点を教えて頂きたく メール致します

 1. Aの子供 二女F  三女Gの遺留分計算方法
 2. Cの死亡後、 Aの遺言相続はD,Eに承継されるのか
 3. FGからCへの遺留分減殺請求はすでに送付済であるがD,E対しても遺留分減殺請求を送付しなければならないのか?

 以上 よろしくお願いいたします。

記載内容

養子縁組 数次相続

(そらいろ)


【質問1・・遺留分の計算】
 遺留分について非常によく勉強され、整理されているように思われます。
 今回の被相続人Aさんの相続人は3人の娘(B・F・G)と養子であるCの4人です。
 それぞれの相続分は本来4分の1ずつであり、遺留分はその2分の1ずつです。
 上記のことから、財産のほとんどがBとCに遺贈された場合の遺留分は次の通りとなります。
F・・・8分の1(4分の1×2分の1)
G・・・8分の1(4分の1×2分の1)

【質問2・・D・Eの相続】
 Cは相続に関し調停中に亡くなられたとのことですので(このような場合を数次相続と呼びます)、Cを相続するB・D・Eが、Cの相続分を法定相続割合に応じて引き継ぐことになります。
 今回は、Aの死亡後にCが死亡したという順序ですので、代襲相続ではなく、配偶者も相続人になる通常の相続になります。
 この点はB・Cの養子縁組前にD・Eを出産した場合でも変わりません。

【質問3・・遺留分減殺請求を受けた地位も引き継ぐ】
 今回はD・EがCの地位を引き継ぐ結果、D・Eは「遺留分減殺請求を受けた地位」も引き継ぐことになります。そのため、法的には、改めて遺留分減殺請求の通知を送らなくとも、請求権が失効するわけではありません。
 ただし、実際上はD・Eを紛争(あるいは調停)に巻き込む必要が出てきますので、念のためにD・Eに対し遺留分減殺請求を通知し、紛争・調停の当事者であることを明確にしておく必要があるでしょう。

 
大澤龍司法律事務所
電話番号    06-6361-6017
ホームページ  http://www.osawalaw.com/
 
16:46 遺言 | コメント(0) | トラックバック(0) | 編集

★父と母が相次いでなくなった場合の対処【Q&A №239】

2013/02/07
8年ほど前に父を亡くしました、その際は気が動転していたことも有、私と父で建てた家の所有分まで気が回らずに居ました、
 この程、母を亡くし、建てた家の名義などについてどのように行った方が良いのかを教えていただきたいのです。
 子供は私を含めて2名となります、8年ほど前に亡くなった時点の父の持ち分は2割となっています、
 母が亡くなった時点で、無償譲渡という形で父名義分の2割をすべて渡すからという話になりつつありますが法律的には可能なのでしょうか弟は自分も家を持っているし、お金も払っていなかった、病気の両親の面倒も見ていなかったので無償譲渡をしたいと言ってくれていますが、8年前に亡くなっている父の名義である分なので無償譲渡が可能なことなのかが不明です、可能なのでしょうか。又はどのような形になるのかを解説していただけませんか、よろしくお願いいたします。

記載内容

無償譲渡 期限 数次相続 
(亡くした母は偉大だと思う)


【現在の法定相続分について】
 今回のように、お父さんとお母さんの相続が二つ重なっていることを数次相続と言いますが、このような場合でも通常の相続と同じように遺産分割が可能です。
 お父さんの遺産については、その相続開始時点では、お母さんが2分の1、子供達が4分の1ずつの法定相続分でしたが、お母さんが死んだので、結局現時点での相続分は次のとおりとなります。
 
 お父さんからの相続分・・子供たちに各4分の1
 お母さんが死亡したことにより発生するお父さんの遺産の法定相続分・・各4分の1

 結局、あなたとしては、お父さんから得た遺産の4分の1と、お母さん経由で得たお父さんの財産の4分の1の合算である2分の1の法定相続分を持つことになり、お兄さんも同様の持分を持ちます。

【遺産分割協議書の作成について】
 お兄さんが、現在、持っておられるお父さんの持分2分の1の無償譲渡に賛成してくれるのなら、その旨の遺産分割協議書を作成すればいいでしょう。
 この場合、署名するのはあなたとお兄さんになりますが、その場合の記載の仕方は次のようになるでしょう。

 ①お父さんの相続人であるお母さんの相続人であるあなた
   記載例・・被相続人○○○○(お父さん)相続人である被相続人××××(お母さん)相続人△△△△(あなた)
 ②お父さんの相続人であるお母さんの相続人であるお兄さん
 ③お母さんの相続人であるあなた
   記載例・・被相続人××××(お母さん)相続人△△△△(あなた)
 ④お母さんの相続人であるお兄さん

【登記手続きについて】
 問題の無償譲渡ですが、贈与ではなく、遺産分割の内容ですので、贈与税等は課税されませんし、登記も相続を原因とする登記になります。
 但し、高額の物件であれば、相続税の対象となりますのでご注意ください。
 お二人の意見が一致しているのであれば、お近くの司法書士の先生などに相談いただき、相続登記に必要な書類(遺産分割協議書や登記手続き書類)などを作ってほしいと依頼すればよいでしょう。

 
大澤龍司法律事務所
電話番号    06-6361-6017
ホームページ  http://www.osawalaw.com/
 
19:50 遺産分割 | コメント(0) | トラックバック(0) | 編集

亡き母に代わって父の遺留分を請求できないか【Q&A №183】

2012/08/08
 遺留分減殺請求前に亡くなった場合
 家族は父、母、姉、私の4人です。父が亡くなり、私は姉に遺留分減殺請求をする予定です。
 母は、父が亡くなってから3ヶ月後に亡くなりましたが、遺言書はありませんでした。父が亡くなった時点で母は要介護度5で配偶者として娘に遺留分減殺請求を行うことはできませんでした。
 このような場合、母の遺留分減殺請求分はどうなるのでしょうか。母の遺留分減殺請求分の一部を私が姉に対して主張することはできないのでしょうか。
 回答よろしくお願い致します。

記載内容

数次相続 要介護状態 時効 

(プラン)


【遺留分減殺請求権も相続される】
 亡くなったお父さんの遺言書に《財産は姉に相続させる》旨の記載がある場合、他の相続人の遺留分が侵害されます。
 今回のケースではあなたの遺留分も侵害されますが、お母さんの遺留分も侵害されることになります。
 そのため、お母さんがお姉さんに対し遺留分減殺請求をすることが可能です。
 ただ、今回のケースではお母さんが遺留分減殺請求前に亡くなったので、このお母さんが有していた遺留分請求権が相続されるのかどうかが問題になります。
 この点については、民法で承継されることを前提とした条文がありますので、遺留分減殺請求権は相続の対象になります。
 その結果、あなたは、お母さんの遺留分のうち、2分の1の権利を相続で取得することになります。

【減殺請求はできるだけ早くする】
 遺留分減殺請求は、遺留分の侵害があったことを知ったとき(通常は遺言書を見たとき)から1年以内に行う必要があります。
 そのため、遺言書を見たときから1年以内に、お姉さんに対し内容証明郵便で減殺の意思表示をする必要があります。
 今回の質問では、お母さんが要介護5で請求ができなかったということですが、要介護の理由が認知症などの意思能力のないことを原因とするのであれば、1年間の起算期間が始まらないと考えられます。
なぜなら、お母さんがそのような状態であれば、遺留分を侵害されたことを《知った》とは到底言えないからです。
 ただ、いずれにせよ、遺留分については請求期間が限られていますので、あなた自身の分のみならず、お母さんの原生請求であなたが相続した分についてもできるだけ早く減殺請求をする必要があります。

【数次相続という複雑な問題なので、弁護士に相談する】
 遺留分減殺請求自体はそれほど難しいことではありません。
 ただ、遺留分減殺請求については、いろいろと難しい問題もありますし、本件ではお父さんとお母さんの相続が相次いで生じている(数次相続と呼びます)複雑な案件ですので、念のため、法律の専門家である弁護士に相談され、どの程度侵害されている(請求できる)のか、又、減殺請求の書面の書き方などを相談されるといいでしょう。

http://www.hyogoben.or.jp/">兵庫県弁護士会 http://www.hyogoben.or.jp//

大澤龍司法律事務所
電話番号    06-6361-6017
ホームページ  http://www.osawalaw.com/
 
17:37 遺留分  | コメント(0) | トラックバック(0) | 編集
 | HOME |