"先妻の子"に関連する記事一覧
 | HOME | 

認知症の義母宛の父の遺言【Q&A №571】

2017/07/05


【質問の要旨】

再婚した父が遺言を書いていた場合の先妻の子の相続分

記載内容  再婚 義母 任せる  遺留分 先妻の子


【ご質問内容】

父と母は 再婚で、私は父の実の娘です。

幼い頃の離婚時に、実母方が弟を連れ、父が私を引き取りました。

現在は、私は結婚していて義母とは養子縁組はしてません

父は難病をかかえていますが数年前に母が認知症で、遠方の実の妹夫婦宅へ行きっぱなしで帰らず、今では 介護施設へ入居してます。

数ヶ月前に父が自宅で転び、一人暮らしが不可能となり今では療養型病院に入居してます。

もう自宅には帰れないので、私が自宅の片付け、売却を頼まれましたが片付けてたら、義母宛の銀行で作成した遺言書がでてきました。

現在、父名義の700万ほどの銀行預金通帳を私が預かり任されてます

他の預金は認知症の母がわかってるだけでも1000万円を持っていってしまいました

母の遺言書は見当たりません。

父が口頭では娘の私に全て任せると言うのですが、もしこのまま父が他界したらどうなるのでしょうか?又、義母が他界したらどうなるのでしょうか?

(mamis)





【事案の整理】

義母宛の遺言内容が明らかではないのですが、おそらくお父さんが「義母に全財産を相続させる」内容で作成したものと推測して回答いたします。

この状況でお父さんが死亡した場合、遺言に従って全遺産は義母が相続することになります(なお、あなたは遺留分の限度で権利がありますが、この点は後述します)。

【お父さんが死亡した場合・・遺言内容により異なるが、遺留分請求が必要になるかもしれない】

まず、お父さんが死亡した場合、お父さんには遺言書がありますので、その遺言書の内容で遺産を分けることになります。

ただ、その遺言書の内容が、義母に全部を相続させるという内容であれば、あなたはお父さんの遺産を相続できなくなります。

このような、遺言等で遺産が十分にもらえない場合には、法律で、遺産を多くもらう人から最低限度は返してもらえるようにする制度があります

遺留分減殺(いりゅうぶんげんさい)請求といい、遺言書の内容を知った日から1年以内に、遺産をくれと申し出る制度です。

あなたは被相続人であるお父さんの子ですので、減殺請求をすると法定相続分の4分の1の半分の、8分の1の遺産をもらうことができます。

なお、遺産としては義母が生前に貰った1000万円も遺産に組み入れて計算をしますので、あなたが遺留分としてお母さんに請求することができるのは次の計算式で算定される金額です。

遺留分=(義母が生前に貰った:1000万円+父名義の銀行預金+お父さんのその他の遺産)×8分の1

(なお、遺留分減殺請求については【コラム】遺留分とは参照)


【父より前に義母が亡くなった場合】

父より前に義母が亡くなったときは、あなたは義母の子ではありませんので、義母からは遺産を相続することができません

この場合、父の遺産がどうなるかですが、父の遺言書に《義母に遺産全部を相続させる》という記載があっても、既に義母が死亡しているのですから、遺言書は効力がなくなります

そのため、父が亡くなった時には、あなたと弟さんが父の遺産を2分の1ずつの割合で取得することになります。


【遺産が欲しいのなら遺言を書いてもらう】

最後に、お父さんが「口頭では娘の私に全て任せる」という発言されていますが、このような言葉は、葬儀の手配や自宅の整理、遺産分割完了までの通帳などの管理を任せるという趣旨として理解されるにすぎず、あなたに全遺産を贈与させる、あるいは相続(遺贈)させる意思を表示したものという理解をするには無理があります。

もし、あなたが父から財産をもらいたいというのであれば、新たに「全財産を相続させる」旨の遺言を作成してもらうことが必要でしょう。

(弁護士 大澤龍司)
大澤龍司法律事務所
電話番号    06-6361-6017
ホームページ  http://www.osawalaw.com/
 
16:29 相続人 | コメント(0) | トラックバック(0) | 編集

★実子と先妻の子と養子の相続分【Q&A №95】

2011/10/25

 先日父が亡くなりました。母は5年前に亡くなっています。 子供は私1人です。
 しかし、父は再婚で、先妻との間に2人の実子と1人の養子がいます。
 父の遺産を相続をする場合、私の法定相続分は何割でしょうか。教えて下さい。


記載内容

  相続人 相続分 
(ゆきこ)


1.相続人は次のように決定されます
①まず、子⇒親⇒兄弟の順番で相続人になります。
被相続人に子がいれば親は相続人にはなれません。
兄弟が相続人になれるのは、子も親もいない場合のみです。
②次に、配偶者は、被相続人の子、親、兄弟がいるかどうかにかかわらず、常に相続人になります。

2.本件の場合、配偶者は5年前に亡くなっており、子がおりますので、相続人は子だけになります。
子が数人あるときは、各自の相続分は等分になります。
本件の場合、相談者のあなた、実子2人、養子1人の合計4人の子がいますので、子供の相続分は各4分の1ずつとなります。

3.なお、先妻の子については、父母が離婚しても、親子関係はなくなりませんので、他の子供と同様の割合の相続分です。
また、養子についても、実子と同じ相続分になります。

4.以上のとおりであり、あなたの相続分は4分の1です。
大澤龍司法律事務所
電話番号    06-6361-6017
ホームページ  http://www.osawalaw.com/
 
13:27 相続人 | コメント(0) | トラックバック(0) | 編集

【コラム】実例で見る相続問題:義母(後妻)と(先妻の)子

2009/11/06
大澤photo6もっとも激しいバトルが行われるのは】
相続は「争族」といわれています。
遺産をめぐって激しい争いが生じるからです。
その争いがもっとも熾烈になるのが義母とその子、言い換えれば後妻と先妻の子の争いです。
ただでさえ感情的な争いをする立場にある方たちですから、ここに財産争いがからめば、争いはホットにならざるをえません。

【後妻の気持ち・先妻の子の気持ち】
後妻としては、夫の介護をしており、自分が夫の面倒を最後まで見たという思いがありました。
「だんなのオムツまで替えたのはこの私だ」という自負がありました。
死んでから遺産目当てにノコノコと出てきてという反感もありました。

夫が死んでしまえば、頼りになるのは金しかないという気持ちもあったのでしょう。
しかし、先妻の子も黙っていません。後妻は遺産を絶対隠しているというのはよく出てくる言葉です。

【先妻が生きている場合は、更に激しく】
私の扱った事件でもっとも「激烈」なものが、後妻と先妻の子の相続争いで、しかも先妻と離婚し、生きている場合でした。先妻が後妻に対して持っている気持ちがこんなときに噴出します。

先妻の子が後妻の指して言った言葉で驚いたことがあります。
女狐」(めぎつね)。なんともクラシックです。
母親である先妻がいつもこのような言葉を使っていたのでしょう。

【こんな争いを防ぐために】
遺言書はこんなときに役に立ちます。
でも書き方を間違えれば、それが又、争いの種になります。

争いを避けるコツは次のとおりです。
間違っても、後妻または先妻の子のどちらか一人だけに遺産全部を渡すというような内容にしないことです。
少ししか相続させない者に対しても、慰留分(本来の相続分の半分程度)の財産を残すことです。
大澤龍司法律事務所
電話番号    06-6361-6017
ホームページ  http://www.osawalaw.com/
 
11:17 実例で見る相続問題 | コメント(1) | トラックバック(0) | 編集
 | HOME |