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兄の使い込みと居直りへの対応【Q&A №561】

2017/03/07


【質問の要旨】

不正出金を取り戻せるか

記載内容 凍結 預金 不正出金

【ご質問内容】

父親が昨年秋に死去しました。

私の兄は、管理していた父親名義の預金通帳からの使い込みが判りました

現在兄は遺産分割協議に協力しないばかりで困っています。

父は預貯金や株を所有していました。

父が10年前に脳梗塞発症後、半身不随になった後、24時間完全介護の老人ホームへ入所しました。入所時から、兄が、父親の全財産の管理を兄が預かっておりました

当時から兄はATMで現金を引き出しており、毎回限度額上限いっぱいの50万円や100万円の金額で、ホームの兵庫から遠く離れた東京の兄自宅近くのATM引き出してました

その金額が、10年間6000万円を超。父の同意が、有ったのか分からない一括保険金払い3000万円一括保険金払年金型生命保険にも入っています。

この保険からの年金の入金は、父の口座入金でしたが、保険金払い受取人が兄。

この年金の振り込み口座からも、兄は引き出しておりました。

父親の死後になって、心当たりの銀行証券会社に問い合わせたところ、わかりました。

兄は、死亡届を金融機関に未提出

父の死後の翌日や翌々日もATMから50万円や100万円単位で引き出していたのが判明しています。

私が金融機関に、死亡届を取引明細取り寄せと同時にしたことにより、父親の預貯金口座から、現金の引き出しが出来なくなった兄は激怒してます。

兄からは連日の暴言メールで、私は仕事も手につきません。

夜も眠れません。

兄は「お前はいらぬ事はせんでいい。お前の下らん策で迷惑きわまりない。」と、激しく私をなじる一方です。

遺言状も存在しないようです。

私はどうすればよいでしょう。

父の遺産を私が一部でも引き継ぐ事は諦めて、凍結した銀行口座を解除して兄に任せるべきなのでしょうか?

せめて、今ある預貯金のみの50%の分割で我慢すべきなんでしょうか?

(はなこ)






【あなたはお兄さんと同じ割合の遺産をもらう権利があります】

遺言書がないケースでは、あなたはお兄さんと同じ割合でお父さんの遺産をもらうことができます。

又、生前にお兄さんがお父さんの口座から無断で出金していたのであれば、お父さんはお兄さんに損害賠償請求ができることになりますが、その損害賠償請求する権利はあなたにも相続されますので、生前の引き出し分についてもあなたはお兄さんに請求することが可能です。


【わかっているすべての金融機関にも連絡をしておく】

お兄さんが、お父さんの死亡後もお父さんの遺産を引き出しているようであれば、わかっている金融機関の全てにお父さんが死亡したとの通知を出す必要があります

死亡の連絡があれば、金融機関は口座を閉鎖しますので、ATMでの出金を停止します。

利用しているかどうかわからなくても、その可能性があれば、死亡通知をし、遺産からの出金を停止させる必要があります。


【生前の引き出し分の調査】

前記のとおり、お兄さんの生前引出分は損害賠償請求権として遺産になります。

ただ、いつ、どの程度の額の金銭を引き出されたのか、その引出をお兄さんがしたのかをあなたの方で証明する必要があります

そのため、金融機関に対して入出金の取引履歴の調査をするとともに、大口の出金については誰がその手続きをしたのかを確認するために預貯金の払戻票などを取り寄せし、お兄さんが引き出したということをはっきりさせておくといいでしょう。

ATMの場合には、筆跡などは残りませんが、取引履歴を見るとどこで出金したのかがわかりますので、その取引履歴を証拠として準備しておくとよいでしょう。


【カルテの取り寄せも考える】

お父さんは脳梗塞であったということですが、もし、判断能力がないような状態であれば、お兄さんが出金した金銭の返還請求がしやすくなりますので、入通院された病院のカルテを取り寄せしておくといいでしょう

カルテにはお父さんの判断能力がわかる資料が多数、記載されていることが多いです。

お兄さんはお父さんの依頼で出金したという反論をすることもありえますので、そのような場合に備えて準備をしておくといいでしょう。


【保険契約及びその一括払い金の出金の調査も必要】

保険金の契約書にはお父さんの署名があるはずですので、保険会社から契約書の写しをもらって本当にお父さんの筆跡かどうかを確認するといいでしょう。

又、保険金の支払いが併せて一括支払いだとすると、預貯金から引き出して支払っていると考えられますので、預貯金を確認するとともに、その払戻票の筆跡を確認し、お父さんに無断でお兄さんが手続きをしたという証拠を集めておくといいでしょう。


【急いで手続きする必要があるのなら、弁護士に早期に相談を】

お父さんの遺産をお兄さんが勝手に動かしているように思われます。

お兄さんが預貯金から引き出した金銭をどのように使っているか、あるいは保管しているのかは明らかではありませんが、既にかなりの部分が消費されている可能性がありそうですし、出金分を隠している可能性もありそうです。

裁判に勝ってもお兄さんがお金を持っていないとお金を回収できません。

そのため、できるだけ早く、弁護士と相談され、お兄さんの財産を押さえる手続き(例えば仮差押手続き)などを考えられるといいでしょう

お兄さんの金融機関の口座がわかっているとすれば、それを差し押さえる方法はないのかどうか、また、これからの遺産分割協議を円滑に進めていくためにも、弁護士に相談され、必要に応じて早期に依頼をして、対処方策を講じることをお勧めします。

(弁護士 大澤龍司)

大澤龍司法律事務所
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18:01 遺産分割 | コメント(1) | トラックバック(0) | 編集

相続制度見直し:配偶者に対する新優遇案【コラム】

2017/03/07
相続制度見直し:配偶者に対する新優遇案


【配偶者に対する新優遇案が出されました】

現在の相続制度の見直しがされており、法制審議会の相続部会で審議されています。

平成29年2月28日、法務省から新たな案が出されました。

その内容は配偶者を相続上、現在より優遇しようというものです。

具体的に言うと、

①結婚から20年以上過ぎた夫婦間で

②居住用の建物や土地を

③生前贈与や遺言遺贈を受けた場合

これらの贈与や遺贈の対象の不動産を遺産の計算に含まないというものです。

贈与者あるいは遺言者としても、このような贈与等は、遺産の計算に持ち戻さない(含めない)という意思があるだろう点を根拠にする提案です。


【現在の相続制度との比較】

現在の相続制度では、亡くなった方(被相続人)と一緒に住んでいた配偶者が、これからもその家で暮らしていくために家を相続した結果、他の遺産をまったく相続できないというケースがありました。

また、自宅以外の他の財産が少ない場合には、家を相続したことによる代償金という形で、他の相続人にお金を支払う必要があるというケースもありました。

これに対して、今回の新優遇案では、自宅の贈与等を受けていても、配偶者は自宅を取得分とカウントされずに、別途、他の遺産についても自分の相続分に応じた遺産をもらえることになります。


【弁護士コメント】

残された配偶者優遇策としては法定相続分を上げるということも考えられますが、反対が多いようです。

そのため、居住用不動産に限定して配偶者を優遇しようとする考えがだされています。

たとえば、配偶者が相続開始時に被相続人所有の建物に無償で居住していた場合には、

①遺産分割により当該建物の帰属が確定するまでの間、その建物を無償で使用することができ、その間の使用料は遺産分割で取得すべき財産額に算入しないとする案や、

②終身又は一定期間、配偶者にその建物の使用を認め、長期居住権の財産的価値相当額を相続したものとして扱う(建物の所有権額よりは低額になる)という案もあります。

それらに比較すると、今回の新提案はこれらより一歩踏み込んで、残存配偶者が財産を多く取得できる方向での提案です。

ただ、

①結婚から20年以上過ぎた夫婦に限っていること

②被相続人から贈与や遺贈という積極的な行為が必要である

などの要件が必要とされています。

上記の要件が必要とされている点では、他の案よりもハードルが高くなっていますが、逆に、生前贈与や遺贈があれば、その額を遺産の計算に持戻すことなく、家の所有権を取得できるというのは、配偶者の優遇策として進んでいるといえるでしょう。

多数の賛成者があるようですので、今回の提案が立法化される可能性も高いかもしれません。
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16:20 相続コラム | コメント(0) | トラックバック(0) | 編集

遺産の対象財産と計算方法【Q&A №559】

2017/02/14


【質問の要旨】

保険金や共有の不動産などを考慮すると、遺産分割はどうなるか

記載内容 共有 賃貸 保険金

【ご質問内容】

相続人兄と私のみ

遺産は共有名義の家(持分兄6:父4)

死亡保険金1450万円(受取人私)あり。

家は同居を前提に父が1450万円出したが、喧嘩により同居を断られ一度もその家には住まず、アパートを借り生活。

何度もお金をかえしてくれと頼んだが、聞いてもらえず。

少額の個人年金の受取と兄と私の援助で生活。

2年前父とのトラブルで兄家族は隣の市へ引越。

その1年後父が他界。

葬儀の際、家は父が亡くなる半年ほど前から人に貸していることを聞く。(父は知らない。)

今回、家を売りたいから、早くサインをしてと連絡が来る。

家は兄が相続。(2680万円で売却予定。)

生命保険は私が受取る。

父の葬儀代?円、アパートのリフォーム代192万円、他に亡くなった後かかった費用は兄と私の折半という遺産分割書を作成す
ると。

兄は1060万円しかもらえず、私は生命保険を全部受取るんだから文句ないよなという感じです。

生前父に兄は400万円程度、私は家賃など約350万お金を援助しています。

兄は共有なのに10年間自分たちだけで住み続け、その後無断で人に貸し収入(10万円程度/月)も独り占めにしていた。

実際のところ父の遺産はいくらと考えられますか?

兄は12年ほど前に土地(100万程度の価値)を譲り受けています。

分割の内容は後で決めるとして、取り急ぎ売ることの同意を早くしろとも言われています。

今同意するのは何か私の不利益となりますか?

(たいよう)






【遺産内容について】

まず共有名義の家(以下、家といいます)は、お父さんの持ち分が40%ですので、その40%の持ち分が遺産の中にはいります

これにお父さん名義のその他の財産(預貯金や株式等の有価証券、動産など)が遺産になります


【保険金は遺産ではありません】

あなたが受取人として受け取った死亡保険金は、遺産分割では、原則として遺産とは扱われません(相続税の申告では遺産の中に含まれますが、それは税金の問題です。法律的には、遺産分割の関係では原則としては遺産でないとの判例があります(当ブログQ&A №298)。


【お父さんの家を使っていた点は特別受益になるか】

家 は被相続人であるお父さんとお兄さんの共有ですので、もし、お兄さんが自ら居住していた場合には、その共有持ち分については無料で使用しているのですから、その無料使用分(使用借権)が特別受益になるのか、遺産に持ち戻されるかどうかが問題になります。

土地の無料使用については特別受益になると思われますが、家屋の無償使用については、権利性が低いとされ、特別受益になることは少ないです(当ブログQ&A №457)。

特に本件では家全部ではなく、共用持ち分ですので、お兄さんが使用しているのなら特別受益ではないということになるでしょう。

ただ、今回の質問ではお兄さんが他人に貸し、賃料という経済的な利益を得ています。

そのため、もし、お父さんがその賃貸を了承しているのであれば、その賃料のうちのお父さん持ち分相当分である40%分は特別受益という主張をしてもいいだろうと思います(この問題も当ブログQ&A №539に同様の記載があります)。

又、お父さんに無断で貸したというのであれば、不法行為に基づく賠償請求権という債権(賃料の40%相当分が損害額 ということになります)が成立する可能性があり、遺産に含まれるという主張も可能でしょう(ただ、従来、お兄さんが無償で使用するのを認めていたので、賃貸にしても損害はないはずという反論もあり得ます)。

なお、お父さん死亡後の賃料についていえば、相続人がその持ち分に応じて遺産とは別に請求できるという判例があります(当ブログQ&A №240)。


【債務の扱い】

お父さんの賃借しているアパートの リフォーム代とあります。

賃借物件を賃借人であるお父さんがリフォームし、その価額が192万円という高額であるというのは考えにくいので、賃借物件の立退きに際しての原状回復費用の可能性があります。

その前提で考えれば原状回復費用はお父さんの生前の賃借に関する費用ですので、お父さんの生前債務と同様に扱っていいでしょう。

次の葬儀代については相続債務ではありませんが、あなたが葬儀に出席されていたのなら、相続債務扱いで負担をするような解決例が多いです(当ブログQ&A №545)。

以上に記載したように、生命保険は除外して、《家の持ち分+他の預貯金+有価証券+動産+賃料の持ち分相当額 》が遺産になり、《家のリフォーム代と葬儀代》が相続債務になるものと思われます。

(弁護士 大澤龍司)

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18:12 生前贈与・特別受益 | コメント(0) | トラックバック(0) | 編集

証券会社に対する調査方法【Q&A №528】

2016/09/07



【質問の要旨】

国債や株の取引記録を取りたい

記載内容 証券会社 取引記録 取り寄せ


【ご質問内容】 

銀行預金の取引記録は取れました。

国債と株をやっていたと聞いていましたが、口座番号がわかりません。

証券会社も定かではありません。

どのように取引記録を請求すればいいですか?
(ねこ)







【支店まで調べる必要がある】

証券会社に調査をかける場合は、少なくとも取引支店名まで判明している必要があります。

支店さえわかれば、当該支店はその支店での被相続人の取引内容をすべて教えてくれますので、顧客番号や取引の種類などはわからなくても結構です。

そのため、まず、支店名までなんとかたどりつくように努力する必要があります。


【まず、被相続人の自宅の郵便物を調べる】

被相続人が国債と株をしており、証券会社と取引をしていた可能性があるというのであれば、その証券会社から被相続人に対して取引明細書等の取引内容の通知が送られていることが多いです。

そのため、被相続人の住んでいた家に送付されてきた郵便物を確認しましょう。

取引通知書やダイレクトメールなどがあれば、その送付をしてきた証券会社の支店に照会を掛けられるといいでしょう。

なお、郵便物だけではなく、自宅にある書類も念を入れて探しておくと、意外なところから証券会社の判明のヒントが出てくる時もありますので、根気よく調査されるといいでしょう。


【預貯金の取引履歴から調べる】

預貯金の取引記録を入手されているのであれば、念のために、入金の備考や適用欄に《配当》の記載があるかないかを確認しましょう。

配当の記載があれば、株を保有しておられたのであり、証券会社と取引していた可能性が高いです。

次に入金欄を見て、ある程度多額の入金を探してみましょう。

送金で入金されている場合、金融機関にその送金を誰がしたかを照会すれば、証券会社が判明する場合があります。


【自宅や職場の近くの証券会社を探す】

郵便物や預貯金の取引記録でも証券会社が判明しないような場合には、最後の手段として被相続人の自宅及び職場周辺の証券会社を調べるしかないでしょう。

ただ、金融機関と異なり、証券会社数は限られていますので、もし、株を保有し、あるいは国債を持っていたことが間違いないというのであれば、手間はかかりますが、被相続人が行っていた可能性のある地域の証券会社の各支店を軒並み調査する必要があるでしょう。

(弁護士 大澤龍司)

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17:32 遺産調査 | コメント(0) | トラックバック(0) | 編集

★持ち戻し免除を受けたい【Q&A №503】

2016/05/19

【質問の要旨】

特別受益の持ち戻し免除について

記載内容  特別受益 免除 相続対策

【ご質問内容】

司法書士のもとで生前贈与の手続き、および遺言書作成をしましたが、現在、他の相続人から遺産分割申立書が来ました。

生前贈与手続き、遺言書作成を、司法書士に確認し、これなら生前贈与を受けたものは守られると聞いていたのですが、今になって、みなし相続財産として組み込まれることが分かりました

また、特別受益の免除を証明をしておけば、生前贈与を受けたものは持ち戻ししなくてよいという説明は一切ありませんでした

この場合、泣き寝入りするしかないのでしょうか

宜しくお願い致します。

(あずき)






【税金の問題と相続の問題は別個である】

相続税対策として、被相続人の生前に金銭を贈与することがありますが、このような対策は節税にはなるものの、遺産分割については特別受益になります。

税務と相続(民法)の違いの例としては、死亡保険金は税務上は遺産として扱われるのに、民法上は遺産としては扱われない等、多々あります。


【相続分割(民法)では生前贈与は遺産の先渡しと考える】

生前に法定相続人の一部の人が財産の贈与を受けている場合には、相続に関する法律である民法では、《特別受益》として遺産に持ち戻します

これは相続人間での公平を図る目的で定められたものであり、生前贈与は遺産の先渡しと考えるということです。

具体的なケースで言うと、死亡時の遺産額が4000万円だが、あなたが生前に暦年贈与で合計1000万円を被相続人からもらっていたというケースであれば、その生前贈与金額を遺産に加算した遺産総額(5000万円)を前提に、これを法定相続分で分割することになります。

相続人が2人であるとすると、あなたの相続分は2500万円ですが、既に生前に特別受益があります。

そのため、あなたとしては2500万円から生前受益分を差し引いた1500万円しか相続できないということになります。


【持ち戻し免除について】

ただ、被相続人が、明示でも黙示でもよいので、遺産に持ち戻ししなくてもよいという意思表示をしていたことが証明できれば、特別受益であっても遺産に持ち戻す必要はありません

そして、黙示の持戻し免除の意思表示があったか否かについては、贈与の内容及び価額、贈与の動機、被相続人との生活関係、相続人及び被相続人の職業、経済状態及び健康状態、他の相続人が受けた贈与の内容・価額及びこれについての持戻し免除の意思表示の有無など諸般の事情を考慮して判断することになります

具体的には、

①家業承継のため、特定の相続人に対して相続分以外に農地などの財産を相続させた

②被相続人が生前贈与の見返りに利益を受けている(被相続人との同居のための居宅建設における土地使用の権限付与など)

③相続人に相続分以上の財産を必要とする特別な事情がある場合(病気などにより独立した生計を営むことが困難な相続人に対して生活保障を目的としてなされた贈与、妻の老後の生活を支えるための贈与など)

などの場合には持ち戻し免除を主張するといいでしょう。


(弁護士 大澤龍司)
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17:55 生前贈与・特別受益 | コメント(0) | トラックバック(0) | 編集

長年別居の妻の相続権【Q&A №284】

2013/06/19
 相続

 妻が別居6年家裁で家族調停が決まり夕食を作る家族の平和を守るの決定が出た。
 無視して家出以後交流なしでしたが夫が癌で余命1年と宣告されたら突然夜買のごとく家に入り1週間目です。夫の名義預金2000万と死亡保険金が目当てです 妻の住所が6年住民票付表を取るまでわからなかったが籍が入っているから預金は妻のものでしょうか?
 夫は少し判断力がないが後見制度は難しいかもしれない位考えは支離滅裂ですが長い時間一緒でないと医者は判断できないと思います。あくどい財産狙いどうしたら宜しいでしょうか?
 私は夫の家族です

記載内容

別居 保険金 遺言

(犬)


【別居していても、戸籍上の妻が相続人になる】
 たとえ長期にわたり別居していたとしても、結果として離婚をしていないのであれば、妻は第1位の相続人であり、預金の相続権を有します。
 妻が家に戻る方向での調停が成立していたにも関わらず、これを無視して同居せず家出をしていた点をみれば、感情的には許しがたいという気持ちもわかります。
 しかし、相続は戸籍を基準にして相続人を判断するので、離婚していない以上、戸籍に記載された妻が相続分2分の1を取得するのはやむをえないという結論になります。

【保険金は受取人の指定による】
 死亡保険金は、原則として遺産ではありません。
 そのため、相続とは関係なく、保険契約で指定された受取人が保険金を取得します。

【遺言書を作ってもいいかもしれない】
 お父さんは《少し判断力がないが後見制度は難しいかもしれない位》とあります。
 長谷川式認知スケールなどで検査をし、その点数が15点前後であれば、遺言をする能力があったと判断される可能性もありますので、思い切って遺言書を作成するといいでしょう(長谷川式認知スケールと意思能力関係については、当事務所作成の相続コラム:意思能力と長谷川式認知スケールに関する判例の紹介を参照ください)。
 なお、遺言書を作成する場合には、遺言書をできるだけ簡単な内容にしておく必要があります。
 将来、妻側が遺言書の効力を争った場合、遺言書の内容が簡単なら、お父さんでも理解できた(遺言能力があった)とされる可能性が高くなるからです。
 また、遺言書については、公証人が関与する公正証書遺言をお勧めしますが、そのような時間がないなら自筆の遺言書でも残しておくといいでしょう。




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11:36 相続人 | コメント(0) | トラックバック(0) | 編集

受取人死亡後の確定年金保険【Q&A №155】

2012/05/28
 受取人が死亡した場合の年金保険の受取について

 姉は確定年金保険に加入しており、毎年決まった時期に保険会社より年金を受け取っておりましたが、昨年亡くなってしまいました。まだこの先5年ほど年金を受け取る予定でした。ちなみに、姉には何十年も音信不通の息子がおります。配偶者とは離婚している状況です。
 この場合、年金の受取人が姉本人であったという事で、残りの確定年金の相続人は音信不通の息子となるのでしょうか。姉の面倒を見ずに飛び出した息子に渡すくらいなら、そのお金で、この先も姉を十分に祭ってあげたいのです。 
 また、もしこのまま保険会社に姉の死亡を知らせず、残りの年金保険を、毎年姉名義の銀行口座で受け取っていった場合、いつか保険会社に姉の死亡がわかったら、訴えられたり返金させられたりするのでしょうか?毎年確定年金を受け取っていた姉名義の銀行口座はまだ凍結されておりません。 

記載内容

確定年金保険 相続人 保険受取人 

(naora)


【確定年金保険とは・・】
 確定年金保険とは、あらかじめ定めた年金の受取期間中は、被保険者が死亡した後も年金を受取れるものです。

【被保険者の死亡後の年金の受取人は誰か?】
 被保険者の死亡後に誰が年金を受け取るのかは、予め、指定されていることが多いです。
 普通の場合は、相続人のうちの誰か一人が受取人と指定している場合が多いです。
 いずれにせよ、誰が受取人と指定されているかを、保険会社に確認する必要があります。

【お姉さんの死亡を知らせず、年金を受け取り続けた場合】
 被保険者が亡くなったことは、保険会社に通知する必要があります。
 その通知を受けた保険会社は、予め指定された死後の年金受取人に支払いを開始することになります。
 死亡を知らせずに年金を振り込ませつづけ、あなたがその年金を使用した場合、お姉さんの息子さんあるいは保険会社から、不法行為あるいは不当利得を理由として返還請求を受けることも考えられます。
 いずれにせよ、保険会社に契約内容と受取人が誰かを確認して、あなたが受取人と指定されていたなら、その保険金をお使いになればいいでしょう。
 息子さんが受取人に指定されているのであれば、保険金は息子さんに支払いされることはやむをえないと考えるしかないでしょう。

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17:12 その他 | コメント(0) | トラックバック(0) | 編集

伯母が母の保険金を横取り【Q&A №114】

2012/02/01


 旦那の母は旦那が9歳の時に病気で亡くなりました。
 (現在は22歳)旦那は父もいなかったので、祖母と祖父、一緒に住んでいる叔母夫婦にひきとられました。母の保険金の相続人は旦那。(聞いたところによると)ですが亡くなってずいぶん経った今でも一円も貰ってないのです。
 私が旦那と付き合う前、旦那の叔母と私は仲の良い知り合いでよく旦那の話を聞かされていました。
 その時確かにこういっていたのです。「今は(旦那)は19歳で未成年だから遺産は私が管理している。たまに使ってないか調査が入るので大変。20歳になったら(旦那)にわたすつもり。」と。
 でも現実は一切渡っていない。この前電話して聞いたらしいのですが、遺産は一切ない。と言われたようです。
 いま思い返すと旦那が20歳になった途端急に叔母は羽振りがよくなり、生活がはででした。でも21歳くらいになったころまた急に羽振りが悪くなりしまいには、私に関わるな。といい姿を現さなくなりました(おそらく旦那の遺産を横取りして使っていたのがばれたくないため?)。
 納得できない話です。私たちは子供だったのですっかり騙されてしまいました。私たちは遺産がいくらあったかもわかりませんが、真実をあきらかにしたいです。
 まず、まったく資料もない、昔の保険金をどのように調査すればいいのか、叔母が遺産を横取りして遊びに使っていたという証拠をどうやってつかめばいいのか。回答お願いいたします。


記載内容

  生命保険 預金 不正出金 
(しいゆう)


【今回の質問のポイント】
 今回は、保険金を叔母さんが横取りしたのかどうかの調査に関するものですが、保険金が出たのが13年も前という点が問題です。さて、どんな調査方法があるのでしょうか。

【叔母の預貯金は調査ができません】
 まず、叔母さんの預金を調べるのはどうでしょうか。
 お母さんの死亡後に、叔母さんの預金口座にまとまって多額の入金があれば、これは保険金の支払分だと追及できますが、残念なことに金融機関は他人の預金情報を教えません。個人情報保護というものです。
 結局、叔母さん自身が開示してくれない限り、その預金口座の内容を確認することは難しく、この方向からの事実の解明は困難でしょう。

【まず保険会社へアタックをする】
 ご主人のお母様が契約者となっていた保険であれば、ご主人は相続人になりますので、保険会社に問い合わせをするべきです(保険会社がわからない場合、弁護士に依頼して、ほとんどの保険会社が加入している社団法人生命保険協会に問い合わせすることもできます)。
 ただ、13年も前の保険支払分なので、関係書類が廃棄されているため、回答が得られない可能性があります。

【その他の手がかりを見つける方法としては・・】
 叔母さんは周りの人に「○○ちゃん(あなたのご主人のことです)の保険金は私が預かっているのよ」なんて、あちらこちらの親戚にしゃべっているかもしれません。
 警察の聞き込みのように、叔母さんの周りの人に、少しでも手掛かりになるような話を聞きだす努力をされるといいでしょう。
 また、お母さんの保険の勧誘した保険の外交員がわかれば、その人にも問い合わせをするのもいいでしょう。
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11:34 遺産調査 | コメント(0) | トラックバック(0) | 編集

★愛人の子にも相続権はあるか【Q&A №70】

2011/04/26

 父が車の自損事故で亡くなり、損保会社から死亡保険金がおりると連絡がありました。母は健在で私は一人っ子ですが父に認知している子供がいると知らされました。
 損保会社の方は保険金の受取は相続ではないので保険金の受取割合は3人で話し合うようにと言われました。
 法定相続では母が1/2、私が2/6、認知した子が1/6になると思いますが、愛人から慰謝料を受け取っていないし、20年以上苦しめられているのでたとえ1/6でも持っていかれるのは納得できません。相手は代理人として弁護士をたてました。
 今後どの様に進めていったらいいのでしょう。。


記載内容

  生命保険 慰謝料 時効 
(大阪のおばちゃん)


 夫が愛人を作った場合、妻はその愛人に対して、不法行為の損害賠償請求ができますが、この請求は不法行為の存在を知ってから3年以内に請求しないと消滅します。
 しかし、この請求は、あくまで、妻から愛人に対して請求できる権利であり、愛人の子自身が不法行為(不貞行為)をしたわけではありませんので、愛人の子に対する損害賠償を請求はできる余地はありません。
 したがって、慰謝料を理由に相続取り分を少なくするという主張はできないことになります。
 
 なお、参考までに言えば、妻の立場から不法行為(不貞行為)による損害賠償請求が可能ですが、その不法行為(夫の不貞行為)があったことを知ってから3年以内に請求しないと時効で消滅します。

 そのため、不貞行為が継続していたのであれば、現在(請求したとき)から遡って過去3年間の不貞行為については、損害賠償を請求する余地があるかもしれません。

【保険金は相続財産ではない?】
 保険で死亡保険金の支払いがされる場合、その死亡保険金は遺産とはならず、相続の対象とはなりません。
 そのため、保険契約で特定の保険金受取人が指定されている場合には、その指定された者が保険金全額を取得します(この取得は相続ではなく、保険契約の効果として受取人が取得します)。
 保険契約で受取人が定められていない場合の死亡保険金については、生命保険会社との契約書(取引約款)か、あるいは簡易保険のように法律で、誰が権利を取得するのかが定められているものと思いますので、念のため保険会社にどういう契約になっているのか確かめられた方がいいでしょう。

 もし、そのような定めがない場合には、法定相続分を参考にして支払を請求するしかなく、愛人の子から保険金の6分の1を請求されると、それを拒否することは難しいものと思われます。
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15:51 遺産 | コメント(0) | トラックバック(0) | 編集

生命保険は誰が相続できるのか【Q&A №26】

2010/03/29


ご質問失礼します。
先日、郵便局から来たハガキの内容は祖父の生命保険が振り込まれたとの事でした。(母がすでに亡くなっていたので)
しかし振り込まれた日付は二ヶ月近く前の日付になっているにもかかわらず何も連絡をもらっていませんでした。郵便局によると相続人代表の伯母にすでに払い込まれているとの事でした。
遺産を分配するのは相続人代表者のさじ加減一つで決められてしまう事なのでしょうか?お答えをいただけたらと思います、よろしくお願いします。地家屋の評価価格は1,000万円前後です。この場合の捺印の謝礼の相場も教えていただければ助かります。


記載内容

  代襲相続 生命保険 受取人順位 
(礼)


「遺産を分配するのは相続人代表者のさじ加減一つで決められてしまう事なのでしょうか?」
という質問ですが、もちろんそのようなことはありません。
遺産の分配や保険金の受け取りについては法律や契約で決まってきます。
以下、この点について説明します。

【簡易保険金は遺産ではない】
郵便局からきたというのであれば、簡易保険の保険金の可能性が高いです。
簡易保険の保険金は遺産ではないため、民法ではなく、簡易生命保険法により保険金が支払われます。
なお、簡易生命保険法は郵政民営化時に廃止されましたが、民営化前の契約は独立行政法人郵便貯金・簡易生命保険管理機構が承継しており、この法律の適用があります。

【保険金を受け取ることができる順位】
この法律によると、保険金受取人が指定されていない場合、まず配偶者(内縁を含む)が保険金を受け取る権利があります。
配偶者がいない場合には子(質問者の母と伯母)が受け取る権利があります。

【代襲相続の適用があるか】
しかし、保険金が発生した時点(祖父が亡くなったとき)には、その子のうちの一人(質問者の母)が死亡していましたので、このような場合に民法と同じような代襲相続が発生するのかどうかが問題となります。
簡易生命保険法については代襲相続の定めがありませんので、質問のケースでは質問者には保険金を受け取る権利がありません。
結局、伯母のみが保険金を受け取る権利があるということになります。

【疑問点があります】
ただ、質問では伯母が相続人代表者であったとされています。
しかし、伯母が唯一の保険金受取人であった場合には、一人しかいないので代表者ということは必要ではなく、また、このような場合の保険手続完了通知は生存している子(伯母)にだけ発送され、質問者には来ないはずです。

【弁護士に相談することをお勧めします】
今回の回答は簡易生命保険法という特殊な分野に関するものですし、上記のとおりの疑問があります。
もし、可能であれば、弁護士に相談されることをお勧めします。
ただ、無料法律相談では、この質問に即答できる弁護士はほとんどいないと思います。
弁護士事務所での法律相談をする必要がありますが、予め簡易保険の保険金受け取りの問題だと伝えておき、弁護士に事前の調査をしてもらった方がよいでしょう。
大澤龍司法律事務所
電話番号    06-6361-6017
ホームページ  http://www.osawalaw.com/
 
18:03 遺産分割 | コメント(0) | トラックバック(0) | 編集
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